第38話 明石2 明石の姫君
「また人が増えてきたわね。」
「何か男の人、増えてない?」
「夏の間に写した本、うちの殿がもってっちゃったし。」
「まあ、これも布教の一つ。」
「五月のお籠もりの時には三部書き写したけど、みんな誰か持ってっちゃった。」
「女房ばかりの物語会だと来にくいって言って、こっそり本で読んでるみたい。」
「何かちょっと複雑。」
「うちの殿は読めというから、読んであげてるけど。」
「それも面倒。」
「ここに来る男はほんの一握りってわけね。」
「男もすなる物語。」
「そうやって、女の文化を男が持ってっちゃうんだから。」
「あっ、そろそろ始まるよ。」
四月になりました。
衣更えの装束や御帳に用いる裏地のない絹など、なかなかのセンスのものが用意されてました。
万事至れり尽くせりのおもてなしも、参内するわけでもないのだから無駄でどうでもいいようなことのように思えるものの、性格的にどこまでもプライドの高い高貴な生まれの人だけに、目をつぶることにしました。
京からも次々と慰問の手紙やら贈り物やらがたくさん届いて、ほとんどきりがないくらいです。
長閑な夕月夜に海の上が霞むことなく見えわたるのを見るにつけ、住み慣れた我が家の池の水を思い出し、言いようもないくらい恋しくなるものの、その気持ちのやり場もなく、ただ目の前に見えているのは淡路島でした。
「淡路にてあはと遥かに‥‥」と
♪あはっ!と見る淡路の島が悲しいよ
現実だけを見せる夜の月
長いこと手も触れなかった七弦琴を袋から取り出して空しく掻き鳴らす姿に、見ている人も少なからず互いを哀れみ悲しく思うのでした。
『
都の音楽など何も知らないそこらかしこの歯の抜けた老人たちも浮かれ出てきて、浜で風に吹かれて風邪を引いたくらいでした。
入道も居ても立ってもいられず、供養の行を放り投げて急遽駆けつけました。
「まったく、捨てたはずの俗世も今さらながらに思い出してしまったぞ。
死んだ後に行きたいと思っている極楽浄土とやらも、きっとこんな感じなんじゃな。」
と涙を流しながら聞き惚れていました。
年老いた人は涙が止まらずに岡の麓の家に琵琶や筝を取りにいかせ、入道はさながら琵琶法師のように目も開けられず、珍しい面白い曲を一つ二つ弾いてみせました。
筝が届いていたので
まったく、たいしたことのない人が弾く音だって、時と場合によっては上手く聞こえるものなのに、遥か遠くまで遮るものなく見渡せる海の眺めに、なまじっかな春秋の桜や紅葉の盛りよりもただそこはかとなく茂る草木の陰が渋く彩り、クイナの戸を叩くような声は「誰が門を閉ざしたんだ」と哀れに思えます。
入道が二つとないような音色の出る筝を何だか恋心があるかのように弾き鳴らしてるのが気になったか、
「これはまた、まるでデレた女が感情にまかせてに弾いているようで面白いなあ。」
と大雑把な感想を言うと、入道は苦笑いしながら、
「その女以上に熱烈に思っている者がここにおってな。
わしは醍醐天皇より伝わる弾き方の三代目の継承者で、このとおり何の才能もなくこの世を捨てて忘れた身なのじゃが、胸の塞がるような思いが込み上げて来たときに楽器を掻き鳴らしておったんじゃ。
そしたら何だか知らないがまねして弾く者がおって、それで自然とあの醍醐天皇の弾き方に通じるものになったんじゃろうな。
この山伏めの思い違いで松風と聞き誤ったのかもしれないが、どうじゃ、これもこっそり聞かせてやりたいんじゃが。」
と言うとそのまま急に身を震わして涙が流れ落ちているような様子でした。
「箏を侮ってたようなこの俺の前で醍醐天皇の筋だなんて、ちょっと悔しいかな。」
と言って、話を遮りました。そして、
