第3話 口裂け女に会った時の対処法

「どうして?」


「最近のポマード知ってるか?匂いも無臭に近いものだったり、良い感じになってるものもあるんだぜ?」


「そうなの?」


「口裂け女が流行った当時はポマードが流行ったんじゃないかと思ってな」


「なるほど、つまりダイちゃんが言いたいのは、世間の流行と口裂け女の弱点は一致しているんじゃないかってことだね」


 ヒカは冷静に分析を入れる。


「ということは、どうなるの?」


 ゴローは首をかしげる。


「今流行ってる整髪料の名前を言えばいいんじゃね?って思ってる」


 ダイキは腕を組んで、鼻を膨らませる。


「お姉ちゃんが言っていたけど、ヘアバームっていうのが流行ってるみたいよ」


「マジか⁉流石ヒカの美人女子高校生姉ちゃんなだけあるな!それで決定だな!」


 ダイキは威勢良く手をたたく。


 しかしヒカの表情は渋い。


「ただヘアバームも天然由来のものが多く使われているから良い匂いだけどね。そういう妖怪なら、人工物の匂いのほうが嫌いそうな気がする」



 三人はその場で考え込む。



 すると、不意にダイキの目にあるものが入ってきた。

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