第6話 夕食(焼肉)

「ただいま~」

「おかえりなさ~い。大地~!お父さん帰って来たわよ~!」

「今行く~」

出かける準備は出来ていたので、リビングへと向かうと父さんがすでに着替えていた。

「おかえり、父さん。今日早かったんだね」

「そうなんだよ、仕事が早く片付いたからな~。夜は焼肉でいいのか、大地?」

「むしろ焼肉でお願いします」

「よし、じゃあいくか!」


焼肉の時の俺の食欲は爆発するため、食べ放題のお店とかに行くのかと思ったのだが、着いたお店はいかにも高級そうな所だった。


「父さん、こんな高級そうな所じゃなくていいよ」

なんか敷居が高そうだったのでビビった俺はそう言った。

「実はな、大地!会社の人にこれをもらったんだよ!」

父さんは手をヒラヒラさせながら、紙を俺に見せてきた。

「…御食事優待券?」

「そう!だから遠慮なくガンガン食べるんだぞ!」

…なるほど、そういう事だったか。

「良かったわね、大地!」

母さんも嬉しそうにしている。


で、お腹一杯食べたのだが、本当に美味しかった。その一言である。


まぁ食事中に父さんがニヤニヤしながら学校に素敵だなと思った子はいたか?とか聞いたりしてきたのは、ちょっとウザかったが。


すぐに素敵な子に出会う事になるのだが、この時の俺はまだ知る由もない。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

父さん、母さんアシストいらんよ! モッピー @moppi0102

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