喫茶店にて
グレースお姉さま
未来へ
闇の世界から地球を征服する為やってきた
しかし、そんな状況でも地球で得た協力者は未だにマリアーナの力になってくれている。
「……このままでいいのだろうか?」
マリアーナは昼食にと誘い出された"トリあえず"鳥専門店のお昼はランチメニュー、夜は居酒屋のお店のテーブル席にて協力者を待っている時にそう、ボソリと呟いた。
「今の私に何がある? 何が残されている?」
助けて……と手を差し伸べその手を握って貰ったが、実際に助けて貰っている。
だがそれだけだ、マリアーナ自身は協力者に何も返して、何もさせてもらえないでいる。
何かしなくては……その思いがぐるぐると頭を回り、そして何も出来ない自分に気が付き自己嫌悪に陥る。
「マリアーナさん、お待たせしました~」
そう言って和やかな雰囲気を醸し出しつつ協力者がやってきた。
「マリアーナさん、いつまでも悩んでいても仕方ないですって~、今日は今後について相談しましょう?」
その言葉にマリアーナは身体をビクッと震わせる。
「大丈夫ですよ、なにも取って食べようなんと考えていませんし、今更こちらの世界にない物質をそちらの世界からもっとこいなんても言いませんから」
しかし、そうなると私はなおさらなにもできない……なにも返せない……
「マリアーナさん、まずは謝っておきますね?」
違う、謝るのは私の方だ……
「今までみたいな贅沢な暮らしは正直できません、あと一人暮らしもできず、私との共同生活を送ってもらいます」
その言葉に私はバッと顔を上げる。
こんな状況なのにこの協力者はまだ私と一緒にいてくれるというのか……?
「あぁ……あとマリアーナさんにはこの地球のことをもっともっと知ってもらいたいのでこの世界のことも勉強してもらいたいのですが……」
その言葉に私は頷きを返す。
「具体的な話し合いは自宅に帰ってからしましょうか、とりあえずお昼を食べて、英気を養いましょう」
そう言って、この店1番の鳥料理を2人で美味しく頂いた。
喫茶店にて グレースお姉さま @Red_plum_sister
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