「妙なことだが昔から箏の方は女の弾くものとされている。嵯峨天皇の伝える所で女五の宮様があの時代の名手だったにもかかわらず、その後継者となって取り立てて伝える人もなかった。
今世に名のある箏の弾き手もみんな、感情に任せて搔き立てるだけで、ここにその嵯峨天皇の筋の箏を極めた人がいるというなら興味深い。聞かないわけにはいかないな。」
と言うと、
「聞かせる分には何ら問題ない。たとえ御門の前じゃろうと。白楽天も商家で古琴を聞いて涙流したほどで、音楽は身分を越えるもんじゃ。
琵琶だって本当にいい音を出せる人は昔だってそうそういなかったものを、何ら滞ることなく今も猶昔のような奏法で、確かな筋の演奏をしておる。よくぞ聞くと言ってくださった。
ただ波の荒々しい音が混じってしまうような場所なのが悲しいことじゃが、積もり積もった嘆かしさを紛らわすことぐらいにはなるかと思う。」
などといかにも下心ありげに言うのに興味を引かれて、箏を入道の方に返しました。
確かに年季の入った弾き方です。今の時代にはない弾き方で、その手法は中国っぽく、左手の弦のベンディングが音色を深く澄んだものにしています。
催馬楽に『伊勢海』というのがあるが、ここは明石の浦で「清き渚で貝拾おうか」など、歌のうまい人に歌わせて、
ナッツ類などを今までになく沢山持って来させて、人々に酒を勧めたりして、すっかり日頃の憂さも忘れるような夜になりました。
夜もすっかり更けて浜風が涼しく、月もゆっくり傾いてゆくにつれてより澄んでゆき、辺りも静かになり、話すことも次第に尽きて、入道のこの浦に住もうと思い立った決意や後生を願って仏道に励んだことなど、ぽつりぽつりと話し、娘のことも自分から話し始めました。面白く語ってはいるものの、悲しい話もありました。
「大変申しにくいことじゃが、源氏の君がこうして望んでもないような場所に、一時的にでも移り住んで来られたというのも、おそらく長年この老法師めが祈ってきた神仏が哀れに思って、しばしあなた様の心を煩わしてしまったのじゃろう。
というのも、住吉の神に願を掛けるようになって、既に十八年にもなってな。娘の生まれた頃より思う心があって、毎年春秋に必ず住吉大社に参拝に行ってたんじゃ。
毎日六度のお勤めに、自分の極楽往生を願うのもあるが、ただあの娘に高い身分のところに嫁入りさせることを念じてな。
前世の縁がなかったのか、こんな情けない田舎もんに成り下がってしもうたが、わしの親は大臣の位に就いててな。わしの代でこんな田舎暮らしをすることになってもうてな。
こうやって代々身分を落として行ったら、最後はどうなってしまうものかと思うと悲しく、娘が生まれた時から娘に望みをかけてたんじゃ。
どうすれば都の貴い人のもとに嫁にやれるかと切に思うばかりじゃったんだが、いろいろな人から妬みを買い、それが原因で辛い目にあうことも何度もあったけど、それは苦と思ったことはない。
生きている間は細腕ではあるが娘を立派に育てあげ、それでも天が見捨てるなら、自ら波に身を沈めようと決めておった。」
などと、そこまで言うことはないと思うようなことも、涙ながらに語ってくれました。
「不当な罪に問われて不本意な漂泊生活しているのも、何か前世の罪なのかと何となく考えていたんだが、今の話を聞いて、まじ浅からぬ前世の因縁があったんだなあ。
そんなお祈りをしていたなんてこと、何でもっと早く言ってくれなかったかな。
都を離れた時から、この世の無常を感じて空しくなり、神仏に祈るしかない日々が過ぎて行き、すっかり心が折られちまっていたんだ。
あなたの娘さんのことは、そういえば
入道もそれを歓迎し、
「一人寝は君も知るのかつれづれと
思い明かしのうら寂しさを
それ以上に長年思い続けてきたこの身の胸のつかえをわかってほしい。」
そう歌い上げる声のうち震えるのも、確かに理由のあってのことです。
