目がね、不同視

明(めい)

ひとつの願い


16歳の時、右目だけ悪くなりました。



当時は左1.2、右目が0.06まで落ちました。



目がね、おかしいんですよ。見え方が。左は見えるのに右は見えない。左目で遠くを、右目は近くを見ているみたいな。右だけぼやーっとする。



こういう状態を不同視というそうです。



こりゃ大変だ、ということで、眼科に行きました。



医者の見解で、こういう場合、めがね派とコンタクト派で別れるようですが、コンタクトをすすめられ、医者から紹介されたコンタクト専門店まで行き購入。



ですが初めてのコンタクト。入れ方を教わるも入らない、入らない。



だって指で眼球触るってことじゃないですか。怖い怖い。あわあわしながら入れるけど、怖くてコンタクトを乗せた指が震えます。



何度練習をしても入らない。



数日コンタクト専門店に通いました。最終的にコツを教えてもらい、なんとか入れられるようになりました。



使い捨てではない、ソフトコンタクトです。液につけて煮沸とかします。



しかしなんで右だけ悪くなったのか、わかりません。医者にもわかりません。ついでにスピリチュアルな人に見てもらっても未だ原因不明です。



で、コンタクトをして学校へ行くようになりました。


朝目に入れるのが大変で。もうほんとに、コンタクトのために早起きして頑張って入れる。そんな生活を続けていた一年後、コンタクトにカビが。丁寧に取り扱ってたのにカビが。


そこからたびたびカビをはやすようになって、そのたびに購入していました。バカにならない額です。



高校卒業後は総菜屋でバイトしていたのですが、空気に油が混ざってコンタクトがぬるぬるしてくる。目も痛くなってくる。


貴重なコンタクトが心配で、コンタクトをせずに左目だけに頼って、バイトをすることもしばしば。


しかし大人になるにつれ、左目も悪くなって、0.6まで落ちました。


現在右と左に1.0の差があります。


今はワンデーコンタクトと、めがねを併用していますが、コンタクト左を入れるのに30分かかる。


右はすんなり入るのに左はなかなか入らない。入らないうちにコンタクトが乾ききって使い物にならなくなり、新しいコンタクトを出す。左右の数が合わなくなる。


ので、よっぽどのことがない限りは今めがねを使用しています。



ただ、めがねはマスクと相性が悪く曇る曇る。なにも見えません。


雨の降っている日なんかは特に、めがねが曇りすぎてほんとに見えない。あと雨粒がめがねに当たって汚れます。



コロナの自粛期間中、ちょっと出かけるときは大変でした。というかなにも見えなくなるのであごマスク状態で、人と喋るときだけ口元にマスクをしていました。



ラーメンやうどんを食べるときも曇るし、めがねにつゆが跳ねるので、とって食べます。



丼の中以外何も見えない。



めがねはめがねで大変です。放っておくと汚れるので、めがね拭きの購入なんかもしなければなりません。



ずっと耳にかけている状態なので、かぶれたりもします。耳の付け根がかゆくなったり痛くなったり。皮膚が弱いので耳の皮膚が過敏になることもしばしば。



あと旅行へ行った時に困るのが温泉とか浴場とか。景色がぼやーっとして、楽しめない。


目が悪いといろいろ不便です。左と同じ視力だとまだ助かるのですが。



ただひとつの願いは、裸眼で昔のように景色が見たい。です。



たまにレーシックとか考えますが、失敗も怖いので。



裸眼で綺麗にはっきりものを見ることが、もう叶わないのが辛いです。


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目がね、不同視 明(めい) @uminosora

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