ちっちゃいことはいいことだ

D.J.Soramin

ちっちゃいことはいいことだ

「また一番前?!」

あたし、九条昴は席替えの度に担任に不満を告げる。

「しょうがないじゃない。あんた、一番小さいんだから。後ろの席だと板書できないでしょ」

煙草が似合いそうなショートヘアの先生は吐き捨てるようにそう言った。

「まあ……たしかにそうなんだけど……」

あたしは小学生のときに成長が止まった。思春期の女の子ではよくあることらしい。

けど。けどさ。

「どうせ第二次性徴来るんだったらおっぱいもおっきくなってほしいよ」

「まあそこが可愛いんだけどね」

あ、親友の春香。

「妹っぽいっていうかさー」

「そうそうそこがいいんだよね」

あ、また親友の彩花。

「そうやって座ってるとマジ小学生にしか見えないよね」

「わかるわかる。ナデナデしたい」

「もう! またいつもみたいに……」

あたしはクラスメイトから女子高生扱いされていない。

男子からも腫物に触れるような目つきをされる。

当然だ。自分の身体が原因なんだから。

十六歳なのに144cmの身長、ムカつくから伸ばして毎日ちゃんと保湿して整えた髪も「ツインテ~」とか言われておもちゃにされる。

ああムカつくムカつく!

父親も母親も兄貴も背が高いのに、どうしてあたしだけ!

胸もお尻もぺったんこなんだけどね!

とにかくあたしは背伸びして登校する。少しでもクラスメイトに身長が近く見えるように。

この学校では制服の改造は許されてるから、男子たちはブレザーを脱いでネクタイを緩めてズボンを少し下げている。それに倣ってあたしもスカートを短くして靴下の長さを伸ばした。少しでも背が高く見えるようにしたかったからだ。

ちなみに靴はシークレットブーツである。これで十センチ差くらいにはなるかな? 先生からは何か言いたそうな目で見られたけど、もう関係ない。

あたしは高校二年生だ。身体の成長は止まるといわれてるけど。希望を持って生きるんだ! ……希望よりも身長をください……せめて150cmは欲しい……

とにかくそういうことで、あたしの学校生活は常に悲惨なのだった。

ちなみにネクタイをリボンにすると胸がなさすぎてだめだそうです。


学校からの帰り道。

あたしは憂鬱な気分で一人帰宅する。みんなあたしを置いてさっさと家に帰っていってしまう……ああでも今日は金曜だから夜更かしできる日だ! それに明日は休日! 一週間の中でも大好きな金曜日! あたしはスキップで鼻歌を口ずさみながら帰宅している途中だった。前から歩いてきた会社員の人を避ける。

その人が落とし物をしたことに気づかずに。

あたしがそれに気づいたのは、それが足元に当たってからだった。

「スマホ……? あの! 落としましたけど……」

その会社員らしき男性はくるりと振り向く。逆光で顔がよく見えないけど、かなり若い印象だ。

そのサラリーマン風の男性はあたしからスマホを受け取ると、小さく頭を下げてそのまま去って行ってしまった。

なんだ、随分とそっけない……もう少し礼とかあってもいいんじゃないの?

「ねぇちょっと!」

あたしはその男性を追いかけて肩を叩く。

スーツから香る香水に少し顔をしかめながら。

サラリーマン風の男性は立ち止まって振り返る。そしてあたしを見下ろした。

え、嘘……背が高い……180cm以上は確実にある! あたしとの身長差、およそ40cm!

あたしは苦笑いしてその場を後にしようとすると、なぜか呼び止められたのだった。

「ああすまない。ありがとう」

男性はスマホを拾ってくれたお礼にと喫茶店へとあたしを誘った。

しかもちょうどあたしが好きなふわふわクリームの乗ったカフェラテが期間限定で販売されてるというではないか! あたしは迷わずそのカフェラテとケーキを注文するのだった。

男性もメニューを見て、オーダーしていた。スーツだしサラリーマンだよね? お昼食べたばっかりとかじゃないよね? しかし運ばれてきた飲み物は、あたしのオーダーしていたカフェラテとまったく同じ。

え……偶然? サラリーマン風の男性はケーキを頼んだあたしに微笑むと、 こちらの奢りだから遠慮せず食べてくれと言った。

あたしは目を輝かせてケーキにかぶりつく。

くーっ! やっぱりクリームがたまらない! 生クリームもいいけどカスタードもいいよねー! いやでもこのホイップクリームの舌触りが堪らないわー! もう一口食べたいけど……うーむ。

よし、決めたっ! あたしは男性のティーカップに角砂糖を三つも投入する。

その男性は驚いた表情をしながらも、あたしがおススメすると口にしたコーヒーに口をつけた。

すると……驚きの表情を浮かべたのだった。

そ、そんなに美味しい? あたしも再びケーキを口に入れる。うん、やっぱり最高だわ! それから男性としばらくケーキやカフェラテ、紅茶についての話で盛り上がる。

ああ楽しいな。誰かとこうやって話すのは久しぶりかもしれない……もうずっと友達とはまともに会話してないし……

男性があたしに優しい言葉をかけてくれる。それだけでなんだか少し救われた気持ちになれた。

ただケーキと紅茶を奢ってもらっただけだというのに、あたしはその男性に対して好意にも似た感情を抱いていた。

だからあたしは自宅のマンションまで送ってもらうことにしたのだ。別に下心があったわけじゃないけど……

その日は突然訪れたのだった。あたしの身に突如として異変が起きたのだった。

お腹の下あたり……腹筋じゃなくて……膀胱?