「そうは言っても俺は浦には不慣れだからね。
旅衣のうら悲しさを明かしかねて
草の枕の夢も見れない」
と、憂いに満ちたそぶりも可愛いいもので、言葉では表しがたいものがあります。今までもさんざん褒め尽くしたので、お腹一杯かもしれなせんね。
まあ、ここで嘘を書いたところで、愚鈍なまでの入道の娘への心遣いはわかると思いますが。
*
入道の願ってたことがようやく叶い、すっかり気分の晴れたところで、別の日の昼頃、
《遠く来て何も見えない雲の中
かすかな宿の梢尋ねる
隠していても。》
とだけあります。
入道もこの時を密かに待っていて、高台の家に来ることは予想していたことで、文を持たせた使いの者をこれでもかと大歓迎して酒に酔わしました。
返事はなかなか来ません。
部屋に入って催促しても、娘はまったく言うことを聞きません。
恥ずかしくて気おくれするような手紙の内容に、筆跡の方も見事でどうしていいものやら。
高貴な
入道も何も言えず、自分で返事を書きました。
《恐縮ですが、こんな田舎びた者の袂には包み切れない程のことです。手紙を見ることすら恐れ多いということですが、それでも、
目の前の雲とあなたの見る雲が
同じなのなら同じ思いです
という気持ちだと思います。ちょっとデレ過ぎてしまったかな。》」
というものです。
「ほんと、デレすぎだよ」と読んであきれました。使いの者に並々ならない奇麗な裳を持たせました。
またの日、
「代筆の手紙など知ったことじゃない」とばかりに、
《もやもやと何を悩んでいるのでしょう
どうしたんだと問う人もなく
まだ見ぬひとに言いにくく》
と、今度は思いっきり薄っぺらな紙に、可愛らしい文字で書きました。
若い子がこういうのが嫌いだとしたら、世間から取り残されてしまっているのでしょうね。
嬉しいと思ってはいても、到底釣り合わない身の程はどうしようもないことなので、なまじっかそんな自分の気持ちを知っているかのようにこう尋ね返されてしまうと、また涙があふれてきて、その上返事を書こうとしないのをぐちぐち言われて、香をしっかり焚き込んだ紫の紙に墨の濃淡を付けた筆跡で、
《どれくらい私のことを思うのか
まだ見ぬ人は噂ばかりで》
書の腕も手紙の書き方も、
京にいた頃のことを思い出してすっかり嬉しくなりましたけど、立て続けに手紙を出すのも人目もあるので慎まなくてはいけないと思い、二三日置きに退屈な夕暮れ時や、それとかまた気持ちの高ぶる明方など、何か理由を作って折々多分同じ気分だろうと推測して手紙の遣り取りをしてみても、不釣り合いな人ではないとわかります。
賢くてプライドも高い様子に、会ってみたいと思うものの、
京の女たちのことも須磨の関を隔ててしまっていて、早く会いたいという気持ちもあって、「どうすりゃいいんだ、遊びじゃすまないぞ、見つからないように呼び寄せなくちゃ」と弱気になるときもありましたが、「そんなことして京に帰っても、いずれ時が経てばバレて、スキャンダルになっちゃうな」と思いとどまるのでした。
*
その年、朝廷に天の兆しがたびたびあって、騒然としていた。
三月十三日、閃光雷鳴し、風雨激しい夜、
「言いたいことはたくさんある。源氏の君のことだが。」
とにかく怖くて困ってしまって
「雨なんかが降って荒れた天気の夜には、見間違いとかよくあることでしょ。何ふわふわと驚いているのよ。」
とのことでした。
それでも先帝に睨まれたときに目を合わせてしまったせいか、眼病になり、耐え難い苦しみに襲われました。物忌みが内裏でも大后宮でも例外なく行われました。
例の
「やはりというか、あの源氏の君が本当に罪なき罪に問われて失脚したなら、必ず因果応報があると思っていた。すぐにでも元の位に戻すことにしよう。」
