試験....?

「ただいま〜」

「あっら海夢遅かったじゃないどこ行ってたの?」

「ちょっとコンビニ見てきた」

「なんか買ってきた?」

「いや何も」

「今の時間、スーパーやってるかしら。」

そういえば今何時だっけ

腕時計を見る。

1時だった。

「今塩と砂糖と胡椒がないのよ。買ってきてくれない?お母さんお父さんのおつまみ作ってるのよ。24時間営業のとこなら空いてるでしょ。ごめんね。」

「いや、いいよ、行ってくる。」


そういえば普通に家に帰ってきちゃったけど、退院ってことでいいのかな....?

あの不思議な空間はなんだろう?

あの人(人?)の正体は?

わからないことだらけ☆

まあそのうちわかるだろ。

なんて思ってたらスーパーに着いた。

「えーっと、塩と砂糖と胡椒だっけ。くそっ、重いものだけ私に頼んだな。」


会計を済ませ、スーパーを出る。

「おおおおおおおおおもおおおおおお!!!!!!!?????」

「思った以上に重いんだが!?」

早く帰ろ.....


「た...ただい..ま....」

「あー海夢おかえり!....ごめん重かった?」

「いや、めっちゃ重いわ!胡椒はまだしも、塩と砂糖重すぎ!」

「あはは〜ごめんごめん海夢最近運動してなかったからさ〜」

「やりすぎ。」

「ごめん。」

「今度今日買ってきた砂糖で美味しいスイーツ作って。」

「わかった。ごめんて。」

「もう寝るわ。おやすみ〜」

「おやすみ〜」



自分の部屋に入り、ベッドの中に潜る。

ピコン♪

りるちゃからのLINEだった。

『海夢ちゃ〜♪病院は退院ってことでいいんだって〜!

怪我も治ったし、予定通り明日買い物行こ〜!!∩^ω^∩

あ、朝の10時、イオンで!』

へー、退院扱いでいいのか。明日買い物行くんだった。

楽しみだな〜何着て行こうかな〜♪

....?

LINEの友達のところに『無名໒꒱』という名前の人がいた。

誰だろう?

りるちゃ、しのちゃ(忍)彩華ちゃ、凛華ちゃとはもう交換してるし、

お母さんともお父さんとも交換してる。

じゃあ、誰?

まあいいや。今日はもう寝よう。

いつの間にか、2時になっていた。



また異空間だ。

みんないる。

「みなさんこんばんは。

今日はこれから魔法少女となる新人仮魔法使いの皆さんに伝えたいことがあるので、集めさせていただきました。」

「今は仮なんだね〜」

「待って、その前にあなたの名前を教えて欲しいの。ほら、名前わからないとどうやって呼べばいいかわからないじゃん?」

しのちゃが提案した。

「あー、名前ですかー。」

「私、名前ないんですよね、なので無名とでも呼んでください。」

「じゃあ、これから『無名ちゃん』って呼ぶね♪」

りるちゃが言った。

「わかりました。ちゃん付けで呼ばれるの、なんか嬉しいです!」

「よかった〜!」

「で、伝えなきゃいけないことって、何?」

「伝えたいことはつあります。」

「一つ目は、皆さんのLINEに私を友達追加したことです。いつでも連絡できるようにしておきました。」

「どうやって交換したの〜?」

「知ってる人とLINEが交換できる魔法です。」

「何それ超便利じゃん」

「二つ目は、正式に魔法少女になるための条件です。」

「どういう条件なの?」

「海夢ちゃんたちには、本当に魔法少女に相応しいかどうか、試験を受けてもらいます。」

「試験?」

「というか、無名ちゃんが私たちが魔法少女に相応しいと思ったから私たちを魔法少女にしたんじゃないの?」

「ええ、そうです。でも私はまだまだ未熟なもので...私の感覚では本当に魔法少女に相応しいかわからないのです。間違った方を魔法少女にしてしまうとあの..色々と....大変なことになってしまうので....」

「なるほどね〜」

「事情はわかったから、試験の詳細を教えて欲しい。」

「わかりました。」

「まず試験には第一次試験から最終試験まであります。

一次試験は通常より以下の魔法でも倒せる雑魚が出てきます。試験の最初に説明があります。今後の活動に支障をきたすのでよく聞いておいてください。

二次試験は普通の敵が出てきます。一次試験をクリア出来たなら恐らく余裕でクリアできるでしょう。

3次試験は二次試験より結構手強くなっています。ただ単に攻撃するだけでなく、

工夫して戦えばクリアできるはずです。

最終試験は今までより遥かに強く、今までやってきたことをうまく活かせれば勝てます。最終試験をクリア出来たらそこで正式に魔法少女になれます。」

「なるほど〜!」

「でも、試験をクリア出来なかった場合、どうなるの?」

「ご想像にお任せします。」

「なるほどね。企業秘密ってわけか。」

「今回話したかったのはこれだけです。明日、明後日は休み、月曜日から試験を始めます。ゆっくり休んでください。」

「はーい」

「さよならー」





気がつくと朝だった。

今日はりるちゃと買い物に行く日だっけ。

今何時?

まだ7時か....スマホでもいじるか..

ん?なんかLINEきてる

無名ちゃんからだ。

『試験は次の次の月曜日にやります』!?

まじか。

ちょっと楽しみだったのに。

「海夢〜起きてるんだったら朝ごはん食べなさい」

なぜわかった。

まあいいや!朝ごはん食べよう。



今日は何を着てどんな靴でどんな鞄で行こうか、とても考えるのが楽しい。

朝ごはん食べて、着替えて、身支度して、いくぞーーーーー!!!!!!



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私達、魔法少女 天星このみ @amahoshi_konomi

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