膀胱が痛い……いたいいたいたいっ! やばい。トイレに行きたい! なんで? なんで今なの?! なんでよりにもよってこんなときに尿意に襲われるのよぉぉっ?! あたしはなんとか我慢しようと男性に気づかれないよう、手で出口を抑える。しかし強すぎる尿意は抑えるどころかスカートから手を離させまいとしてくる始末だ。

ああもうだめだ……っ! あたしはその場に座り込んでしまう。

もう男性の前で漏らしてしまうことよりも、今すぐトイレに行かなきゃという意識の方が強かった。

「あっ……」

あたしは両手で出口を抑えながら、その場で下着を下ろしてスカートを捲り上げる。

男性の目の前でお漏らしをしている事実に、羞恥心と情けなさでどうにかなってしまいそうだった。

しかも……なんだか身体が熱いっ! 尿意は最高潮だというのに、どういうわけか下腹部の奥が疼き始めたのだ。それがどんどん強くなっていくのが分かる。それはまるで……

(いやぁっ!)

そんなの認めたくないっ! なんで今そんなことが起こるのよっ?! あたしは思わず目を瞑る。すると身体の変化がより強く感じられるようになった。

男性の目の前で漏らしたあと、あたしは身体を抱えられてベッドに運ばれた。

しかもその男性はあたしを自宅に運んでくれただけではなく、粗相の処理までしてくれたのだった。

もう恥ずかしすぎて死にたい……穴があったら入りたい……いやもういっそのこと殺してぇぇっ! そんなあたしの気持ちを察してくれたのか、男性はあたしに対して何も言ってこなかったのだった。

ああやっぱりかっこいいなあ……素敵だなあ……あたしは横になりながら男性の横顔を眺めていた。

男性の名前は村田裕さんというらしい。年は23歳だそうだ。

あたしに一体何が起こったのだろうか? 突然尿意に襲われて我慢できなくて漏らしてしまったし、男性の前で粗相をしてしまったというのに不思議と後悔はなかった……というよりむしろ……

(好きな人に自分の粗相を見られるのはそんなに嫌じゃなかったな……)

もうそれどころじゃないことに気付いて我に返ったけど! ああもうっ! なんなのコレっ?! 身体が火照って頭がおかしくなりそうだ。

あたしはベッドの上で自分の胸を揉んだり股をさすったりしてみる。

ああ……なんだろう……この感じ……以前にも似たような感覚を体験したような気がするけど、そのときとは全く違う感じだった。

身体の奥から湧き上がってくる衝動を抑えきれずに、あたしは無意識に自分の身体を慰め始めたのだ。

(こんなことしちゃダメなのに……!)

もう頭の中にはあの男性のことしかなかった。あたしの頭の中では完全に妄想が膨らんでいく。

(ああん! 裕さん……♡)

あたしは男性のことを考えながら、また激しく股をさする。

「可愛いね」

あたしの粗相のせいで汚れてしまった彼がシャワーから出てきた。

まずい……見られちゃった?あたしは慌てて股を触るのを止める。でもそんなことに意味はないとすぐに気付く。だってあたしは完全に発情していたのだから……

男性……裕さんはベッドに座っているあたしを抱き上げて膝の上に乗せると、そのままキスをした。

(うそっ?!)

まさかこの人、キスまでしちゃうの……?! ああもうなんかよくわかんなくなってきちゃった! もうどうにでもなれぇっ!! そんなあたしの気持ちに応えるように、昴さんは強引に舌を入れてきた。舌が絡み合うたびに快感が押し寄せてくる。気持ちいい。もっと裕さんとキスしたい。

裕さんはあたしの口内を犯していく。舌を絡ませたり、歯茎をなぞったり、唇を甘噛みしたりと様々な方法であたしを攻め立ててくる。ああ……こんな凄いの初めてかも……

あたしは裕さんに身を委ねるように全身の力を抜く。

そしてそのままベッドに押し倒された。

ああもうダメ!我慢できない!あたしは自分の胸を揉みしだきながら、もう片方の手を股の間に持っていった。

(だめぇぇっ!!)

もうそれしか考えられなくなるくらい、裕さんのことしか考えられなくなっていた。

あたしはベッドの上で自分の身体を慰め始めた。でもそんなんじゃ全然足りない! あたしは着ていた服を全部脱ぎ捨てると、自分の胸に手を伸ばした。ああなんかいい……こういうのもいいかも……あたしは夢中で胸を揉み続ける。

すると突然裕さんがあたしの胸を口に含んできたではないか!

(うそっ?!なんでこんなことするの?!)

ああでもなんて幸せな気分なんだろう……♡さっき自分でしたときよりも何倍も心地よくて……幸せだよぉ……♡

(あぁぁんっ!!)

あたしは絶頂を迎えて身体を震わせる。すると昴さんが優しく微笑んでくれた。ああもう大好き……♡ 昴さんはあたしのスカートの中に手を突っ込んできた。そして下着の上から割れ目を撫でてくる。

(そこはダメ……っ!)

あたしは慌てて足を閉じたけど、強引に足を開かれてしまう。そしてとうとう下着の中に手を入れてきて直接触ってくるようになったのだ。

(あっ……あぁぁっ!)

あたしは喘ぎ声を抑えることができなかった。だってこんなの初めてだったから……! 昴さんはあたしをベッドの上に押し倒した。

ああついに最後までしちゃうんだ……そう思ったけど、裕さんはあたしから離れていった。

どうして……?! あたしは泣きそうになっていた。なんで止めるの?あたしのこと嫌いになったの?あたしが悪い子だから?! そんなことを考えていると、裕さんがあたしの頭を撫でてくれた。ああ安心する……

(よかったぁ……♡)

あたしは安心してそのまま眠ってしまったのだった……えへ♡ あ、あれぇぇっ!? いつの間にかあたしは服を着ていてベッドに横になっていた。そして隣には裸のままの昴さんがいたのだった。

ん……?あ、あれれ……?! あたしは慌てて自分の身体を触ってみる。なにも変なところはない。いつも通りの身体だ……よかった……でも……あれ、下半身がもごもごする。

下着とかじゃなくて、もっと、こう……もっこりしてるような……

あたしが自分の下半身を触っていると、裕さんが目を覚ました。そしてあたしの顔を見るなり嬉しそうに微笑んだ。

(ん? なんだろうこの感じは……?)

