ささくれには注意、ケガするからね

さいとう みさき

とうとうベッド購入の時来る!

 引越しをしてからフローリングの床にお布団マット二重にして寝てました。

 だって、経済的に余裕が無いのでベッド買えないんだもん。



「と言うのは今までで、とうとう予算が溜まったぞ!」


「おおぉ~、それじゃぁ北関東のとあるところにIK〇Aが出来たから行って見よう!」


「え? ニト〇じゃ駄目??」


「せっかく行くなら展示しているベッドのある所で、しかもI〇EAならお部屋のコーディネート例のあるから楽しそうじゃん!!」


「いや、それでもいいけど予算こんだけだぞ?」


「なにこれ、これっぽっち? すくなぁ~ぃいっ!」


「うっさいなぁ、私のサラリーでぜいたくは敵だ!」


「ううぅ、せっかくベッドに合わせてカーテンとかタンスとか台とかも欲しかったのに~」


 そりゃぁ、まとめて買い替えとか出来ればいいけど、予算と言うモノがある。

 サラリー少ないのは今更だけど、ちょっと心が立つ。

 私としては大盤振る舞いなのだが……

 

 それでも久しぶりに出かけられるという事もあって、家族全員で出発。

 あ、犬も連れて行ってます。


 高速道路出口から近い場所にあるそこは、つい最近出来たばかりのIKE〇。

 隣にはCos〇coなんかもある。

 いや、なんかここって他にもいろいろあるじゃん?

 凄いな、北関東最北端県!


「うーん、千葉のより広い」


「いろんなお店もあるねぇ~」


 久しぶりのお買い物にテンションが上がる。

 そして、目的のお店に到着。

 ワンコは車の中でお留守番。

 家族みんなでお店に入る。



「相変わらず、迷路のようなお店だな。二階からか」


「凄い! ああ、あれもいいな、これもいいなぁ」


 嫁は既にお店の中で大はしゃぎ。

 子供も一緒に大はしゃぎだけど、良さそうな品物は値札を見てそっとその場を離れる。

 どれもこれも海外製が多い、当たり前だが……


 おのれ、円安!

 こんな所でも庶民に影響を及ぼすか!?



「あ~、こんな感じがいいよね~」


 モデルルームに寝室のようなのがあるので一緒に見る。

 確かに、落ちついた感じで明るくていい。

 だがお値段が……


「いいんだけど、予算がなぁ~」


「ん、じゃ次!」

 

 そう言って色々見ていたが、ふとベッド単体で展示されている場所に辿り着く。

 そして、処分セールの札が付いている?


「これイイね?」


「ああ、さっきのに似てるな…… えっ? マジッ!?」


 その処分セール価格は予算よりだいぶ下だった。

 思わずモノを確認する。

 悪くない。

 と言う事は……


「すみません、店員さん。ベッド下の引き出しとかこれに合うのってありますか?」


「ああ、ありますよ。今ならセットで購入されると、とてもお得ですよ?」


 何とっ!

 それを聞いた私たちは色々と質問したり、会員カード作ると今なら送料無料とか、「神かよ」などとつぶやきながら決めて行く。

 そして一通り欲しいものをチョイスして、お値段の試算をすると……


「マジか!? 予算を完全に下回った!」


「やったぁ、じゃあ全部買えるね!!」


 喜び、一週間後に家まで送ってもらう事にする。

 勿論、組み立ては自分でするので、その分お安くなります。

 最後に〇KEA名物店内レストランで、ミートボールにジャムついている謎のお料理とか食べてから帰宅。

 一週間後が楽しみです。



―― 一週間後 ――



「きたーっ!」


「よし、組み立てるぞ!!」


 わんわんっ!


 朝10時ごろ荷物が届くと聞いてたので、早起きして部屋の中をかたずけ、掃除をする。

 荷物が到着すると、運送会社の人が二階の寝室まで荷物を持って来てくれた。

 これは助かります。

 二階まで狭い階段なので。


 で、荷物を置いてもらって、お礼言ってから早速組立開始!



「痛っ!」


「ああ、気を付けないから、木材で加工してあるからって気を付けないとがある場所だってあるんだよ?」


「それは分かっているけどぉ~、痛たたた、トゲ刺さってるぅ~」


「はいはい、救急箱持ってくるから大人しく待ってなさい」


 妻は不注意でで怪我をする。

 嬉しいのは分かるけど、不注意な奴め。

 トゲを抜き、消毒してから絆創膏ばんそうこうを張ろうとして、絆創膏ばんそうこうを落す。


 わんわん♪


 すぐに近くにいたワンコにとられる。

 遊んでほしそうな顔するけど、早い所治療してベッドを組みたてたい。


「こらこら、絆創膏ばんそうこう返しなさい。ほら、代わりにこっちのいらない木片あげるから。よ」


「ぶふっ!」


 妻が何かに反応して笑っていた。   


 

 




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