紀伊半島一周旅 Day4(2024/04/30)

勝浦から新宮と細切れに移動し、那智大社と速玉大社への参拝をしたので、残すところ本宮大社への参拝のみ。ということで四日目は「熊野本宮大社観光」です。


すでにDay3までで話していますが、本宮大社ははっきり山の中にあって、一番近い新宮から中辺路を通るルートでもバスで1時間揺られる必要があります。田辺からバスで2時間かけ、本宮大社に参拝後、新宮へ抜ける行程も考えましたが、いくらちょっとリッチな仕様のバスであるとはいえ、2時間バスに揺られるのは体に堪えそうだと思ったのと、せっかくなら潮岬方面にも行きたいということで、今回のルートを選びました。新宮駅から本宮大社前までのバスも、熊野御坊南海バスであればだいたい1時間ちょいあたり1本出ています。


本宮大社への参拝自体は比較的すぐに終わりました。お社まで100段くらい?の階段を上らないといけませんが、逆に言えばきついのはそれくらい。バス停からすぐのアクセスなので、神聖で厳かな雰囲気というものは正直あまり感じ取れなかった(そこそこ人もいたので。やっぱり人が多いと雰囲気を味わうのは難しい)のですが、来るところまで来たな、という達成感はありました。まだ感性の豊かな若いうちに三社とも訪れられたのは、貴重な経験だったと思います。


さて、困ったのはここからで、新宮に戻ってから伊勢路へ向かうのが非常に不便なダイヤになっています。前話までで、JR東海が運行する特急「南紀」が、紀伊半島東側の輸送を担うことを話しましたが、これが1日に4往復しかありません。新宮から名古屋方面に向かうのが偶数番号で、最終は17:31新宮発の8号です。ではその手前の6号はいつ出発かというと、なんと12:45発。一番欲しい15時台にないという悲しさ。

これはおそらく、シンプルに新宮から名古屋で時間がかかりすぎるためだと思います。まず和歌山〜新宮のJR西日本区間では電化されていたのが、ここから非電化になります。ディーゼルだと当然遅い上、新宮から津でだいたい2時間半ちょい、さらに津から名古屋も1時間くらいはかかるはずです。となると、乗り通すだけで4時間くらいかかってしまう列車をそうバンバンと通すわけにもいかないのでしょう。12:45発の6号に乗るとなると本宮大社を11時半くらいには出ないといけないので、まともに観光ができません。ということで、上手い具合に時間をつぶして8号に乗ることにしました。


幸い、本宮大社の向かいには資料館があり、私はこういうところでのんびりするのが好きなので、いい感じに時間を過ごせました。周辺のグルメマップもここにあり、「熊野牛ミンチを使ったドライカレー」が目に入り、無性に食べたくなったので、お昼に行くことにしました。「ガラス屋・茶房 靖」です。本宮大社からそこまで歩きませんし、とても美味しいのでおすすめ。


また、本宮大社の大鳥居近くにあるショップでははちみつカステラをいただけますし、明治の頃まで元の本宮大社があった大斎原(おおゆのはら)も壮観な鳥居があって見応えがあります。本宮大社もさることながら、周辺についても満足度が高く、時間をかけてここに来てよかったと思えました。


再びバスで1時間かけて新宮駅に戻ってからはちょこちょこと時間をつぶし、特急南紀8号へ。ちょうど晩ご飯の時間を跨いでしまうので、駅から少し歩いたところにある和歌山県のローカルスーパー・オークワでお弁当を買っておきました。大阪や奈良、三重まで進出しているオークワですが、発祥は和歌山です。


特急南紀8号 名古屋行

17:31新宮発→19:54津着


紀勢本線は紀伊田辺からすでに単線と化していますが、新宮までは電化でした。しかしJR東海の管轄になる新宮以東は、非電化になるので必然的にスピードが落ちます。その結果、距離の割に津まで2時間半ほどかかってしまうのです。さすがに津までやってきてから動く元気はなく、ここで宿泊。手前に松阪があるのでそこでもよかったのですが、伊勢神宮に行くことがすでに決まっていた予約当時で津に決めたということは、ホテル代が高かったのかもしれません。


この旅行のメインはこれでほぼ終了。ここからは事前に決まっていた、友人との静岡旅行に合流するための行程が始まります。

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