Ideal image[理想像]〜完全無欠の俺はイケてますけど?〜
chiropei
第1話【NGワード】
୨୧┈┈┈┈┈┈┈・*・┈┈┈┈┈┈┈୨୧
俺は
俺の顔が
大嫌いだ
その理由は
幼稚園から始まる
୨୧┈┈┈┈・*・┈┈┈┈୨୧
「くーがくんて カワイイよね♡
おんなのこ みた~い♡」
「はぁあ?」
「せんせぇ!くーがくん カワイイから
おしゃしん となりはヤダよー!」
「うっせぇなブス!」
「ブスっていうほうがブスだもん!」
「オレをカワイイっていったの
おまえだろ!ブスブスブスっ!」
「ひどーい!うわぁああああーん」
ギャーギャー!!
「こらぁ!ケンカしないの!」
୨୧┈┈┈┈・*・┈┈┈┈୨୧
そして
小学生になっても
中学生になっても
それは変わらず
クラスメイトには
「
憧れの先輩には
「
おめめ まん丸でクリクリしてて♡
ペットにした~い♡」
後輩からも
「
「ありうる~カワイすぎて
並びたくないんだけど~」
「うっせんだよ全部聞こえてんだよ
このブスどもがっ!」
聞こえよがしに陰口を叩く連中に
NGワードで簡単にキレる俺は
女だからって容赦しない
相手の髪を掴んで引き倒す
「キャー!? 痛い痛いやめてー!」
「こらやめろ!またお前か
いい加減にしろ処分されたいのか?」
人生は
思うようにいかない
୨୧┈┈┈┈・*・┈┈┈┈୨୧
そして
高校に上がる頃
俺は分かりやすく
【不良】
になっていた
୨୧┈┈┈┈・*・┈┈┈┈୨୧
不良とは言われるけど
学校には遅刻せずに行く
金髪にしたり
制服を改造したり
見た目をいじったりもしてない
まぁ、ピアスくらいかな
両耳で3箇所ぶち抜いてる
でもそんくらいだ……
じゃあ何が【不良】なのかって?
キレやすくて
すぐに手を出すから
それを知ってる連中が
勝手にそう呼んでるだけだ
さっきも登校時に
絡んで来た他校の連中と
やり合ってきた
もちろん俺が勝った
俺、強いんで!
目の下には絆創膏が貼ってあるけど
ケンカの傷じゃない
飼い猫の “ コムギ ” に引っかかれたんだ
こんな俺に彼女?
いるわけがない
友人?
そう呼べる相手も
いたことがない
しょせん俺は
一匹狼なのさ
でも
こんな俺にも
人生のバイブルがあって
なりたい理想像がある
だからちゃんと
勉強もした
…だって
バカにされるのが
一番ムカつくから
そんな風に
高校生活を過ごして
୨୧┈┈┈┈・*・┈┈┈┈୨୧
俺は予定通り
県外の志望大学に
現役合格
理想像に向けて
一歩を踏み出した
やっと…
やっっと!
過去の俺と おさらば!
過去の俺を知る連中と
おさらば !!!!!
Enjoy 俺!
人生はこれからだ
大学に行けば
彼女もたくさん!
……
いや
1人でいいな
・・・うん
俺は大学で 俺の理想像
【
俺の人生のバイブル
【イケてますけど?】
あの主人公のように
可愛い彼女を手に入れる!
・・・・・
でも俺の恋愛偏差値はきっと
まだ小1レベルだろう
だからこれから頑張って
小100レベルを目指すんだ!
そして
俺だけを見てくれて
俺だけを愛してくれる
そんな人
笑顔が綺麗な
優しい人
【NGワード】を言わない人(コレ大事!!)
そんな人が
1人いればいい
そんな人に出逢えたら
俺は その人を全力で守るから
どうか
この願い叶いますように( ´-ㅅ-` )
୨୧┈┈┈┈・*・┈┈┈┈୨୧
この物語の主人公
名前は
身長 173cm(まだ伸びてるから!!)