との見解を表します。
「そんなことすれば世間からぶれたと非難されますよ。罪に問われるのを恐れて自分から都を去った人を、三年もたたずに許したりすれば、世の人の何と言うことか。」
などと大后は止めようとしますが、それに遠慮して月日が流れても、次から次から様々なトラブルが発生するだけです。
*
明石は例によって秋の浜風が尋常でなく、一人寝るのも真面目な話、切なくてしょうがなくて、入道に何度も愚痴ってみるのでした。
「とにかく、何とかごまかしてでもこっちに来るようにできない?」
とは言うだけで、こちらから高台の家に行く気はまったくないようで、相手の方も決心がつかないようです。
「ほんに残念な田舎っ娘なら、たまたま都から下ってきた人が甘い言葉をかけてくれたら、すぐにほいほい付いてったりすることもあるんやろうけど、そんなんは相手にするわけないんで、私なんかだったらこっぴどく傷ついちゃうことになるわなあ。
分不相応な望みを抱いている親たちも、世間から引き籠って儚い望みをつないでるだけじゃこれから先心配で、半端なことはできないし」
と思い、
「んならこの浦にいる間だけはこんなふうに手紙だけの遣り取りを続けるのも悪くないかも。
これまでずっと話を聞くだけで、いつかはあの人の実物をほんの少しでも見てみたいなと思うとったけど、こんな予想もしなかったような所に住まわれて、はっきりとでないがちらっと見ることができ、この世のものとも思えないと噂されていた琴の音も風に乗って聞こえてきたし、日々の暮らしの様子もいろいろ伝わってくれば、こんなに私のことを認めてくれて気にかけてくれているなんて、海女の中で朽ちて行く身にすれば出来すぎやわ。」
など思うと、なおさら恥ずかしくて、お近づきになろうなんて思ってもみないのです。
親たちも今まで何度も何度も祈ってきたことが、ついにかなうと思いながら、
「いきなり会わせて相手にされなかったら、かなりショックじゃろうな。」
と思うと、それも危なっかしくて、
「立派な方だとわかってはおるが、辛さも半端ないじゃろうが。
目に見えない神仏に願を掛けてはいたが、源氏の君の心も境遇もしらずに‥‥。」
など、今までとは逆の悩みを抱えてしまいました。
その
「今の波の音も静かな時に、あの入道の娘の箏の音を聞かなくちゃ。そうでなくちゃ何もかも無駄になる。」
などと、いつも言っています。
最高の牛車が用意されていましたが、道が狭いからと言って馬で行きます。
同行するのは
道の途中、眼下に広がる浦を見渡して、愛する人と一緒に見ていたい入り江の月影に、京に残してきた
秋の夜の月毛の馬よ雲上の
愛しき人のとこへ走って
と一人呟きます。
家の辺りは木がこんもりと茂り、まさに隠れ家という所で見どころのある住まいです。
入道の海辺の家の方はいかにも立派な感じで面白いが、ここはまたひっそりと暮らしている感じで、ここにいれば何一つ不足もあるまいと思われるほどの良い雰囲気の場所です。
近くに
庭の植え込みからは様々な虫の音がします。このあたりの様子にすっかり見入ってしまいました。
一瞬躊躇し、何とか声をかけてはみたけど、こんな近くで会うつもりはなかったんだろうなという様子がうかがわれので、何か残念で心に壁を作っているのかと、
「本当にしっかりした人だな、靡きそうにない高貴な女でもここまで近寄って話しかければ、いつまでも強気ではいられないのが普通だが、自分もこういう身分を失った状況なので侮っているんだ」と思うと癪で、いろいろ悩ましい所です。
「この状況で気持ちを踏みにじってまで強引に迫るというのも違うし、根競べになって引き下がるのも格好つかないな」などと葛藤する姿、誰か経験豊富な人がいたら教えてあげてほしいものですね。
