第19話

どうすればいいのだろう

どうもすることはできないけど

このままでは犯罪者になってしまう。

考えを巡らすが、名案など浮かぶはずもなく途方にくれていると、


瀬戸さんの姿が目に入った。

てっきり相田さんと一緒に出て行ったと思っていたから、肩を震わせて仰け反ってしまった。


「大丈夫?」と心配してくれる。


大丈夫ですと答え

「どうかしたんですか?」と質問する


「えぇとね、話したいことがあるんだけどいいかな」


この人は私のことを疑っていないようだ。

コクリと頷く。


「僕は、君の話を信じるよ」


「どうしてですか?」

現状の証拠だとどう考えても私が怪しいのに


「それは、君が嘘をついている様に見えないからだよ、まぁ刑事の勘ってやつだね」


ドラマのセリフのようなことをサラリという。

そういえばこの人の顔はどこかで見たことがある気がする。


それがどこだったかは、思い出せないけれど。


「根拠は明確にはないけど、作り話にしては詳細すぎるし、嘘を言うにしても、もうちょいバレにくいのを言うだろうしね。相田さんは優秀だから、君が無罪だってことにも気付くと思うよ。」


「あと明日、一旦家に帰れるよ。決定的な証拠がナイからって言ってた。」


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