昴さんはあたしの頬に手を這わせると、顔を近づけてきた。あたしもなんとなくそれに応えるように目を閉じて唇を突き出す。すると彼の唇が重なり合った。

(えっ?!)

あたしは驚いて目を見開く。しかし次の瞬間にはまたキスに夢中になっていた。

長い長い口付けのあと、ようやく解放されたと思ったら今度は抱き締められたまま眠ってしまったのだ。昴さんの身体があったかい……

あたしは彼の胸に顔を埋める。なんだかすごく落ち着くなあ……このままずっとこうしていたいくらい心地いい……

ああでもダメだ。学校行かないと……あたしは重い腰を上げて立ち上がった。

(え?)

その拍子に股の間から何かが落ちたような気がしたのだ。おそるおそる見てみると、そこには一枚の布切れが落ちていた。いや布切れというよりこれはおむつ?あたしはそれを手に取ってみる。あ……あたしったらこんなの履いてたの……? どうやらそれはあたしが寝る前に履いていたものらしい。昴さんが脱がせてくれたのかな? でもなんでこんなものがあたしに? そんなことを考えていると、背後から声をかけられた。裕さんだ! 彼は少し照れ臭そうにしていたけど、あたしの下半身を見て微笑んだ。

あ……もしかしてこれを使って慰めてたことバレてる……? ああもう恥ずかしい!あたしの顔絶対真っ赤になってるよね?! 昴さんはあたしの頭を優しく撫でてくれたあと、あたしを抱き締めてキスをした。

それから彼はあたしに一枚の布切れを渡してきた。あたしはそれを受け取ると、そのまま部屋を出ていった。

(えっ? このおむつって……)

あたしは渡された布切れを広げてみる。間違いない。これって赤ちゃんが履くやつだよね? なんでこれを渡されたんだろう……?まさか……あたしがまた粗相したから……?!ああもう最悪だよぉ! お、おむつ履いてたなんて……!しかもそれを裕さんに見られたなんてぇぇぇ!! もうやだ!死にたい!! でも裕さんは優しいから許してくれるよね……? あたしは意を決してそのおむつを履いた。そして恐る恐るズボンに手を伸ばしてみる。あれ……なんかおかしいんだけど……あたしなんで赤ちゃんみたいな格好してるの……? いやぁぁ……もう最悪なんだけどぉぉ!! 恥ずかしくて死にそうなんだけどぉぉぉっ!! もうダメだぁぁぁっっ!!!………………

……え?あれ? あれれ?? なんであたしこんなことしてたんだろう???

(あ、あっ!)

あたしは慌てて自分の下半身を確認する。するとそこには生理とは違う、濡れた跡があった。

考えるまでもない。これは……おしっこ。

ものすごい恥ずかしさがこみ上げてきた。うう……やっぱり恥ずかしいよぉ……! それからしばらくの間、あたしは自分の下半身を見つめることしかできなかったのだった……はぁ……

もうやだ……こんなのってないよぉぉ!! 恥ずかしくて死にそうなんですけどぉぉぉっ!! ああもうなんでまたこんな目に遭わないといけないの?! なんであたしこんなことになっちゃったわけ?! もう意味わかんないよぉぉっっ……おねしょしちゃったなんて…………あれ? おねしょってもしかして赤ちゃんがしちゃうやつなんじゃ……?! あたしが混乱していると、急に扉が開いた。入ってきたのは裕さんだ。

彼はあたしを見ると驚いたように目を見開いたあと、優しく微笑んだ。そしてあたしに向かって手を差し伸べてくれたのだ。

あたしは恐る恐る彼の手を握る。すると彼はあたしを抱き上げてベッドの上に乗せた。

(あ、あの……?)

あたしが不思議に思っていると、彼はあたしが手にしているおむつを取り上げたのだ。

「え?! ちょっと待って! なんで取るの?! 返してよぉ!あたしの大事なものなんだからぁ!! いやもうこの際、あたしがおねしょしちゃってたことはどうでもいいです……でもそのおむつは返してください!!お願いしますっ!! あ、あたしだって普通の女子高生だからパンツも持ってるし……。だからそれ返してくださいよぉっ……!!」

(ああもう最悪なんですけどぉぉっ……!!)

なんでまたこんな目に遭わないといけないのよぉぉっっ!!! あたしは自分の下半身を見ながら絶望感に打ちひしがれる。

こんなことで絶望するなんておかしいかもしれないけど……でも、やっぱりショックだよ! しかもおむつも履いてたなんてさぁ……もうやだぁぁっっ!!

(うぅっ……ぐすっ)

あたしはあまりの恥ずかしさに泣き出してしまった。ああもう最悪だよ……!

(え……?)

すると裕さんがあたしの頭を撫でてくれた。すると不思議と安心感を感じたような気がした。あたしは泣きながら口を開く。

「あの……あたし、もう赤ちゃんじゃないですよ? 一人でトイレもお風呂もできるし……」

すると裕さんはニコリと微笑むと、あたしを抱っこして、私の股のあたりを開く。え?ちょっと?!

(ちょっ……?!)

そしてそのままぷちぷちとボタンが取れる音と共に、あたしの下半身から何かが落ちた。

あたしは慌てて足を閉じる。でも遅かったみたいだ……

裕さんはその何かを拾いあげると、あたしに差し出してきたのだ。それはさっき裕さんが手渡してくれたおむつだった!