『 Kawaii 』がNGワード
売られた喧嘩は買うタイプ
成績は校内TOP3に
毎回必ず名を連ねる
努力型の秀才
これから通う大学は
国内TOP3に入る
超難関大学
そこに
現役合格!!
『モテないはずがない』
そう思っている彼の
これは成長物語
「モテないはずがない……だろ?」
୨୧┈┈┈┈・*・┈┈┈┈୨୧
おかしい
なにかがおかしい
偏差値70越えの
超難関大学を現役合格だぞ?
18歳の大学1年
身長176cm(ちょっと伸びた!!)
決して低いほうじゃない
毎日トレーニングして
“ 髪が短いと幼く見える ”
そう父さんに言われ
髪は少し伸ばした
『 Kawaii 』と言われ続けた俺も
流石に『Kawaii』から
『 Gentleman 』
…は早いか
『 Sexy 』
……もまだ早いかな
『 Handsome guy 』
・・・・・
まぁ…
とにかく!
目標【
思えばNGワードは
幼稚園の頃から言われ始めた
全体的に丸い印象を与えてしまう
この輪郭や目……
この顔の作り…
この見た目が
Complex!
俺は理想像を目指し
かっこよくなりたくて
努力し続けている
小学校低学年から
『空手』
中学からは
『ムエタイ』と出逢い
高校からは
『キックボクシング』
俺、脱いだらすごいんです
なのに
おかしい…
୨୧┈┈┈┈・*・┈┈┈┈୨୧
大学でできた
俺の人生初の友人と呼べる相手
大学一 のイケメン
秋の学祭では
イケメン人気投票
1位 間違いなしと言われている
この男
日本と韓国とフィンランドのmix
母親譲りの明るい金髪と
日本人離れした高く通った鼻筋
大きな目の色は透き通った緑色
顔面爆イケ
なのに…
爆ダサ男
常日頃から
銀縁の四角いメガネをかけ (▭-▭).*゚
白いポロシャツのボタンは全部留め
カーキ色のジョガーパンツ (モンペ)を履き
サスペンダーは必須らしい…
白い靴下に泥で汚れたスニーカー
山奥の農村で
祖父母に育てられた
田舎っぺ
大学で都会デビュー
「都会は怖い…:(´◦ω◦`):ガクブル」
そう言うテピョンの友人は
俺と
あと1人だけらしい
興味本位で近寄る女も
数回会話をしたら逃げ出す
でも…
良い奴なのは間違いない
入学式当日 式典後に
オリエンテーション会場へ向かう途中
迷子になり会場が分からず
右往左往しているテピョンを見つけた
式典で斜め前に座ってた奴だと
すぐに気が付いた
金色のキノコみたいな髪型
キョロキョロと挙動不審な動きをするから
たまに目が合った…
『関わるな』と心の中で警鐘が鳴った
鳴ったのに…
迷子になっていたのを助けてしまった
それがキッカケで
懐かれている…
そして
もう1人の友人
見た目も中身も
The 真面目 大学生な
この男
ミントグリーンのボタンダウンシャツを
ブルーのストレートデニムにイン
白い靴下に白いスニーカー
と、服装は まぁまぁ普通だが
コンタクトが間に合わず
視力が悪すぎて
ぐるぐる瓶底メガネ (𖦹_𖦹)
(レンズの向こうの目の大きさがわからない)
迷子になっていたテピョンと
構内を歩いている時に
メガネを頭に乗せ
「メガネ~メガネ~ (\ ³ω³ )\」
と床を這いずり回る
「共に探すぞ!」
と言ってメガネを探すテピョン
(良い奴なのは間違いない)
俺が頭上のメガネを下ろしてやった
それがキッカケで
心の友に認定された…
まぁ…
2人とも良い奴だ
そして俺たち3人共に
女子の友人は……
いない
なにかが…
おかしい……
୨୧┈┈┈┈・*・┈┈┈┈୨୧
読んでくださりありがとうございます
近況ノートに載せてあります
『意味はないけどこだわりたい』の回です
良かったら覗いて見てください
( ´-ㅅ-` )
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