カオティック・オーダー 創作メモ集

５：作中世界の歴史

※この項目は随時加筆修正予定です。

1525年頃

　安芸国（あきのくに）の山中にて人間の女性が殯（もがり）の異能を持つ吸血女となる。以降彼女は『殯（もがり）の魔女雁枝（かりえ）』と呼ばれる。

1590年

　豊臣秀吉による小田原征伐。

　武蔵国（むさしのくに）八王子城にて合戦。呪物『血流し十文字』が顕現する。

1600年頃

　武蔵国高尾山にて、大天狗瑞鳶（ずいえん）が周辺怪異を従え頭領に就任。他三名の天狗と共に隠れ里を築く。

1640年頃

　関東で大規模な怪異同士の紛争が起きる。雁枝と瑞鳶が決闘するも引き分け。

1850年頃

　北米大陸ロッキー山脈、アメリカ合衆国とカナダの国境付近に居住していた先住民族『灰の角』の一団が遠方保留地への移住を要求され、やむなく承諾。

1890年頃

　かつて『灰の角』が暮らしていた土地にて、精霊ウェンディゴ（便宜上ウェンディゴと呼ぶが、実際の名は失われた言語による独自のもの）が顕現。

　その土地で顕現したウェンディゴの最後の一個体となる。

1900年頃

　東京府北多摩郡小金井村に和洋折衷の邸宅が建設される。

1939年2月

　『灰の角』の言語を話す最後の一人である男性が、ロッキー山脈にてウェンディゴに身を捧げ死亡。彼の思念はウェンディゴと融合する。

1939年9月

　第二次世界大戦勃発。

1944年春

　東京都東京市深川区の墓地にて、塚守の猫・タマが子猫を出産。そのうちオスの三毛猫がミケと名づけられる。

　出産後まもなく、母猫タマとミケの兄弟のほとんどは軍に供出されて死亡。ミケは姉猫コマと近所の子供達に育てられる。

1945年3月10日

　米軍によりミーティングハウス二号作戦（東京大空襲）が実行される。

　同時に極秘の作戦として、新型兵器による世界層（レイヤー）の局所破壊実験が実施される。作戦名はライトハウス。

　実験の結果、東京都内にて世界層（レイヤー）破断が起きる。

　ミケが空襲により死亡。直後に空襲の犠牲者らの思念を集め、猫又として顕現する。

1945年8月11日

　アメリカ合衆国ネバダ州にて、二度目となる世界層（レイヤー）の局所破壊実験が実施される。作戦名はライトハウス二号。

　実験場に怪異が出現し暴走、多数の死傷者を出す。

1945年8月15日

　第二次世界大戦終結。

1945年8月29日

　8月11日に起きたネバダ州の大規模事故を『未確認の新生物による襲撃』と地方紙が報じる。これが最初の怪異パンデミック報道記事となる。

1945年9～12月

　マスコミを通して全米に怪異の情報が流れ、同時に怪異パンデミックが本格化する。

　10月末までにイギリス・ソ連・日本でも怪異が確認される。

　この時期にラテン語で怪物を意味する『monstrum』という呼称が使用され始め、のちに怪異の正式名称となる。

1946年

　東京都北多摩郡小金井町にて雁枝が邸宅を購入。ミケと共に転居して住み始める。

1949年

　ドイツ民主共和国（東ドイツ）が反怪異主義を掲げ建国宣言。

1950年

　日本政府により、総理府外局として陰陽庁（おんようちょう）が創設される。

1952年

　怪異パンデミックによる国際社会の混乱を受けて、日本の警察予備隊が改組。陸上自衛軍、海上自衛軍、航空自衛軍が創設される。

1960年

　アメリカ合衆国オレゴン州ポートランドにて、反怪異派政党により合衆国西部八州からの怪異完全排除宣言と州境封鎖が行われる。

　暴徒による宗教関係者・有色人種の虐殺事件などを経て、合衆国政府は西部八州への武力行使を決定。

　アメリカ東西戦争が勃発。

1965年

　アメリカ合衆国テキサス州にて、怪異崇敬派の宗教団体が蜂起。南部の七州が占拠される。

　以降の北米紛争をアメリカ三国戦争と呼ぶ。

1970年頃

　東京都新宿区戌亥（いぬい）小学校の建て替え計画が持ち上がるも、怪異の妨害により中断。

　少女霊（妖怪との説もある）ハナコとの交渉の結果、旧校舎は学校怪異集団の棲み家となる。

1972年

　返還直後の沖縄県と北海道で反怪異結社が同時蜂起。日本南北動乱が勃発。

　戦後初めて陸上自衛軍に治安出動命令が発令される。

1973年

　雁枝が日本国内各地を巡回。ミケも付き従う。

　猫又の毛勝禍礼（けかちまがれ）とミケが出会う。

1974年

　日本政府が南北動乱の終結を宣言。

　北海道と沖縄県は特別行政自治区と規定される。

1975年

　北米三国間で休戦協定が締結される。

　西アメリカ共和国、連合国アメリカが建国宣言。

　アメリカ合衆国は暫定的に東アメリカ合衆国と名乗る事になる。

　この時演説を行った東アメリカ大統領ディーン・フリーマンによる、『カオティック・オーダー』という言葉が盛んに流布され世界で流行語となる。

1979年

　スコットランドが住民投票によりスコットランド議会を設置。独立国家となる。

1983年

　西アメリカ共和国の治安が悪化。

　トマス・アンダーソン、マーティン・アンダーソン親子が先住民コミュニティと共に西アメリカから東アメリカに亡命。

1984年

　東京都多摩市（たまし）に都立多摩怪奇文化財調査センターが設立される。のちの東京都特殊文化財センター。

1991年

　ソビエト連邦モスクワに巨竜ズメイが顕現。翼長2.6km、自律行動可能な個体としては世界最大の怪異と認定される。

　サンクトペテルブルクに首都機能移転。

　東欧全土でドラゴンが大量発生、ソ連暫定政府が再度機能停止。

　構成国家が相次いで主権宣言を行い、連邦は事実上解散する。

1997年頃

　怪異憑きの文化財に対する呼称が、『怪奇文化財』から『特殊文化財』に変更される。

2000年3月

　戌亥小学校が児童数減少のため閉校。

　校舎は教育実習生のための怪異対策研修施設となる。

2000年10月

　山梨県東八代郡（ひがしやつしろぐん）石和町（いさわちょう）にて根岸秋太郎（ねぎししゅうたろう）が誕生。

2001年

　日本にて中央省庁再編。

　陰陽庁は内閣府外局となる。

2003年

　東京都武蔵野市（むさしのし）にて諭一（ゆいち）・アンダーソンが誕生。

2004年夏

　東京都八王子市大垂水峠（おおたるみとうげ）の木から天狗が顕現。

　志津丸（しづまる）と名づけられる。

2004年10月

　山梨県石和町が合併により笛吹市（ふえふきし）となる。

2005年

　東京都特殊文化財センターが公益財団法人化。