(あ……!)

ああもう最悪なんですけどぉぉっ!!

イケメンにおむつを交換されて、それを渡されるなんてぇ!!

(もうやだぁぁ……死にたいぃぃぃ……!!)

あたしは心の中で悲鳴を上げながら、おむつを当てられることしかできなかったのだった……

彼はまた、ぷちぷちと股のボタン? を閉じて、スマホをあたしに向けた。

パシャリ、とカメラが光る。

「ねぇ見て……今の君の姿」

あたしは恐る恐る鏡を見る。

するとそこには、顔を真っ赤にしてロンパース姿になっている自分の姿が映っていた。

(うぐっ……)

あたしは思わず目を逸らす。裕さんはそんなあたしの肩に手を置きながら微笑むと、そのままあたしの尿付きのおむつを嗅ぐ。ひっ?!なにしてんのこの人っ?!

(ちょっ……待ってっ! やめてよっ……!)

しかしあたしは拘束されてるのか動けない。そして裕さんの股間は、見たこともないほどに勃起していた。

(なにこれっ! この人、変態なの?!)

裕さんはおむつを嗅いだ後、それをあたしに見せつけるようにして匂いを嗅いでいく。まるで自分が何をしているのか理解していないかのように。

(ひっ……! いやぁっ!!)

あたしはなんとか逃れようとするが動けない……このままじゃダメだ……早く逃げないと……でもどうやって……?!

(ひぃぃっ!!)

裕さんがあたしの顔に近づいてきて、おむつを鼻に押し当ててくる。

(うぐっ……臭いぃぃっっ!!)

あまりの悪臭に気が遠くなる。なんでこの人こんなに興奮してるのぉ……?!

彼はそのままスラックスを下ろす。そして大きくなったおちんぽをあたしの顔に擦り付けてくる。

え?!なにこれっ?!

(いやぁっ!! やめてぇぇっ!)

あたしは必死に抵抗するが、やっぱり動けない。あたしの顔はどんどん汚されていく……うぅ……臭いよぉ……!

(もういやぁぁっ! なんであたしがこんな目に遭わないといけないのぉ……?!)

あたしは絶望に打ちひしがれる。すると裕さんが微笑みながらまたスマホを構えたのだ。

(あ、ちょっ……!)

そして彼は撮影ボタンに指をかける。

やばい……このままじゃまた……っ! あたしは慌てて口を開く。しかし遅かったようだ……カシャッという音と共にフラッシュが光る。

(うぐぅぅっっ……!!)

あたしは思わず目を瞑った。

ああもう最悪なんだけどぉぉっっ!! なんであたしがこんな目に遭わないといけないのよぉっっ!!

(あ、あのぉ〜……?)

彼は微笑みながらスマホの画面を見せる。そこにはあたしの痴態が映し出されていた。

(ひっ……! いやぁっ?!なにこれぇぇっ?!)

あたしは恐怖で叫ぶことしかできない。

彼は嬉しそうに笑うと、またあたしにスマホを向ける。そしてカシャリとシャッター音が響く。

(いやぁぁっっ!! 撮らないでぇ……っ!)

あたしは涙目になりながら叫ぶが、彼は聞く耳を持たないようだ……うぅ……もうやだよぉ……! それからしばらく彼の撮影会が続いたあと、ようやく解放されたのだ。

(うぅ……あたしもうお嫁に行けないよぉぉ……!!)

あたしが泣いていると、裕さんが優しく頭を撫でてくれた。

(うぅっ……ぐすっ)

あたしは泣きながら裕さんを見つめる。彼はあたしの頭を優しく撫でてくれたあと、あたしを抱っこして、呟いた。

「ちっちゃいことはいいことだ……」

と。

「君はそのままでいいんだよ。もう他の女子と比べたりなんてしなくていい。君はこのままでもかわいいんだから」

そう言って彼はあたしのおむつを嗅ぐ。

(ひっ?! ちょっ……なにしてんの?!)

あたしは思わず身をよじるが、やはり動けないようだ……うぅっ……恥ずかしいよぉ……! それからしばらく彼はおむつの匂いを嗅ぎながら自慰をしていた。しばらくしてから我に返ると、あたしに声をかけてきた。

(いやぁぁ……! もう許してぇ……っ!)

あたしは泣きじゃくりながら首を振るが、彼は止めてくれなかった。

彼の手が股を弄り、簡単に女性器が露わになった。そして彼の肉棒が当たる感覚。

あ、これ、ヤバい。そう思った時にはもう遅かった。彼のおちんぽが入ってくる……

(あ、あっ!)

「おしっこで濡れてるね」

あたしは声にならない声を上げる。痛い、痛いっ……! でも彼は止まらない。それどころかどんどん激しくなっていく。

(やだぁっ! もう無理ぃっ! やめてぇぇっ!!)

あたしは必死に叫ぶが、彼は止まる気配もない。やがてあたしの処女膜を突き破られたあと、激しいピストン運動が始まった。

(いやぁっ!! いやぁぁぁぁっっ!!)

あたしはあまりの痛みに絶叫するしかなかった。しかし彼はお構いなしに腰を振り続ける。

あたしはただされるがままになっていた。

(痛いっ……痛いぃぃぃっ……!)

あまりの激痛に耐えられず、あたしは泣き叫んでしまった。しかし彼は全く意に介さず、むしろ興奮しているように見えた。

そしてついにその時が来たようだ。彼の動きが止まり、ビクビクと脈打つ感覚があった。それと同時に温かい液体が流れ込んでくるのを感じたのだ……

(ああぁぁっ!! いやぁっ! いやぁっ!! もうやめてぇぇぇっ……!!)

