第13話 本音と建前
【山神あきらの視点】
カノンが家にきた。いつも通り、一緒に夜ご飯を食べてお酒を飲む。そしてお互い少し酔ってきたくらいで抱きしめてキスをして服を脱がせてそのままセックスをする。本当に幸せを感じる瞬間だ。愛されてると実感できる。ナツミは一緒にいても本心が分からなかったけどカノンは本当に俺の事が好きなんだというのが感じる。
誰かに愛されたいといった俺の願いが叶っているのだ。
本当に幸せだ。
そう思いたかった。
もちろん幸せであることには変わりない。不幸ではないし、ナツミといたときの不安な気持ちは一切ない。なのにこの満たされない感情は何だ、? しかもそれは日に日に強くなっていた。
前までは夢の中でしかナツミは出てこなかったのに今日は目の前にいるカノンが一瞬ナツミに見えてしまう現象が起きていた。
………末期だ………
セックスが終わり、一緒にお風呂に入っているとカノンは心配そうな顔で聞いてきた。
「最近、考え込んでる事多いけど何かあった?」
カノンは鋭い。このままだとカノンへの恋愛感情が消えかけてることもいつか気付いてしまうかもしれない。
「何か悩みあるなら言ってね。私で良ければ相談乗るから」
申し訳ない。ここまで俺の事を思ってくれる彼女を傷つけたくない。
「ううん。大丈夫だよ」
俺はそう答えるとカノンにキスをして「いつもありがとう!好きだよ」と言った。
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