第30話 配信 ~サービスカット!~
「ん?どうしたのアナト?気持ちいいよね~」
???:!?!?!?!?!??!?
???:アナトのやつ!遊神ちゃんの水着姿を生で見れるなんて羨ましいぞ~~~!!!
???:(あぁここは天国か)
???:(ピクピクピクピク)
???:鼻血が止まらない……。
???:(ーーーーーーーー)
???:おい!大丈夫か?しっかりしろ!誰か!誰か~~~~~~~~!
バカばっかりだ。
こいつら本当に神族なんだろうか?
ボクの化身が温泉で水着姿を披露しただけなのに、なんで気絶者が出てるんだろう?
いや、気絶だよね?〇んでるとかじゃないよね???
???:バカばっかり。ほんと大変ね、遊神。
???:それを狙って配信回してるだろうから仕方ないんじゃないか?
???:狙ってるのは冥神様か、もしくは火神様でしょ?
「うぅ、そうなんですよ愛神さま!大変なんですよ!わかってくれるのはあなただけなんです!!」
???:あ~よしよし。今度ご飯でも食べましょう。
「愛神さま、ありがとう♪♪♪」
???:お前ら……。
愛神様はボクと同じ2級神だけど、生まれたのはずっと早いお姉さんで、いつもボクや戯神に優しい。
もう1人は誰だろう?
『いや、私が狙ったわけではないぞ?』
「わかってますよ、火神さま」
わざわざ起きて来て言い訳をする火神さま……。
いままでゆっくりお眠りでしたよね。
???:ということは冥神様かよ!?
???:どんだけあくどいんだよ冥神様はよぉ!(パタリ)
???:ぶ~~~~~冥神様ぶ~~~~~~~!(パタリ)
???:冥神様さいて~~~~~~~~~~~!(パタリ)
???:えっ……!?
「だから、冥神さまは視聴者を攻撃しないの!」
「お前に言われるとは思わんかったんだが……」
なんだよ、ボクはちょっと空中を叩いたりしてただけだよ?
シャドーボクシングっていうらしいよ?
そして画面では湯気が立ち込める中でのアナト……のアレ……。
「きゃ~!!!おい!化身!!タオル引っ張るな!!!なにやってるんだよ!!!!」
……ナイスだ。
???:きゃ~~~~~~~!!!!
???:いやーーーーーーーー!
???:なんてはしたないの!!!!(怒)
???:まぁまぁね♡
???:おぉぉぉおおおおお!!!!!!
いや、愛神さま。評価はいらないです……。
そして最後のは誰だよ!?
あと、どさくさに紛れてアナトにスキル本投げたのは誰だ!
そして今までにない勢いで投げ銭が増えてるんだけども……。
謎だ……。
その後は賑やかな映像が流れ続ける。
アナトとボクの化身が楽しそうに温泉につかって喋っていたと思ったら、一緒に美味しそうなご飯を食べた後、珍しくお酒を飲んで騒いでいる。
ちょっと化身が羨ましいから変わってこようかな……。
ズルいぞ……。
???:遊神ちゃん、かわいいな~~~~!
???:楽しそうだね~
???:お酒飲みたくなったぞ~
???:アタシも遊神ちゃんと飲みたいぞ~~~!!
予定はしてなかったけど、魔道具師が見つかったし、"次元の鍵"の作成にめどがついたからアナトはものすごいご機嫌だ。
見てるこっちが嬉しくなる。
「遊神……追い込んだのも……私たち……」
「うっ……」
考えないようにしてるのに、戯神が痛いところをついてくる。
しかたないだろ?まさかこんな風になるなんて、冥神さまと火神さまに話を聞いた時には想像もしなかったんだから。
「言い訳を……?」
「くっ……」
"おしり"で挟んでるくせに……。
でも、本当のことを知ったらアナト、怒るかな?
怒るよね……。
ボクたちのせいで酷い目にあわせてる。パーティー追放されちゃったし。
アナトは知らないけど、そのパーティーメンバーは強制労働域になっちゃったしね……。
あの女の子だけは無事だったようだけど。
もうアナトが戻るパーティーはないんだ。
どうしよう……。
???:遊神ちゃん!?!?
???:泣かないで!遊神ちゃん!
???:そうだよ!俺たちがついてるからさ!!!!
???:一緒に謝ろう!そしたら許してくれるさ!!!なんならスキルも全部解放してあげてさ!
???:遊神ちゃんペロペロ(うっとり)
こいつらは本当に一緒に謝ってくれるんだろうか?
「今まで見てたからわかってると思うけど、だいぶきつい旅だったと思うんだよね」
???:厳しい旅だったよな!
???:間違いない。古代の神獣とかネクロクラウドとか、俺なら逃げ出すぜ?
???:ちょっと後悔するくらいには酷い旅だっただろうな。運が悪すぎるというか……。
???:面白かったけどな!
???:あなたたち……フォローしたいのか、落としたいのかどっちなのよ?
「あと、既にフロストウッドガーディアンより圧倒的に強いよね……アナトは。4級神くらいなら倒せるんじゃないかな?」
???:え~と、ちょっとお腹痛くなってきたな。
???:すっ、すまない遊神ちゃん。俺達には役不足のようだ……。
???:そもそも冥神様と火神様がいるんだから、2人に謝ってもらえばいいんじゃね?
???:さすがにそこに喧嘩売ることはないだろ?
???:あなたたち!ちょっとは気概を見せなさいよ!
まったくカッコよくないバカばっかりだ。
少しはアナトを見習いなよ。
愛神さまはツッコミありがとう。
でも、気が重いな。
許してくれるだろうか……。
なんでこんなこと考えてるんだろう、ボクは。
そもそも神と人なんだよ???
「堕ちましたね……遊神……」
「えっ?」
???:えっ?おい!待って!!!
???:だめだだめだだめだだめだだめだ!!!!
???:のおぉぉぉぉおおおぉぉぉおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!
???:いや、だから反応が同じだって。
???:許さんぞ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
???:えっ?雷神様!?とつぜんなに?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます