第5話 動き出した三角関係
(ナツミは俺の事、今どのくらい好きなのだろうか。おそらくまだそこまで好きじゃない。付き合っているけど友達の延長線上のような事しかできてないからだ。このままだと元カレに気持ちが戻るのも時間の問題かもしれない。もしくは仲良い女の子の方に気持ちが向くかもしれない。というかバイセクシャルが女の子と二人で遊び行ったり家に泊まったりするのはオッケーなのか?
ナツミはその辺どんな認識なんだろう?わからない。何なんだこの感情。
付き合ってるのに付き合ってる気がしない。いや、むしろ付き合う前より分からなくなってる、、)
______________________
【松本ナツミの視点】
ナツミが家でゲームしていると元カレからラインがきた。
「最近どう?」
一方的に別れを告げたくせに腹立つ反面、どうして浮気したのか、どういうつもりで連絡してきたのか、反省しているのか等、聞きたいことは山ほどあった。その気持ちを押し殺して「新しい彼氏できたよ!だからもう連絡してこないで。ごめんね」と送ってブロックした。
(性病に感染して不幸になってしまえ!)と心の中で願いつつブロックした。
______________________
【山神あきらの視点】
あきらは後輩のカノンとカフェに来ていた。元々、結構な硬派で異性と二人きりでご飯行くだけでもあり得ないと思っていたあきらだったが、ナツミ自信が恋愛対象である女の子(バイ)と食事行ったりしている件からカフェに行くくらいなら全然大丈夫だろう、これは何も悪いことではないと言い聞かせていた。というよりナツミがバイセクシャルな事を知ってから、あきら自信もどこからが浮気なのかが分からなくなっていた。
ナツミの気持ちが分からなくなってきている事もあり、あきらにとって後輩のカノンとカフェで談笑するのは良い気晴らしだった。最初は後輩に相談することに対して戸惑いはあったが話してるうちにそんなこと気にならなくなり、ナツミの気持ちが分からないことや上手くいってないことを相談した。
話しているうちにあきらは心が軽くなり、楽しい時間を過ごした。
別れ際、後輩のカノンが
「私、先輩の事が好きみたいです」
と言った。
「え、、」
戸惑いを見せるあきらにカノンは続けて話した。
「彼女いること知ってるから伝えるか迷いました。でも言いたくなっちゃって、、
自分勝手ですみません。もちろん先輩の事を奪おうとかは思ってません。でも相談乗ることくらいはできるかなと思って。困ったら今日みたいにいつでも相談してください!好きな人に頼られたいです」
そう言ってカノンは去っていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます