著　織島かのこ

　カクヨム発の作品です。

　私は書籍で読みました。これは書籍の感想です。

　主人公の胡桃が彼氏にフラれるところから、お話がスタートします。ショックを受けた胡桃は怒りをぶつけるように大量のアプリコットタルトを作りました。

　胡桃はお菓子作りが趣味で、素人とは思えない腕前です。

　おいしいタルトはできあがりましたが、一人では食べきれません。胡桃はお隣さんは女性だと思い、タルトをおすそ分けしようとします。

　しかし、インターホンを鳴らして、ドアから出てきたのは男性、佐久間でした。

　甘党の佐久間に手作りお菓子をふるまい、その代わりに胡桃の愚痴を聞いてもらう関係ができあがりました。

　だけど、次第に恋愛感情が芽生えます。

　文章が読みやすく、お菓子作りに詳しくない私でも工程が頭に入って来るほどでした。

　二人のじれじれ恋愛はもちろん、この小説はお菓子がおいしそうなところも魅力です。オーブンで次第に焼けていくお菓子の甘い香りが漂ってくるかのようでした。

　同僚との関係や、元カレと話すところ等、ところどころハラハラする場面もありますが、全体的に安心して読めます。それらのハラハラする場面がいい味を出しています。元カレとの決着の付け方がとてもいいです！

　この小説を語るうえで外せないのが、大和という男性です。

　彼はまるで読者の思いを代弁しているかのような事を言うので、とても面白いです笑

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