二 酩酊

家に帰った私は薄暗いベットの上で寂しく泣いた。考えた。


三守はもう青海.......青海佳奈のものだった。

私はまだ三守を自分のものにしていたかった。

「もう取り返しのつかない事をしてしまった。」


此の時の私は、浮気した三守が悪いにも拘らず、自分と青海ばかり責めていた。

「青海が悪い、全てあの女のせい。」


私は無力だった。幼稚だった。少し考えれば青海のほうが”スクールカースト”が上。色恋沙汰の喧嘩になったら、負けるのは確定ということは解る筈だった。


負けると言う事は”死”だ。学校は小さき社会だが、この世の全てが詰め込まれていると感じていた。矛盾、怒り、恋、勝利、まさに社会。

中学生、特に女子にはこの社会で勝ち続けなければならない。


陰湿ないじめを回避することが重要だった。


しかし、そんなことで私のある決意は変わらなかった。

その決意とは、「卒業までには、三守.......三守優亜みかみゆうあを取り戻し、青海佳奈をスクールカースト最下位まで落とす」こと。


私一人で青海グループ(取り巻きは4人。吉良葵きらあおい芹沢せりざわかのん、三島結維みしまゆい大川芽衣おおかわめいである。)を壊滅させることに決めた。


中学2年 秋のことだった。

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中学生サディスティック 乃仲 柔 @nonaka_yarawa

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