第5話もしも、こんな月光仮面がいたら…

ウ〜ウ〜、「前を走ってるバイクの方、左側に停車しなさい」

パトカーに乗る警察官がバイクの運転手に言った。


バイクの運転手は左側の車線に停車した。


「運転手さん、何kmで走っているの?」

「え〜、20kmです。私は安全運転を心がけているので」


「20km?安全運転は良いんだけどおたくね、ここは高速道路なのよ。最低速度は50km」


「すいません」

「ヘルメットは?」

「一応、これかぶってますけど」

「これ?見せてみな。単なるターバンじゃいか?……おたくこれ改造車か?」

「一応、これがお決まりなんで」


「メガネとマスク外して!……良い歳こいて、ちょっと質問するからね」

「名前は?」

「……名前?知りませんか?」

「私が知ってる訳がないじゃないか」

「月光仮面です」

「え、苗字は?」

「苗字?じゃ月光です」

「名前は?」

「仮面ですか?」

「あ、ゲッコウカメンサンね?」


「歳は何歳?」

「あれは1958年に23歳位だから、88ですかね?」

「職業は?」

「一応、正義の味方と言う事で」

「正義の味方?」

「じゃ、自由業で」


「おたく、何でこんなずんどう屋さんみたいな格好してるの?いい歳こいて」

「すいません」

「おたく、ちょっとハーッしてみな」


ハーッハーッ


「うわっ、酒飲んでやがんな?」

「いえ、今日は久しぶり仕事で頑張ったんで、ちょいと」

「無免許運転、改造車、飲酒運転で逮捕だ、逮捕」

「正義の味方なんですが」

「うるせぇ、逮捕だよ!」


皆さん、こんな経験ありませんか?

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トリス大爆笑2024 羽弦トリス @September-0919

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