第三話 突然の来訪者&記憶

ガチャッと空いた扉にいたのは!

 なんと、海色の髪をした、翡翠の瞳の美少女さん!


って、海の色、翡翠の瞳!


ミトラのヒロインの1人じゃねーか。


彼女の名前はアミラダ。名前はツンデレという属性を持っていそうなのに、なんとコミュ症!驚きの話。


ちょこっとした話では、

ある人が彼女にあった最初に見た目で判断したことによって、ツンデレが出ることを願い。「べた褒め」ということをして、見事にコミュ症によって、気絶。そのある人は、学園内のはずなのに、通報によって警察が出て来て、精神傷害罪で牢屋行き。


勿論、バッドエンドである。


いやいや、色々とおかしいところがあるだろって、もうそれは、ノーコメントで。


っと。俺が1.5秒考えていた。


すると、彼女のか細い声が小さな声が聞こえて来た。


「あの、すいません。おく…じょう……か…して…くれま…せんかっ!」


なかなかの素晴らしい努力である。

コミュ症の中なら、ほぼ治っているだろって言われるかもしれないが、


勇気を出しているのが、「っ」の部分で分かる。何故だか、頭を撫でたくなってしまうが、それはセクハラにはあるので、アウトである。


このまま無視というのも、彼女の努力を無視するものになるので、


「あっ、はい、どうぞ!」


っと、そつなく受け答えした。


だが、彼女は


「ひっ、あ、ありがとうございます」


「ひっ」って、何もしないよ。

それに、そんなに怯えなくとも。


まて、このまま接してしたら、さっきのちょこっと話のようにバッドエンド行きになってしまうのでは?


それは、やばい


決意した後に牢行きって、退場早すぎるだろ!

って、言うことで、俺はここから逃げる!


「そ言うことで、俺、教室戻るね」


俺はそう言うと、颯爽と屋上の扉を開け、階段を駆け降り、ヒロインのアミラダの前から去った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


教室に戻ると、

何故か、教室のみんなから避けられている気がする。気のせいかもしれないが。


すると、


「ツァイング。今日は大丈夫か?廊下で突然泣き出したらしいが。」


「あっ、いや、大丈夫だよ」


突然、爽やか系のモブさんが話しかけて来た。

だが、やけに馴れ馴れしいな。

なんだか、頭がさっきから痛いような?


ズキッ


うぅ、頭痛がする。


「おい、大丈夫か、ツァイング!」


俺は爽やか系モブさんの声がだんだんと荒々しくなっているのを、遠目に俺の意識は朦朧としていき、倒れてしまった。


(これはきっと、この体の記憶が戻った衝撃で脳が追いついていないのだろうけれど、これ、転生した直後に起こってくれないかなー。)


心細く、プラスチックの心は前回での傷の隙間から塩分を含んだ涙が流れ出た。


ーーーーーーーーーーーーーー


ぐすっくずっ


誰かが泣いている声がどこからか聞こえて来た。

音の場所に耳を傾けると、そこには部屋の隅っこで一人泣いている男の子がいた。


寂しい。悲しい。


彼の心の声が俺の意識に落ちて来た。

彼が昔から、親から、虐待を受け、罵声を浴びせられたことが頭に流れ込んできた。


(あぁ、これはツァイングの過去の話なのか)


虐待を受けても、罵声を浴びせられても、誰も助けてくれない。仮に、それを誰かに伝えてしまったら、親に伝わって、これまでよりもっと酷いことが起こってしまうじゃないだろうか。


と、言う苦悩の中で彼は生きていた。


だが、いきなり状況は変わった。

ポイズンが現れて、彼に危害を加えたものを消してしまったのだ。そのことにより、彼は救世主として、ポイズンを崇めるがためにこの学園に来て、ポイズンの邪魔をするものを消そうとする。


しかし、何の因果か。


彼の視界が真っ暗になってしまったことによって、彼の物語は突然に終わった。

ーーーーーーーーーーーーーー


「はっ、ここはどこっ!」


って、テンプレの言葉を吐いた俺は、状況を理解するために辺りを見回した。

だが、ここは学園を根本にして世界に羽ばたく話なので、主人公が初期段階である。

そう言うこともあって、俺のいるところは保健室である。


だが、ここで重要なところは、

誰が!どうやって!俺を運んできたか。だ!

いや、ここでもし、男の人にもしお姫様抱っこされていたのだったら、俺は穴があったら入りたい。恥ずかしい、いっそのこと、その時だけ女性になっているとか、都合のいいことが起こってほしい。


まぁ、『もしも』の話である。

と、ここで突然の乱入者が、

バンッと、


扉からではなく、横から。


「大丈夫か?、ツァイング、お前いきなり倒れたんだぞ!」

爽やか系のモブさんが教えてくれた。


「うん、大丈夫だよ」


「そうか、それは良かった。でも、まだ安静にしてろよ。」


「うん、わかったよ」


俺はそうなく返した。そして、爽やか系モブさんこと、ハルトと一緒に俺は教室に戻った。


また、俺はハルトと保健室の先生にタンカで運ばれたので、心配はいりませんでした。

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