最終話:じゃ〜チーズケーキはあげない。

「ありがとう、潤之助・・・私、頑張ってるから」


ドールがのう一度バリアを張ってるうちに僕はチーズケーキを

取りに走った。

冷蔵庫な中にチーズケーキが三個残っていた。

その三個を持って、僕は一目散にドールのところまで走った。


その時、丁度相手の魔法使いの炎の塊がドールのバリアを再び

打ち砕いた。


「ドール・・・ドール、大丈夫か?」


「ちょ、ちょっと体制が不利かも・・・」

「やられそう・・」


「ほら、大好物のチーズケーキ」


「あろがとう〜潤之助大好き」


そう言うとドールはチーズケーキを一口で平らげた。

ごくんっと飲み込んだかと思ったら、ドールの目が生き返った。

しかも目の色がブルーだったのに真っ赤に変わった。


「もう許さないから」

そう言うとドールは呪文を唱え始めた。


「バルランテ・エスカルバ・グリム・リーパー」


そしたら空間に真っ黒な煙が馳氏して煙の中から、真っ黒なフードを

被って、手にめっちゃ大きな釜を持った人が合わられた。


「死神?・・・ダメだ・・・ダメだよ・・・ドール」

「死神を呼び出しちゃだけだ!!」


僕は叫んだけど、すでに死神は呼び出された。


「お願い、あいつらの魂を奪って!!」


ドールが死神に叫ぶと、死神は目にもとまらぬ動きでブリング・デスの

連中の魂をあっと言う間に吸い取ってしまった。


そのあとで、死神はドールの前にやってきた。


「ダメだ・・・ドールの魂まで持っていくな」


そしたら・・・死神がドールに言った。


「おまえの一番大切な物を俺にくれ」

「おまえの先祖と契約した・・・魔法使いにしてやって俺を

呼び出す代わりに、自分の一番大切な物をやるって・・・約束したんだ」


「さあ、おまえの大切な物を俺にくれ」


するとヂールはチーズケーキを死神に差し出して言った。


「はい、私の大切な物・・・大凶物なものだよ」

「本当は誰にもあげたくないんだけど、いい、あんたあげるわ」


死神は嬉しそうにチーズケーキ二個持って煙とともに消えていった。


「片付いたね・・・」


「あ〜もう心配した・・・死神にドールの魂持っていかれるんじゃないと

思って・・・」


僕は胸を撫でおろした。


「ドール、良かった、一時はどうなるかと思ったよ」

「なんとか、しのいだ・・・」

「トリあえず、ね」

「今回はこれで済んだけど、ブリング・デスのやつらはまたやってくるかもね」


「あいつら諦めてくれないかな?」

「私って魔女が生きてる限り、終わらないのかもね」


「もしかしてドール、楽しんでる?」


「魔女の血がさわぐの」


「やめてよ・・・僕に心配させないでくれる?」

「大事な僕の彼女にもしものことがあったらって思うと、気が気じゃないよ」


「うん・・・ごめんね」

「心配かけないようにするから・・・」

「だって潤之助は私の一番大切な人だもん」


「え?だってドールの一番大切なものってチーズケーキでしょ?」


「私の一番大切な物は潤之助・・・なんて言ったら潤之助の魂、死神に

持ってかれちゃってるよ」


「ああ・・・そうか・・・考えもつかなかった・・・」

「じゃ〜ドールの大切なものはチーズケーキでいいや」


「だけど、僕の大切なものは「「ドールズベリー・ホワイトカラント」だから」


「じゃ〜チーズケーキはあげない」


END.


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幸せの魔法をあげる、でもチーズケーキはあげない。 猫野 尻尾 @amanotenshi

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