第3話 最近の児童小説ってどうよ?

児童文学、児童小説と聞くと、皆さん、どんなイメージを抱かれますか?

子供向けの小説なんて面白くない、とか、

子供の頃は読んでたけど大人になって読むものじゃない、とか、

大人になった今でも愛読しています、という方もいるかもしれませんね。

かく言う私は、子供の頃にたくさん児童小説を読んだおかけで、今の私が出来ている、と思っています。


記憶に残っている最初の児童小説は、

『ほん気で好きなら、ユーレイテスト』(ポプラ社)。

これ、タイトルを忘れていて調べました。

すると、意外と他にも私のように調べている方がいらっしゃいまして、

あ、大人になっても気になって調べるくらい面白い作品だったんだな、と少し感動致しました。


内容は、主人公の女の子がユーレイの男の子を好きになり、彼と一緒にいるためにユーレイテストを受ける、というものだったと記憶しています。

実はこれ、『ふーことユーレイシリーズ』というシリーズもので、途中の話だったようです。

が、当時の私は、それを知らず、本屋でタイトルと表紙、あらすじを読んで気に入り、母に買ってもらって、読み耽りました。

(あれ? これ私の年齢バレるんじゃ……?)

内容は詳しく覚えてないのですが、ユーレイの男の子が登場するシーンは、あまりなかった割に、主人公の女の子に感情移入していた気がします。

登場人物が登場しないのに、キャラが立ってたんです!

これは、今また読み直してみたい一作ですね。

(買った筈なのに、何故か本棚にないという謎。)


それから、これは絶対に外せない、私の根幹にもある作品『ズッコケ三人組』シリーズ。

小学校の図書館に何冊も並べられていて、何度も借りて読んでいました。

個性豊かなでこぼこ三人組が無人島でサバイバルをしたり、怪盗をつかまえたり、冒険をする……ザ・児童小説ですね!

男の子も女の子も関係なく、絶対に楽しめる作品です。


『ナルニア国物語』シリーズ。

これはもう有名すぎて私が紹介するまでもないですが、私がファンタジー世界にはまったキッカケとも言えます。

洋服ダンスの中が異世界のナルニア国へと繋がっていて、4人の兄妹たちがライオンのアスランに導かれ、白い女王の支配下からナルニア国を救う物語。

異世界ファンタジーは、既にこんな昔からあったのです。

私は、この作品で、ルーシーがアスランの背中に乗って走る(飛ぶ?)シーンが大好きで、いつかライオンの背中に乗りたいという夢を持ちました(無謀)。

実写映画化もされています。

そうです、これも児童小説です!


『アルセーヌ・ルパン』『シャーロックホームズ』

これも言わずもがな。

中学時代にはまって、学校の図書室で借りて読んでました。

ただ、私は、断然『アルセーヌ・ルパン』派でしたね。

神出鬼没の怪盗紳士がいつ誰に変装して現れるのか、どきどきわくわくして読んでいました。

かの有名な『ルパン三世』は、彼の孫という設定ですが、実は、著作権がまだ切れてない頃から名乗っていたとか何とか……まぁ、昔は、今ほど著作権が厳しくなかったようですね。

『シャーロック・ホームズ』の良さに気が付いたのは、大人になってからでした。

これらは、一般文芸でも出版されていますが、児童書としても出版されています。


『冒険者たち』

ネズミのガンバが仲間と共に冒険し、敵と戦う王道ファンタジーです。

こういう動物を主人公にした作品は、児童書ならでは、ですかね。

でも、侮ることなかれ、大人が読んでも絶対に面白いです。

アニメ化もされています。


『荒野にネコは生き抜いて』

初っ端から、荒野に子猫が捨てられるんですよ。

子供の頃の私は、そのシーンを読んだだけでも衝撃で、

更に、それでも必死に生きようとする猫の強さに心を打たれました。


『モモ』(ミヒャエル・エンデ)

これは、社会人になって毎日を忙しく過ごしている大人にこそ読んで欲しい児童書です。

簡単に説明すると、モモという少女が時間泥棒を捕まえる、という話。

これを読むと、時間という概念が変わります。

『はてしない物語』(ネバーエンディングストーリー)の作者さんでもあります。


『獣の奏者』

『かがみの孤城』

この辺りも、確か児童書扱いになっていたと思います。

素晴らしい作品ですよね。アニメ化もされています。

児童小説と言って読まないのは、もったいない。


まだまだたくさんありますが、

私がここで言いたかったことは、児童小説も馬鹿にできないと思いませんか?


カクヨムでは、児童小説があまり読まれないジャンルだというのは知っています。

実に勿体ないと思うのです。

むしろ、児童小説こそ時代を超えて読み続けられるロングセラーになっている作品が多い。

そして、基本的に小説好きな人は、児童小説を読んで育ちます(たぶん)。

私もそうですが、これまで読んできた児童小説たちが無意識下にでも、自分の根幹に息づいていて、価値観や生き方の一端を作り上げている、そう感じます。

そんな誰かの人生に一味も二味も影響を与えられる児童小説を書いてみたくなりませんか?


最近の児童小説は、読んでいないので解りませんが、

公募のための勉強にと、平棚に置かれた「今、子供たちに人気!」と書かれていた児童小説を一冊、手に取って読んだことがあります。

……これが、実に面白くない。

大人になってしまった所為でしょうか。

いや、先に挙げた小説ならば、今読んでも絶対に面白いと思える自信があります。

今の子供たちは、一体何をもって面白いと判断しているのでしょうか?

私は、今の子供たちが可哀想に思えてきました。

活字離れがどうとか騒がれている時代です。

世の中には、こんなに面白い児童小説があるんだよ、と声を大にして言いたい。


まぁ、もしかすると、たまたま面白くない作品に当たってしまったのかもしれませんよね。

名作と比べられても……と、思われるかもしれない。

もしかすると、もっと色々な児童小説を読んでみたら、面白いと思うものがあるかもしれない。

というわけで、もし、皆さまの中で、最近ヒットしていて、大人が読んでも面白いと思える児童小説がありましたら、是非、コメントで教えてください!


それは、何故かというと……

私が児童小説を書いて公募に落選したからです!(爆)←古い?


『幽霊横丁へいらっしゃい~バスを降りるとそこは幽霊たちが住む町でした~』

https://kakuyomu.jp/works/16817330653738301938

※副題『~バスを降りるとそこは幽霊たちが住む町でした~』は、カクヨムに掲載するに当たって付加しただけで、公募作品にはつけていません。


選評がないので、落選した理由は判りません。

書く前に、児童小説の書き方なる本も読んでみましたが、駄目でした。

なので、もっと最近の主流を勉強するべきだと考えました。


私としては、『ズッコケ三人組』とか『ぼくらの七日間戦争』とか『ナルニア国物語』みたいな児童小説が書いてみたい!

(あれ、『ハリーポッター』も児童小説でしたっけ?)

でも、最近の子供たちにはウケないのかもしれない(悲しいかな)。


そんなわけで長くなりましたが、どうでしょう?

児童小説、たまには読んでみたり、自分で書いてみたりしては、いかがでしょうか?



児童小説普及委員会 自称会長より

(※嘘です。)

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