これは夢だ。

はっきりと分かる。

だって俺はリアルの俺で、エリスはゲームのエリスだから。

俺達は大学内のカフェテラスで話をしていた。

俺はコーラを、エリスは生クリームが乗ったカフェオレを飲んでいた。

会話に中身はない。

最近読んだ本の感想。

コンビニの新作スイーツ。

ふたりで楽しむゲームの話。

「◯☓（オックス）は好きな人がいますか？」

唐突な質問に驚いたところで目が覚めた。

心がざらりとする。

俺はエリスに何を求めている？

俺達は友達になれるとエリスは言った。

その言葉に期待をしている自分に気付く。

雑念を振り払うため。

その日は個別のあとも自習室に残って勉強した。

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