第4話 可哀想

 ベットで、サミエルが寝ている。

 カムイが、ベットへ近づき掛け布団を思いっきり剥がす。

カムイ「起きろ、このバカあと30分後には、任務だぞ」

 サミエルは、重い体を持ち上げ、時計を見る。

サミエル「は?もうこんな時間?!なんで起こしてくれなかったの!」

カムイ「俺は、3回は顔を叩いたぞ、ほら見てみろ鏡」

 カムイは、手鏡を見せると、サミエルの頬がパンパンに晴れていた。

サミエル「ひどい」

 サミエルは、涙目で言う。

カムイ「逆に、なんでビンタでは起きなくて、掛け布団を、外したら起きるんだよ」

 サミエルは、スラックス、カッターシャツ、黒のチャック付きのパーカーを羽織って、部屋から出て、ゲートへ走って行く。

サミエル「いってきまーす!」

カムイ「気おつけろよ、お前初任務で、キーカード忘れたんだから」

 ※キーカードとは

 ゲートから戻る時、現世のものか確認するためのカードである。

サミエル「任せろ」

 サミエルはドヤ顔をする。

カムイ「心配だ……」

 サミエルは、長い廊下を走り抜け、第70ゲートへ向かう。

 その途中、曲がり角から、男が出てきて、ぶつかり転ぶ。

サミエル「あ、すいません」

ガンジ「大丈夫、大丈夫、」

 ガンジが、微笑む。

ガンジ「第70ゲートへ行くんですか?」

サミエル「そうですけど?」

ガンジ「俺もです!、えっと、自己紹介が遅れました。俺の名前は、ライソン・ガンジです!」

サミエル「俺は!テイク・サミエルです、年齢は18歳!」

ガンジ「俺も!ためじゃん!」

サミエル「まじ?!」

 2人が話してイいる間に、シズキが入ってくる。

シズキ「悪いけど、もう遅刻だし、さっさと行くぞ」

 シズキは、2人の首根っこを引っ張って、ゲートを通る。

 ゲートの先は、廃墟だらけの街である。

サミエル「やっぱり気になるんだけど、なんで廃ビルが並んでるんだ、別に人間が住んでるわけでもねぇのに」

シズキ「それがわかってたら、いいんだけどよ、分からねぇんだとよ」

ガンジ「あのさ、あれ、卵?みたいなやつあるよ、」

 ガンジが、指を指した方向に、人1人分程の卵がある。

シズキ「お前ら、気を引き締めろ、」

サミエル「あれ、この前も見ました!」

カンジ「やばいんですか?」

シズキ「白色の怪物には、携帯があんだよ、第一形態は手のひらサイズの卵で、第二形態はお前らがよく見るモンスターで、第三形態は俺らが今見てる卵だ、それで」

 すると、卵にヒビが入り、殻を突き破り、中から、単眼で耳がエルフのようで、右手は刃物の様になっていて、左腕は砲台のような形をしており、胸の真ん中は、筋肉で保護されている、人型モンスターが産まれる。

サミエル・カンジ「Whiteout」

 サミエルの頬に、十字架の痣がでる、カンジの頬に、爆弾の痣がでる。

 カンジは、サミエルの痣を見るや否や、嫌な顔をする。

カンジ「お前、まさか十字傷?」

サミエル「あ、まぁ」

 申し訳なさそうな顔をする。

カンジ「この、戦いが終わったら今後一切関わるなよ」

サミエル「あ、うん」

シズキ「喋ってる暇ねぇからな、こちとら、お前らが死なないようにしながら戦わねぇと行けねぇんだよ」

 人型のモンスターは、サミエルの方へ砲台を向け、弾を打つ。

 サミエル、体を横へ傾けよけると、弾が落ちた先が、爆発し、煙の中から、蟻のようなモンスターが、5体ほど現れる。

 サミエルは、腰の差してある、刀を構え、居合の体制になり、向かってきた蟻を、切る。

 切られた蟻から、緑色の血が出てきて、サミエルのサミエルの顔に飛ぶ。

サミエル「うおっ、汚ねぇ〜」

 サミエルは、顔を手で擦る。

シズキ「俺が、こいつを片付ける、お前らは、おこぼれモンスターを倒してくれ」

カンジ「こいつと一緒は無理です」

 シズキが、後ろを向きカンジを睨む。

シズキ「うるせぇ、黙って言うことを聞けよ、クソガキ」

 カンジは、不服そうに顔を縦に振る。

 シズキは、顔を前に向け、さっきの顔をとは考えられない、笑顔で喋り始める。

シズキ「待たせてすまねぇな、じゃぁ来いよ」

シズキ(つっても、来るわけねぇか、左手は、中距離用って感じで、右手は、近接戦闘用、近ずいて欲しくないのは、核を壊されて欲しくない証拠だな、後あの、胸の筋肉だけ異常に厚いつまり、あそこが核だな)

