トリあえず、設定は大事だろう~盛り過ぎ~

豆腐数

天使と魔王の血を引いてて、迫害されていた過去があり、時折殺戮衝動的なアレに悩まされ、女装が似合い、ひねくれてるけど繊細なバイオリンの才能がある美少年少年誌主人公までなら実際にいる(by豆腐数)

 【主人公】イグナシオ・フェスティバル・クレーンシャゲキ・バッハ・アブラハム・ガブリエル・サタン・キング・センシャ・ロサンジーン・スケサンカクサン・ゾーマバラモッス・ロサンジーン


【ランク・既に最高のSSS級だが、彼の為にSSSSSS級を作ろうという話が出ている】


 本作【ハイパーマガジン無双対戦】の主人公。金髪碧眼だが、その目と髪の光彩は虹彩を持ち、日の加減で七色に輝く。踊りが上手く、その場で盆踊りをすだけで全ての人間を魅了できる。更に先祖に悪魔がいるため、病み魔法の全てを使える。更にクレーン射撃の使い手。踊りだけでなく音感にも優れており、その作曲能力はバッハを超える。更に聖書の人間と天使の血まで引いており、能力を駆使する時は性書をめくりながらであり、時々背中に何十もの天使の翼が出現する事もある。更に、この世のサイコの王の血をも引いており、その政治能力は周囲の国の王も「なぬー!」と共学するほどである。有名な軍人の血をも引いていて、軍に所属していた時洗車を操る技術にかけては右に出るものがいなかった。水戸黄門の末裔であるという噂もあり、末裔の証である印籠を突き付けるだけで美女が失禁する。更に魔王の血をも引いており、時々殺戮衝動に悩まされ、頭からツノが突き出るため、その端正な顔を帽子で隠している。このような養子とスペttックのため、女性にはグラマラスな金髪美女などの王道はもちろん、赤子から養女、女子高生、勤さん銀さ的なおばあちゃんにまでモッテモテで鈍いと言うこともないが、幼なじみのリリスウッド・トマス・ハリケーン・キャサリン・シスターマリアの好意には気づいていない(最も、彼に会うたびツンデレをかますリリスもいけないのだが……)魯山人の血を引いているので、篆刻、画業、陶芸、初動、漆芸などの芸術にも優れ、料理が上手いという家庭的な面もあるため、リリスの胃袋を既にゲットしているが、やはり気づいていない。




「なんだこれ……」


 俺は小説投稿サイト・カクヨマズに投稿する木っ端の作者の一人だ。どんくらい木っ端かというと最新作のPVが13、☆評価が一個だけってくらい。(カクヨマズの星評価の最高ランクは3である)


 昨日忙しい中帰って来て、安酒を飲みながら、小説書く気力もないけどトリあえず設定だけでも詰めようとしたのまでは覚えている。その後の記憶がない結果がこれだよ。もう誤字脱字だらけな事にはいちいちツッコミを入れるのも嫌だが、クレーン射撃ってなんだ?工事現場のショベルカーをひたすら打ち抜く迷惑行為か?(クレー射撃のことらしい。なんでクレー射撃?)


「こんなもん無意識に書くから俺はいつまでたっても底辺作者なんだよ、あーやだやだ……」


 チート無双ジャンルだってこんなもん門前払いだぞ。大体、アレは凡人現代人(異世界現地人の場合もある)がスキルを貰うって感じだから、ベースから盛り過ぎは厨二病で寒いので読者にも引かれる。なるほど、そう考えると今時のチートスキルという形式はよく出来ているのだな。流行り(もう古めの定番化してる?)を取り入れるにしても、もっと人のもの読んで研究しないとなあ……。


 俺は【アニメ化間違いなしの主人公設定】と名付けられたテキストファイルに、ばっちいものをつまむようにカーソルを合わせ、ゴミ箱ファイルにイグナシオ・フェスティバル・クレーンシャゲキ・バッハ・アブラハム・ガブリエル・サタン・キング・センシャ・ロサンジーン・スケサンカクサン・ゾーマバラモッス・ロサンジーン君を葬るのだった。


 あ、名前にロサンジーン二人いるわ。

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