あたしが泣き叫んでいる間も射精は続いていた。あたしのお腹は膨らんでいき、やがて彼は肉棒を抜いた。

そして満足げに笑うと、おむつに精液が垂れる様子を眺めていた。あたしはというと、あまりの屈辱にただ泣きじゃくることしかできなかった……

それからしばらくの間、彼はあたしのおむつを嗅ぎ続けていたのだ……

もう最悪なんだけどぉぉっっ!! なんでこんな目に遭わないといけないの?! もういやぁぁ!!

(もう嫌ぁっ! これ以上辱められるなんて無理ぃっ……!)

あたしは涙を流しながら叫ぶが、彼は相変わらずスマホを構えてカシャッというシャッター音を響かせるだけだった。

あたしの泣き顔を撮りたいらしい……最低だこの人っ!!

(ひっ……! いやぁっ! もうやめてぇぇっ!)

あたしは必死に抵抗するが、やはり動けないようだ。裕さんは微笑みながらあたしを見つめると、またおむつを嗅ぎ始めたのだ……

うぅ……もうやだよぉ……! なんであたしがこんな目に遭わないといけないの?! もう最悪なんだけどぉぉっっ!! ああもう最悪なんだけどぉぉっっ!!

(あ、あっ!)

あたしは思わず目を逸らす。裕さんはその様子を見てクスリと笑うと、またあたしのおむつを替えてくれた。(うぅ……恥ずかしいよぉ……!)

あたしは顔を赤らめながら俯く。裕さんはそんなあたしの頭を撫でながら、優しく微笑んだ。そして何かを差し出してくる。それはあたし自身の尿入りのおむつだった。

(いやぁっ! いやぁぁっっ!!)

あたしは首を振って拒絶するが、彼は聞く耳を持たずに無理矢理渡してきたのだ……もう最悪なんだけどぉぉっ?! あたしは絶望に打ちひしがれるしかなかった。なんでこんなことしないといけないの……?! もうやだよぉ……早く解放してよっ……!! なんであたしがこんな目に遭わないといけないの?!

「あ、あのっ……裕さん? いい加減離してくださいよぉ……」

あたしが涙目になりながら訴えると、彼はニヤリと笑う。そしてスマホを取り出すと、あたしに向けた。カシャリという音と共にフラッシュが光る。

(ひっ……! いやぁっ! 撮らないでぇっ!!)

「あ、あのぉ……もうやめないですか……?」あたしは恐る恐る声をかけるが、彼は聞く耳を持たないようだ……うぅ……最悪なんだけどぉぉっっ!!

その時だった。

「警察ですけど、少々お時間よろしいですか? 通報があって来ました」

ドンドンと扉を叩く音が聞こえた。あたしは驚いて扉を見る。

すると裕さんがあたしを抱き上げて、鍵のかかった扉をゆっくりと開いていく。そしてそのまま扉を開けると、そこには警察と思われる人物が立っていたのだ……! あたしは呆然としていると、裕さんはニヤリと笑いつつ口を開く。

すると警察と思われる人物は苦笑いを浮かべたあと、部屋の中に入ってきたのだ……

(あ、あぅぅっ……)

ああもう最悪なんだけどぉぉっっ!! あたしの人生これで終わりじゃんよぉぉぉっっ!! もうやだぁぁっ!誰か助けてよぉぉっ!! あたしは心の中で叫んだ。しかし、あたしのそんな叫びは誰にも届くことはなく、裕さんはあたしを抱えたまま外へと出て行ったのだった……


その後のことはよく覚えていない。気がついたら警察に保護されていたのだ。

(うぅ……なんでこんな目に遭わないといけないの……?あぅぅっ……! もうやめてぇっ!)

「ああもう最悪なんだけどぉぉっ!! なんであたしがこんな目に遭わないといけないのよぉぉっ!!もうやだぁぁっ!誰か助けてぇぇっ!!」

あたしは叫びながら抵抗するが、やはり身体は動かない……

「大丈夫ですよ。ここは警察庁の中ですから」

一人の女性が声をかけてきた。大人の雰囲気だ。

「あなたは誘拐され、性交渉を強要された。その心の傷は深く、立ち直るには時間がかかるかもしれません。でも大丈夫です。我々はあなたの味方ですから」

彼女は微笑みながら言ったあと、あたしをゆっくりと抱きしめたのだった……

あたしは彼女の温もりを感じながら、静かに涙を流すのだった……

それから数ヶ月後のことだった。あたしの心は完全に壊れてしまったのだ……

裕さんはもういない。きっと逮捕されてしまったのだろう。あの後も何回か事件があってから警察が来るようになったけれど、裕さんは現れなかった。

もう彼は来ないのだろうと悟った時、あたしの心は限界を迎えたのだ……

「昴!」

そのとき駆けつけてくれたのが彩花と春香だった。あたしは二人に抱きしめられたのだ。暖かさを感じて、ようやく泣けた。そしてあたしはそのまま泣き続けた……

あれから数ヶ月経っても、あたしの心は元に戻らなかった。ただ毎日を過ごしているだけだった……


そんなある日のことだった。少しずつ時間が経ち、立ち直ることができた。

こうして学校生活を送れるのも、親友の二人のおかげだ。

「ねぇねぇ今日映画レディースデーなんだけど」

「あ! それ気になってたやつ~!」

「昴も一緒に行こ?」

「……いいよ」

まあどうせ小児料金提示されると思うけど。

あたしは学生証が入ったパスケースを握りしめた。財布にしまってある学生証には、顔写真が印刷されている。

あたしは彩花たちと一緒に映画館へ向かったのだった……


「面白かったね~」

「うんラストのキスシーンとか」

「……別に」

期待した面白さじゃなかった。濡れ場も別に要らないシーンだったし。

「昴は大人だね~」

「別にそういうんじゃない。面白くなかっただけ」

「え~そうかな~?」

面白かったよね、とわいわい話す親友たちが少しだけ羨ましい。

……もう、いいや。あたしは子供じゃないし。

「ごめん、ちょっとトイレ」

あたしはそう告げてその場を離れた。トイレの鏡には、あたしの顔があった。

(ああもう最悪なんだけどぉぉっ!!)