シズキ「ポセイドン」

 シズキの周りに、針状の水が現れる、指を鳴らすと、水が飛んで行き、モンスターの方へ飛び、刺さると、一気に液体状になり、流れる。

 モンスターは、体を触り、血を見るとあからさまに、怒っている。

シズキ「そんなに怒んなよ、俺に遠距離攻撃は不利だぜ」

 モンスターは、地面を蹴り、こっちへ飛んでくる。

シズキ「まっ、近づかせる気は無いけどな、」

シズキ「ウォーター・プレス」

 左右に水の壁ができ、モンスターが通過しようとすると、壁の間が、縮み、モンスターが挟まれる。

 壁が挟んだあと、壁から元の液体へと戻る

シズキ「ウォーター・キューブ」

 モンスターを中心に、壁に囲まれ、部屋のようなものができる、モンスターが、壁を切ろうとすると、水は常に流れており、刃物が弾かれる。

シズキ「ポセイドン・デット」

 キューブの中で、針状の水が、モンスターを囲む。

 シズキが、指を鳴らすと、モンスターへ針が飛び、刺さる、すると、胸の筋肉にも刺さり、モンスターが、悶える。

 モンスターは、苦しんだすえ、息を引き取った。

シズキ「はぁ、モンスターでも殺すのはキツイな」

 シズキが能力を解こうとすると、後ろから声が耳打ちされる。

???「やぁ、こんにちは、あぁ、あと動いたら殺すから」

 シズキは今までに感じたことの無い圧を感じる。

???「あぁ、能力を説明しないと伝わらないか、僕の能力は、手を振った所を空間ごと消す能力だよ、」

シズキ「ご丁寧にどーも」

 シズキの頬に汗が垂れる。

 カンジが、こちらシズキの方へ走ってくる、そしててから爆発をを鳴らしながら、攻撃する。

カンジ「人一人くらい、俺でもやれるぜ!」

 シズキが叫ぶ。

シズキ「ばか!、こいつはモンスターだ、逃げろ!」

 カンジが、モンスターに触れようとすると、モンスターが振り向き、手を振る。

 モンスターは、可愛いい顔をしており、一見すると、女性らしい顔をしている。

 服装は、スーツを着ていて、ネクタイは赤色。

???「クリア」

 するとカンジの腕が消える。

カンジ「俺の腕がぁぁぁあ」

シズキ「うるせぇよ」

 手を頭に、向かって振る、すると頭が消え、血を流しながら倒れる。

 モンスターが、振り向くと、シズキが、頬を殴る、すると、首が折れる。

 すると、モンスターが、手を振ろうとする。

シズキ「おま、マジかよ」

 少し呆れまが混じった顔で微笑む。

サミエル「レールソード……」

 サミエルが、モンスターの腕を切り落とす。

シズキ「ありがと」

サミエル「後でプロテインおねしゃす」

シズキ「無事に帰れたらな」

 2人は、構える。

???「ちょっと待ってくれよ、僕は何もここで殺そうって魂胆じゃないよ、僕が来たのは、えーっとなんだっけなぁ、」

 少し経った後、はっと思い出し喋る。

???「宣戦布告だよ〜、来月の3月24日に、この世界と、君たちの世界で、戦争をする、君たちも2部隊に別れるんだよ〜、こっちとそっちで、僕たちの目的は、君たちの世界を侵略することだからね、後、もし約束を破るようなことがあれば、君たちの全てを壊す。」

シズキ「俺たちへのメリットは?」

 モンスターに対して、強い口調を使う。

???「そう、ピリピリしなくていいよ、うーんと、そうだな、もし、僕たちを、倒せたら、もう侵略は諦めて、ゲートは閉じるよ!」

???「じゃぁ、もう時間だ、そういうことでばいばーい!」

 モンスターが、別れの挨拶をすると、空間が、ひび割れ、中へ入ってゆく、すると空間は治る。

シズキ「なんだったんだよあいつ。」

サミエル「カンジ……」

シズキ「とりあえず帰るぞ

帰ったら緊急会議だ。」

サミエル「はい。」

シズキと、サミエルは、帰りのゲートへ、足を進めるのであった…………。

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