第9話

お店の中はカウンター席に椅子が5つほどという

かなり狭い構造だった。

店主は30歳ぐらいの男性だったので、少しだけびっくり

こういう場所にある店って、だいたい年寄りが営業しているイメージ。


メニュー表には、豚骨ラーメンとしか、書かれて

いないよほど自信があるのだろう。


「ラーメン2つ」と多田野くんが注文する。

店主は、もう作り始めていたけど、あいよって、

反応してくれる。


「お二人、どうしてこんな山奥に?」と店主 


それは気になるだろう、高校生ぐらいの二人が日曜日とはいえ、こんな山奥にきていたら


なんて答えようと思っていると、


「ここ、食べに来たんですよ地図アプリに載っててこんな山奥にあるから、そうとう味に自信あるのかなって、ねっ瞳?」と彼が答える、


「そうなんです、写真とかもてできないし自分の目で確かめなきゃっておもって」


店主が不思議そうな目をしている。

何か変なことをゆっていただろうか?


「……お兄ちゃん…顔色悪くねぇか?大丈夫?」

遠慮気味に聞いてきた


確かに顔色が悪い、どうして気づかなかったんだろ、そうだ

久しぶりに光の顔を見たんだ。


「大丈夫ですよ?ご心配していただきありがとうございます。」


「そうか、大丈夫ならいいんだけど」とこっちを見ながら言う。


「ラーメン2つね」と、テーブルにおかれた、のはとてもシンプルなものだった。


箸をとり、「いただきます。」と一口食べる。

「美味しいね」と彼が、言う

「そうね、とても美味しいわ」


黙々と食べ進める。

私が食べ終えると、少し後に

「ごちそうさま。」と彼がいった


料金を支払い、お店を後にする。

スマホをみると9時半になっていた。


時間なんて気にする必要はないのに、

どうしても、気になってしまう。


それは直ぐにでも、

この時間が終わってほしいからかもしれない。




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