製品の寿命と破壊モード

 製造物責任法の施行で意識が変わったのが、各種製品が終焉のあり方を考えて設計するようになったってところですね。

 壊れるときにどう壊れれば安全なのかを意識して設計されています。


 家電製品とかガジェット系アイテムはだいたいはじめにハンダがひび割れて断線、次に電池が妊娠して膨らみ、その次にケミカルコンデンサがお漏らしするパターンですね。


 ハンダのひび割れは、最近の鉛フリーはんだがよくなります。定量的にコレだけとはなかなか言えませんが、10年くらいですかね~。

 本気で困ったちゃんなのがリチウムイオン電池の妊娠ですね。これ実は本気で危険です。そうなったら四の五の言わずにすぐ電気屋で引き取ってもらいましょう。火吹きます。しかも派手に燃え続けます。毒です。性能が魅力で後先考えずに採用した、製品ライフサイクル考えてないヤラカシです。


 リチウムイオン電池はご家庭向けに売ってはいけないモノでした。多分これから先、突然の不審火が増えると思います。昔買ってダンボールの奥に忘れ去られたリチウムイオンが……。


 さて、リチウムイオンのように危ないわけではないけど寿命のある部品がケミカルコンデンサ。製品スペックとして80度2000時間とか105度2000時間とか規定されて出荷されてます。一ヶ月が約720時間なので80度とか105度だと連続運転3ヶ月で壊れますね。もちろんそれだと製品に1年保証付けて売れないので、この温度と寿命には、運転温度が低ければ長く使えるという暗黙のルールがあります。気温ではなくて使われてるコンデンサの温度なので電気流れると発熱あるというのは置いといて、製品には使用する温度の指定があってだいたい60度までみたいにいってます。この範囲から外れた環境で使われたら保証の対象外だよって言う余地を残してるんですな(とは言っても、だいたい直してくれますが。)

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