底辺瞳の成り上がり

18話

「おい！今動いたぞ！！」

「兄さん、それ当たり前だから」

「本当かよ」

「うん」

ー誰だろう

確か大公様の家に来てそれからって、寝落ちしちゃった！？

ームクッ

「お！起きた！」

「兄さん、うるさい」

2人は美しく、思わず吸い込まれそうな濃い紺の目の印象を受けた姿だった。

ーガチャ

「起きたのか」

「あ、大公閣下…。えと、寝落ちしてすみません」

「いや、構わない。それよりも、紹介をしたい。…2人とも」

そういうとさっきの2人が男の側へ駆け寄った。

「俺はクリオネ！クリオネ＝ランティールでランティール家次期当主だ！よろしくな！！」

「俺はクラウド。クラウド＝ランティールでランティール家の次男、よろしく」

改めて2人を見る。

クリオネは髪はクリーム色で大公特有の濃い紺の瞳で元気な印象を受ける少年だ。

逆にクラウドは濃い銀の髪と同じく大公特有の濃い紺の瞳を持っていて、どこか冷たそうな印象をもつ少年だ。

（クラウド様は大公様に似てる…まるで子供の頃の大公様みたい。クリオネ様は…分からないけれど大公夫人に似ているのかな？）

「2人は双子で、お前の兄となる存在だ。困ったことがあれば、この2人に聞いてくれ」

「は、はい…」

「よろしくな！」

「よろしく…」

この人たちが私の…兄？うぅ、緊張してきた…。