あたしは心の中で絶叫するのだった……

トイレを済ませた後、あたしは彩花たちの元へ戻ろうとすると、電話が鳴る。画面を確認するとあのとき話した婦警さんからだった。

(……出たくないけど、出なきゃ)

恐る恐る電話に出る。すると懐かしい声が聞こえてきた。

あの事件の後、警察に保護されたあと、裕さんは逮捕されてしまったようだ。彼がどうなったのかは結局教えてもらえなかったが、少なくともあたしは彼が死んだわけではないことを知っている。しかし裕さんが捕まったあと、あたしの身元を調べられて、あたしは一時保護施設に入れられたのだ。まあ当然だよね……あんなことされて心が崩壊しちゃったし。

(あぅぅ……最悪なんだけどぉぉっっ!!)

あたしは心の中で叫ぶ。せっかく立ち直れたと思ったのに、また裕さんの顔が浮かんでくるのだ……もうやだぁぁっ!! あたしは頭を抱えながら叫び続けるのだった……


あれから数年が経って、あたしも大人になった。学校にも復帰できたし、友達もできたし、毎日が楽しい。でも裕さんのことは忘れられないまま、時が過ぎていく……

そんなある日のことだった。

「おむつモデル募集してます……?」

ネットで見つけた広告。どうやらおむつモデルの仕事のようだ。もちろんあたしは未成年だから、親同伴らしいけど……

裕さんにされたことがフラッシュバックする。

あたしは誘拐事件から、あの人のせいで排尿がうまくコントロールできなくなってしまった。夜もずっとおねしょだし、枕元には子供用のパッケージがされた紙おむつが何枚も置いてある。

(もう最悪なんだけどぉぉっ!!)

あたしのスマホをスクロールすると、裕さんから送られた自分のロンパース姿とおむつ姿がある。

「まあこんなの赤ちゃん向けだし」

話のネタになればいいな、と思ってその写真を投稿した。するとすぐにいいねがついた。コメントも寄せられている。

この写真を見て、あたしがおむつモデルをする人が来るのかもしれない。そう思うと、胸が高鳴るのだった……

(あうぅ……なんであんなことしちゃったんだろぅ……!)

もうあれから数日が経っている。あの投稿のコメントにもいくつかあったけど。

そして一通のDM。そこには大手製紙メーカーの社員と名乗る人物からのオファーがあった。

受け入れてみる……? そう思ってDMに返信する。するとすぐに担当者からのメールが返ってきた。

そして後日、あたしはとあるビルに足を運んでいたのだった……

(あぅぅっ……なんでこんなことになってるの?!)

おむつを履かされ、赤ちゃん用のロンパースに着替えさせられたあと、あたしの上にはおむつが置かれていた。

(うぅっ……恥ずかしいよぉ……!)

顔を赤くしながら悶えていると、担当者の人がやってきたようだ。あたしは慌てて頭を下げると、彼は笑って言うのだ。

「ちっちゃいことはいいことだ。何も心配しなくていいよ」

優しく頭を撫でてくれた。少し恥ずかしくなるけど、嬉しかった。

そして彼はあたしにおむつを穿かせてくれた。赤ちゃん用のロンパースはあたしの体型にピッタリだ。

(うぅ……なんでこんなことにぃ……!!)

あたしは顔を真っ赤にしながら叫ぶのだった……

「じゃあ、おしっこもしてみる?」

これ、おねしょに悩む中高生向けの新商品なんだ、と説明を受けるが、もうあたしはそれどころじゃない。

なぜなら今、あたしは下半身が丸出しでおむつを穿かされて、担当さんにおしっこの出るところを見せているのだ。

(最悪なんだけどぉぉっっ!!)

恥ずかしさのあまり足を閉じようとするけど、彼に止められてしまう。

そして彼はあたしの足を開くと、おむつの中に放尿するよう促してきたのだった……

(あぅぅ……なんでこんなことにぃ……!!)

もう最悪なんだけどぉぉっっ!! おむつにおしっこをしてスッキリすると、あたしは恥ずかしさで死にそうになっていた。

すると彼はあたしのおむつを脱がせて、新しい紙おむつを穿かせてくれたのだ。

(うぅ……!!)

あたしの顔はもう真っ赤になっていたことだろう。

もうやだぁぁっ!!こんなのやなんだけどぉぉっ!! あたしの叫びは心の中で虚しく響くのだった……

(あぅぅっ……!!もうどうにでもなれぇっ!!)

あたしはもう放尿がコントロールできない。おむつを当てられると、漏らした感覚になる。だからおむつを外せない……

「ついでに、君にモデルとしてコマーシャルに出てほしいんだ。君のような子がおむつを履いていると、皆安心するからね」

その言葉と、謝礼の金額に驚愕し、サインすることになった……

その後、あたしはおむつモデルとして活躍することになる。最初は恥ずかしかったけど、だんだん慣れてきて楽しくなってきた。

有名人と楽屋で会ったり、イケメンと話したりするのは楽しかった。もちろんおむつモデルで稼いだお金で、両親へのプレゼントを買った。喜んでくれた。

それから数年が経ち、あたしは大人になった……

最近思うことがある。実はおむつモデルをしていることを誰にも言っていないのだ……

身バレしてしまったため、大学は通信に通うことになった。

(うぅっ!トイレ行きたい……!)

