「自殺を考える全ての者達へのおき手紙」

「自殺を考える全ての者達へのおき手紙」

ヤケになっていた俺は

ウィスキーを浴びるほど飲んでいた

ベッドに横になって

ブコウスキーの本をながめていた

逃げるな

彼にそう言われているような気がした

翌日、それでも俺は仕事を無断欠勤（むだんけっきん）した

俺は俺なりの答えを導（みちび）きだそうと

バカなりに必死になって考えた

人生に勝てないかもしれない

だが、逃げきることなら

こんな俺にでもできるかもしれない

それは少なくとも死からは最（もっと）も遠いこと

そうやって俺は成人してから

二十年以上がすぎた

俺はかろうじて生きている

このスタイルは俺流のファイトスタイル

誰に笑われてもいい

一流の逃亡者（とうぼうしゃ）になってやろう

なぁ、話を聞いてくれないか

もしオマエが辛（つら）いのなら

俺は一緒に逃げてやる

どこまでも、どこまでも、どこまでもだ