「何の日?」


今日は何の日か覚えてる?彼に聞くと答えは覚えてないだった。覚えてないのかぁ。今日は私たちが初めてキスした日。放課後の図書室。本棚の間に隠れて。ほんの少し触れただけのぬくもり。小学生の時から喧嘩ばかりだったのに。この日から私たちの関係は変わった。だから、あなたにも覚えていて欲しい。



彼女に今日は何の日か聞かれ悩んだ。何だろう。祝日でもないただの平日。語呂合わせの日?「初めてキスした日だよ」え、ちょっと待ってくれ。僕たちが初めてキスしたのは幼稚園年少の夏。彼女からお嫁さんにしてねとお願いしてきたらしい。親が写真に残し今だに語ってくる。明日がちょうどその日だぞ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る