おむつを穿いてトイレに向かって走っていくと、途中でこけてしまう。

(あぅぅ……最悪なんだけどぉぉっっ!!)

お漏らししちゃったらまた紙おむつに交換しないといけない。それが嫌で我慢しながらトイレを目指す。

(あうぅ……なんであんなことしたのあたしぃぃっ!!)

もうやだぁぁっ!!こんなのやなんだけどぉぉっ!! あたしが叫んだその時だった。

ピンポーン、と玄関のチャイムが鳴る。

あたしは慌てて立ち上がって玄関に向かうと、そこには懐かしい顔が二つあったのだ……

彩花と春香だ!二人はあたしの姿を見ると、駆け寄ってくる。そして笑顔で抱きしめてくれたのだ……!

(あぅぅ……最悪なんだけどぉぉっ!!)

あたしの叫びは心の中で虚しく響くのだった……

その後あたしは二人におむつを交換してもらい、再びおむつを穿かされた。

「昴ちゃんかわいい。本当の赤ちゃんみたい」

彩花があたしの頭を撫でてくれる。もうやだぁぁっ!恥ずかしいよぉぉ!! あたしは顔を真っ赤にして悶えるのだった……

(あぅぅっ……!最悪なんだけどぉぉっ!!)

おむつにおしっこを漏らしてしまったので、今度は紙おむつに交換してもらう。

二人の前でお尻を出すのは恥ずかしいが、我慢するしかないだろう。

すると春香がスマホを持ってあたしの前に近づいてくると、パシャリと一枚写真を撮ったのだ。

(あぅっ?!なにしてるのよ春香ぃっ!!)

あたしが抗議の目を向けると、彼女は笑って言う。

あたしたち、友達だもん。恥ずかしがらないでいいからね、と。

(うぅっ……最悪なんだけどぉぉっ!!)

もうやだぁぁっ!こんなのやなんだけどぉぉっ!! あたしの叫びは心の中で虚しく響くのだった……

あぅぅ……なんであんなことしたのあたしぃぃっ!!もうやだぁぁっ!!こんな姿誰にも見せたくないよぉぉっ!! あたしは心の中で絶叫するのだった……

そして数年が経ち、あたしは大人になった。今は20歳。おむつモデルも続けていて、人気上昇中だ。

今日も撮影でおむつを穿かされて、あたしはカメラの前でポーズを決めるのだ。

(あぅぅ……最悪なんだけどぉぉっ!!)

あたしの叫びは心の中で虚しく響くのだった……

その後、あたしはとあるCMに出演することになった。なんと有名アーティストの曲を歌っている女子高生シンガーのPVに出演するのだ!

意外とあたしのような年齢でおむつモデルをする芸能事務所も増え、あたしはパイオニアとして少しだけ有名になれた。

後輩のおむつモデルも生まれ、一大ブームになってしまったのだ。

でも、やっぱり、恥ずかしいものは恥ずかしい。

(あぅぅ……なんでこんなことになってるのあたしぃぃっ!!)

おむつに穿かせられて、あたしは撮影現場に来た。

監督があたしを見て言う。君の可愛さを映像に収めたくてね……

おむつを穿かせられて、あたしは撮影現場に来た。

(あぅぅっ……!!最悪なんだけどぉぉっ!!)

あたしの叫びは心の中で虚しく響くのだった……そしてあたしはPVに出演することになった。まさかあたしがおむつに穿いて出るなんて……!

おむつのコマーシャルに出てからというもの、あたしの生活は一変してしまった。

朝から夜までずっとおむつを穿かされて、外出する時は紙おむつやテープタイプの紙オムツを持って出かけるのだ。そんなある日のことだった。

あたしはライブの練習をしていた。製紙メーカーの人から、アイドル事務所と提携することが決まってしまいました。あたしがサインした書類にはそのことも書いてあり、あたしに拒否権はなく、逆らえば違約金だと書いてある。

ステージでのライブデビューをすることになったあたしだけど、ファンの人たちにがっかりされないように、必死に練習するのだ。

「なんであんなちんくりんがセンターなの?」

「だってしょうがないじゃん……社長もマネージャーもやれって言うんだから……」

同じグループの子だ。花音と凛音。二人とも年下だが女優としても活躍してるらしく、事務所も大きい。

そしてライブ当日、あたしはステージに上がる。するとファンの人たちが歓声を上げて迎えてくれるのだ。

嬉しかったけど、緊張してしまう……

(あぅぅっ!!なんであんなことしたのあたしぃぃっ!!)

おむつに穿き替えさせられた後、あたしはステージに立ちます。

スポットライトが眩しくて、とっても綺麗で感動するんです!でもその代償に、おむつにお漏らしするのは恥ずかしいんです! あたしはステージの上で踊って歌うのですが、途中でおしっこがしたくなっちゃいます。

でもテープタイプだと恥ずかしいので、紙おむつにしてもらいました。

(あぅぅっ……なんでこんなことしたのあたしぃぃっ!!)

お漏らししちゃったらまた紙おむつに交換しないといけないので、トイレに行かせてもらいます。

「どーしたー! おもらししちゃったかー!」

野次が飛ぶ。図星だ。あたしは顔を真っ赤にして俯くと、凛音があたしを慰めてくれた。

花音も優しく微笑みながらあたしの手を握ってくれる。

(あぅぅっ……最悪なんだけどぉぉっ!!)

