第10話 夜のお店

治とは別れたりやり直したりなんとなく一緒に居続けた。


そんな時友達から誘われてスナックで働く事になった。

1日夕方から夜中までで一万円。手渡しでもらえた。

そのお店はヤクザの奥さんがママをしていて高校生だろうと関係なく働かせていた。


高校生にとって一万円は高価でしかもホテルで働くよりずっと楽だった。


この店はママと、ちえさんっていう20代のお姉さんと30代のみささんがいてママはほぼいない。

私の他に高校生の女の子がもう1人いたけど老けて見えるタイプで高校生に見えなかった。

あとは18歳のボーイの男の子が1人。


大体平日は2,3人で店を回して休日は数人増える。


治は夜のお店を嫌がっていたけど、

じゃあ別れる?って言ったらなんだかんだお店が終わったら迎えにきてくれた。


お酒もタバコももちろんしてた。


最初は緊張したけどだんだん慣れてなんともなくなった。

私は童顔なのでお客さんも未成年なのはわかっていたと思う。

田舎のスナックなのでキャッチもした。

キャッチといっても一人でブラブラ歩いてナンパしてきた人をお店に連れて行く。

時々友達に電話しながら歩いたりさぼっていた。

先生を見かけた事もある。

友達とキャッチで歩いていて、フィリピンのお姉さんと密着しながら歩いてくるおじさんをよく見たら先生だった。

先生もこっちをみたけど目を逸らした。

まぁそうですよね。って。


飲屋街なのでフィリピンパブも結構あって道端にフィリピン人のセクシーお姉さんがよく座っていた。


小さいのに偉いね!

千円あげようか?

とよく声をかけてくれた。笑


お客さんに聞いた話だとそういう店のお姉さんはお客さんに跨ってブラをあげたりするらしい。

頑張って国で待ってる家族に送金してるのかもしれない。

日本のお店より安いと聞いて驚いた。


お店で働き始めて一緒に働いてた子とプライベートでも遊んだり友達がつながっていって何人か知り合いも増えて新たな出会いがたくさんあった。

治といた日常より新しい世界と少し大人になったような浮いたような気持ちになってだんだん治といない日が増えて他の子の家に泊まったりし始めた。


一応まだ付き合ってはいて2回目の高校の文化祭がやってきた。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る