間近になった几帳の幅筋を揺らして箏の弾き鳴らす、その気配は落ち着いた感じで、何でもなさそうに掻き鳴らしているのが伝わってきて、いい音だなと思い、
「これが入道のさんざん言っていた箏なんだ。」
などすべて納得してこう言います。
「睦言を語る相手がほしかった
今の悪夢を醒ますためにも」
「明けぬ夜に迷い続ける心には
どっちが夢と言えばいいやら」
どことなく存在感の薄い気配は、伊勢へ行ったあの
無防備にひたすら箏を弾いていたところに不意打ちを食らったみたいに、そりゃないとばかりすぐそばの女官の控室に入り、必死に戸を押さえていると、いきなり押し入ってくる様子もありません。
けど、それもいつまでも続きません‥‥。あとは御想像に。
*
愛しさが遠近法のように近づけば近づく程大きくなります。
いつもは嫌な夜の長さもあっという間に明けてしまったような気分で、人に知られないようにと思うと、早く立ち去らなくてはと、また少し愛を交わすと出て行きました。
その日の手紙は人目をはばかるように届けさせました。鬼のように恐れていることがあるのでしょうね。
入道の方も秘密が漏れないようにと使いの者をいつものようにはもてなさないので、
その後も、時々こっそりと会ってました。
高台の家はそれなりに離れたところにあるので、口の軽い
せっかく逢わせてくれたのに今更困ったものです。
二条院に残してきた
「この手のこととなると、さすがに放っておけなかったか、恨み言を言われることが何度もあったからな。
たとえちょっとした浮気のつもりでも、今回もそういうことになっちゃうんだろうな」
など思い、取り返しのつくことならそうしたいが、こちらの姫君も今の状態からすると、やはり二条院の
《そういえば、前にも我ながら本心からではない適当なことを言って嫌われたことが何度もあって、思い出すのも胸も痛いけど、また変な短い夢を見てしまってね。
この話をどう思うかはわからないけど、隠し事をするつもりはないのでわかってほしい。誓ったことは忘れてはいません。》
と書きまして、
《何ごとにつけても、
しおしおと泣くばかりですかりそめの
という手紙の返事は、興味ないかのように可愛らしく、
《隠すことのできなかった夢の話を聞くにつけても、
うらがないと思っています約束の
松を越すよな津波はないと》
平静そのものの手紙ですが、ただならない何かを感じ取って、胸に何かが込み上げてきて手紙を置くこともできず、このあとしばらくお忍びの旅寝もしませんでした。
「この先そう長くない親ばかりが頼みの綱で、いつかは家柄にふさわしい暮らしがなんて思うべくもない身の上やし、何もないままに過ぎてくだけの月日なら何も悩むこともなかったのに、こんな苦しい思いばかりだったなんてね。」
と以前から想像してたよりも、はるかに悲しいことになってしまいましたが、何とか気持ちを落ち着かせて、平静を装っています。
ここで起きたいろいろなことを絵に描いて、思ったことなどを歌にして書き添え、返歌も書き込めるような仕様にしました。
見せてあげる人が気に入ってくれるようにとのことです。
どういうわけか空を越えて通じ合っているみたいに、二条院の
これがどういうことになっていくのでしょうか。
「これよこれ、これでこそ源氏よね。」
「やはり夜這いの一つもないと。」
「我らが源氏の君、絶対やってくれると思ってた。」
「良清涙目。」
「ねとられ。」
「美貌もあれば、腐っても王家の血筋。」
「対抗しようというのが無理。」
「また源氏が何かやらかしたって?
不埒な奴、許せないな。」
「こんな破廉恥な物語がまだ続くなんて、御門は何と思召す。」
「アンチも帰って来た?」
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