あたしの叫びは心の中で虚しく響くのだった……

おむつモデルをやってからというもの、あたしは忙しい日々を送っていた。

最初は恥ずかしかったけど、最近は慣れてきたかな……?でもやっぱりおむつは恥ずかしいんだよ……!もうやだぁぁっ! そんなある日のことだった。例のPVがショート動画サイトでバズった。PVのダンスを真似する女子が増え、SNSでは大騒ぎになっていたのだ。しかし。

おむつを穿いてる?!しかもアイドルが?!どういうこと?!という声が飛び交っていたのだ。

あたしのせいで……あたしがおむつに穿いてダンスしてることがバレちゃった……

あたしはベッドの上で枕に顔を押し付けながら、足をバタバタさせて悶えるのだった……

そしてバズったのはそのPVだけではない。

『あたしは、おむつであることを隠しません』

『あたしの存在が、悩んでいる人たちの力になればいいんです』

PVの撮影前に撮ったインタビューまで流出してしまった!あたしのおむつを穿いて踊る姿が全世界に公開されてしまった! もうやだぁぁっっ!!こんなのやなんだけどぉぉっ!! あたしの叫びは心の中で虚しく響くのだった……

あぅぅ……なんでこんなことしたのあたしぃぃっ!!もうやだぁぁっ!こんな姿誰にも見せたくないよぉぉっ!!

でも。

「応援してます!」

「娘も『お姉ちゃんがんばれー』ってトイレトレーニング頑張ってます」

そんな肯定的なコメントも寄せられ、嬉しく思えた。

「そっか……無駄じゃなかったんだ……!」

あたしは胸が熱くなって、涙が溢れてくる。そして、あたしのおむつモデルとしての活動は、徐々に認知されていった。

おむつモデルとして有名になるにつれて、あたしに対する風当たりも少しずつ変わっていった。

最初は抵抗感があった人も、最近ではおむつを穿いてSNSに写真を上げる人も増えてきた。

あたしのおむつモデルがメディアで取り上げられる度に、世間からのおむつの評価も上がっていったのだ。

そんな時だった……事務所から呼び出されたあたしはそこで衝撃的なことを言われたのだった……! 事務所の社長室に入り、ソファーに座るように言われる。

すると社長が話し出した。

あたしをモデルにした写真集の発売が決まったという!しかも、なんとおむつのCMもやるそうだ! あたしは嬉しくて泣いてしまった……あたしの活動が認められたことが何よりも嬉しかったのだ。

おむつモデルとして活躍して数年が経った頃だった。あたしは大学を卒業し、就職活動もしないまま大人になった。

今でもおむつを穿いて芸能活動を続けてる。

最近、ちょっとおむつがキツい気がするのだ……

でも。

おむつに穿いて歌やダンスを披露したりすることに慣れてしまっていたあたしは、いつのまにかそれに疑問を持たなくなってしまっていたのだ。

そして数年後、引退を決意した。あたしはおむつを穿いて、アイドルとして最後の仕事を終えた。

年齢ももうギリギリだし、事務所の社長も簡単にオッケーを出してくれた。

おむつを卒業して普通の女の子に戻りたい……!そんな願いを込めておむつを穿いたまま引退ライブを行った。あたしはもうおむつは卒業し、普通の女の子になる!でも……おむつに穿いたまま引退ライブを行うのはちょっと恥ずかしいかも……

こんな姿誰にも見せたくないよぉぉっ!! あたしは心の中で叫びながらも、必死にスカートを捲ろうとする。しかし、それを阻止するかのように周りから声が飛んでくる。

あたしは恥ずかしくなって、泣きそうになりながらも必死にスカートを捲り上げた!

「がんばれー!」

と声援が上がる。あたしは意を決してスカートを捲り上げる。その瞬間、会場が歓声に包まれたのだった……

(あぅぅっ!!)

ポーズを決めたその時、急に意識が朦朧とし、倒れた。

意外にも痛みとかは感じなかった。


ピピピピ! ピピピピ!

目覚まし時計の音が鳴る。あたしは瞼を開けると、そこはいつものあたしの部屋だった。

そうだ。あたしはアイドルとしておむつモデルをしてて……

「え、もしかしてこれ夢?!」

玄関のチャイムが鳴った。そこには春香と彩花がいた。

「昴ちゃんパジャマって……赤ちゃんみたいでかわいいね」

「ほんと。同じ年とは思えないよ」

そんな普段の二人の姿を見て、思わず抱きしめてしまった。

「ちょ、どうしたの?」

「怖い夢でも見ちゃった?」

二人に頭を撫でられながら、あたしはただ涙を流し続けた。

そしてしばらくして落ち着いた後、あたしは制服に着替え、高校へ向かう。

「そっか……裕さんに犯されたのも夢だったんだ」

少しだけほっとする。

「えー! おむつモデル募集してまーす!」

駅前の広場でおむつモデルの募集をしていた。

あたしは少しびっくりする。

「どうしたの?」

あの生々しい夢がフラッシュバックされた。すると花音と凛音が近づいてきて、あたしに話しかける。

あたしは慌てて夢の内容を話すと、二人は真剣な顔になった。そして笑った。それから花音が言った。

「裕さんはもういないから、大丈夫だよ。それに、おむつモデルなんて昴似合いそうじゃん!」

「まあまあ。でも、小さい子のおむつモデルも、最近じゃよく見るよね」

と凛音が言う。

でもあたしは、もうあんな体験はしたくないなぁ……と思った。

その後も授業は進み、あっという間に放課後になった。今日は春香と彩花があたしの家に来て遊ぶことになっていたのだ。二人は先に家に帰って準備をしてもらっている。あたしは一人で帰ることになった。するとスマホにメッセージが届く。見ると花音と凛音だった。内容はおむつモデルをやってみないか?というものだったのだ!

「ううん。誘ってくれるのは嬉しいけど、やる気ないかな」

と返すと、二人はがっかりした様子だった。

おむつするのもいいけど、やっぱりあたしは普通の女の子になりたい。

自分の胸に手を当て、叫ぶ。

「ちっちゃいことはいいことだ!」

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ちっちゃいことはいいことだ D.J.Soramin @iamyuki_t

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