第14話

本部の地下には一人の男性が閉じ込められている。

この男性はリピットを生み出す元凶となった化学物質を意図的に作った科学者であった。

名はヒイラギ。

ヒイラギはベットと机しか置かれていない殺風景な部屋に閉じ込められている。机の上には数冊のノート、顕微鏡、リピットの細胞が入れられたシャーレが置いている。

本部がヒイラギに与えた義務。それは抗体物質を作ることだった。

だが、抗体物質を作るのは容易ではない。

「すまない、アカリ。俺が大切なものを見失わなければこうならなかったのに、、、、」

呟いた言葉は誰にも拾われることはなかった。

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