死んでいる
ラッキー平山
死んでいる
ぼくは生きている。言葉は真夜中。聞こえてくる夕暮れの足音。ついに世界の破滅が訪れたか。
夜がまるでフラミンゴのまま、ゆっくりと午後四時への階段を空っぽのコップ。生えてくるフルーツパフェ。食えるのは生きたままがいい。
だからぼくは生きている。聴覚は嗅覚。耳が近所のドブ臭くて仕方ない。
パンケーキの甘い匂いが鼓膜をハイジャックした大脳新皮質までの墜落は、やかましさが人質として救いようだけ解放する「身代(みのしろ)罵詈雑言」を要求、口が裂けてしまった。
歩いているのは伸びている。そんなクズ鉄の過去を絶叫したところで、なんにもドライアイスも出てこない蛸壺に手を突っ込み、無理やり引きずり出した白いあの世のような八本足の薔薇。
だってアナタは、死んでいるんだから。
死んでいる ラッキー平山 @yaminokaz
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます