曰く配信ミスではありません

俺は早速アカウントを作る。...もう作ってしまったため後の祭り状態だが、確かどっかの事務所が最近募集やってたはずだからそこに応募してもよかったかもな。


「んとぉ。何々オフラインで配信をしてみようか。よぉし。オンラインでやってみるか」


よくわかんないけどとりあえずそれっぽいボタンをいくつか押してゲームを起動! コメント欄は恐らく誰も見ないだろうから見ない! だってサムネ真っ黒だもんw


【サムネが真っ黒な配信がある!】

【おや同じ思考で見に来ている人が】

【とりま友達と一緒に見よ】

【配信する気なくない?】


やるゲームは元のデータが消えて結構悲しいエペ。正式名称はEpex。はいまず神の力で全キャラ開放ねぇ。さらにガチャをやってぇ。お気に入りのキャラのバリスティックのスキンを頑張って当てる。


「よし、諦めよう」


大体3万使った。レジェンドのスキン出ないんだが? 物欲センサーって恐ろしい。ちなみに俺が人間だった時でも一回も使ったことも使おうと思ったこともない(クレーバーという相手がいるため別のスナに浮気ができない)ヴァンテージのレジェンドスキンは全部そろった。危うく☆5つでレビューするとこだった。


「そうだ。これ配信してんの忘れてた」


【えミスじゃなかったの?ww】

【やっと気づいたのか馬鹿めwwww】

【↑思い出しただろ】

【見事なまでに出てこないバリスティックww】

【それに比べてレジェンドスキンがそろったヴァンテージwww】


致し方ないのでガチャで当てずに普通に買った。アールグレイのスキン。このスキン昔からかっこいいと思ってたの。スーツギャングみたいだったから。


「どうしよう。このままマッチでも行こうかな。いやでもキーマウに慣れてからの方がいいだろうし練習場行くか」


【真面目かよ! そこは突っ込んできたねぇ花火になれよ!】

【希望、汚い花火w】

【さて、お手並み拝見と行こうじゃないかw】


「なに使おう。...とりまフラトラか」


フラトラ、それは主観で言えば最強格の強さを保持したアサルトライフル。連射力も高いからうち遅れても勝てたりすることがある。私が一番キルをしているであろう銃でもある。


「やっぱこの前までスイッチだったからキーマウを急に始めるとなるとなれるのに時間がかかりそうだ」


見事なまでのカスエイム。まあここで諦める俺じゃないよ? もちろん練習するさ、30分くらい。


【こいついつまでやってんだ】

【仕事ってしってるか?】

【実は不登校の学生かもよ?w】

【もしそうだったら逆立ちして鼻からスパゲッティ食ってやるよ】

【言ったな?ww】


「これ視聴者に見せられないタイプの映像だよね。プロゲーマーのルーティーンでもあるまいし。いやぁフラトラの音は落ち着くなぁ」


【うぅん変態?】

【銃声で落ち着くは中毒なんよw】

【でも俺もフラトラ好きやで】

【ノンスコ状態でも集弾率がいい】


「よぉしちょっと慣れてきたぞぉ。じゃあ次はみんな大好きウィングマンだな」


【好きっちゃ好きだけど使わんなぁ】

【普通にフラトラとかスピファの方が安定する】

【誰が使うかこんなゴミ!】

【↑何があったしww】


俺はウィングマンを手に持ち眺め打つ。ん? なだろうか。とても、安定するぞ?


【何故にウィングマンのエイムいいんだよww】

【それならフラトラ簡単に扱えるだろ】

【う~んこれは変態のにおいがしますね】


「こいつの練習はあんまり必要ないかもな」


俺は武器を持ち変える。次の武器は―――


【こいつこの調子でずっとやるつもりなんかな?】

【ちょっと飽きてきたな】

【せめて一回だけでもいからマッチにもぐってほしい】


「...ふぅむ。そろぼちマッチ行ってもいいか? う~~~~ん。行くだけ行ってみるか。3マッチだけやってみよう」


俺はロビーに戻りモードをバトルロワイヤルにする。ソロディオ※1だ。全然だめで味方さんに失望されるよりはソロでだめだめのほうが精神ダメージを抑えられる。


【ソロディオねぇ】

【友達とかいないの?】

【ウグッガハッ...】

【若干一名死亡w】

【逆に残りの5人は生きてるんだ】

【親友がいます】

【ちょっと画面の中から出てこない彼女がいるよ】

【↑お前ちょっと精神科行ってくるか?】


ロード画面になりその後多少の待機時間を経てキャラ選択の時間となる。俺が選んだキャラはバリスティックでもなくヴァルキリーだ。一応言うとおそらく一番勝率、キル率が高いであろうキャラ。好きなものと似合うものは違うとはまさにこのこと。


「お、キンキャニ。じゃあいつものとこかな」


【な、バンカーだと!?】

【こいつさては初動で激戦区にはいかず中盤から戦うタイプだな】

【動きが手馴れて...やがらねぇw】


「やっぱり実践と練習は違うからなぁ。数こなすしかねぇや」


俺の初動で入手した武器はモザンビーク。と、プラウラー。モザビよりもマスティフ欲しい。さぁ。俺はPC勢に対抗できるかな。


――いた。距離は...約300mね。バッジがとれる距離だな。だがあいにくスナを持っていない。武器的にも難しいだろう。もしできるんならそれはプロの領域だよ。もしくはチーター。つか周りに味方いなくね。


【...スナがあればよかったのにな】

【動き方的に多分初心者かな】

【アイテム漁りが挙動不審】

【あれはソロ?】


さて、詰めてやってみるか。


 ~※~※~※~※~※~※~※~※~※~※~※~※~※~※~※~※~※~※~


※1ソロデュオ

ディオ(二人組)の試合にソロ(一人)で挑むこと。やられたら味方に蘇生してもらうことができないのと2対1の構図となるのである程度の実力があるかボッチ以外はあんまりしない。

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