タイトル未定ーあの事件の跡ー

青燈ユウマ@低浮上

【閲覧注意】第1話 「侵害」について、思うこと


【注意書き】


【閲覧注意】気分が悪くなる可能性があります。閲覧は自己責任でお願いいたします。閲覧によって生じたいかなる損害について、当方は一切の責任を負いかねますことをあらかじめめご了承ください。


・性〇罪について書かれています(具体的な内容は書いてません)

 (以下、性〇罪を「侵害」と言います)

・「シンの物語」のネタバレ、軽く含みます。

・感情的に書き綴ります。

・かなりセンシティブな内容です。予告なく非公開にする可能性があります。

・センシティブなワードは、伏せ字、平仮名にしています。

・俺は精神科医でも心理カウンセラーでもありません。でも、素人なりに、思いを、考えを語ります。


***


「侵害」、卑劣な行為だと思います。

 許可なく、正当な理由なく、他人の身体・精神に性的な暴行を加える。

 本当に腹立たしい。

 

 架空の人物をAさんとします。


 俺の知ってるAさんは真面目で大人しいタイプでした。勉強もできて、性格も穏やかでした。


 でも、あるとき「侵害」されました。


 そして、家族にそれを相談すると、逆にAさんが責められました。

 Aさんは女性だからという理由で家族に疎まれていたからです。

 彼女の家には男尊女卑の思想が根付いていました。


 それからAさんはしばらく塞ぎ込んだり、フラッシュバックで眠れなくなりました。

 俺は当時、まだ中学生で、なんて声をかけていいか分かりませんでした。


 警察にも届け出ませんでした。家族に責められたから、警察でも同じ目に遭うと思ってしまったんです。


***


 さらに年月が経って、再開すると、Aさんは変わってました。

 髪を派手な色に染め、扇情的な服を着て、男あさりをするようになっていました。

 夜の交渉と引き換えにモノをねだったりもしているようでした。

(夜の交渉のことを以下、交渉と呼びます。)

 

 ここまで話を聞くと、「元から、そういうことが好きだったんだろ」とか思われる方も、もしかしたらいるかも知れません。

「元から交渉が好き」

「元から男好き」

「インラン」

 実際、そんな言葉をAさんは投げつけられているようでした。


 でも俺は知ってます。

 彼女が元からそんな人じゃなかったこと。

 さらにAさんから話を聞いて、分かりました。


「男あさりは防御反応であること」


「男と交渉すればするほど、あの時の侵害が『大したことなかった』って思える」と彼女は言いました。


 彼女の見ている世界は、酷く醜い世界でした。あの日から、彼女の見る世界は、醜く変わってしまった。


 その醜さに、何度もフラッシュバックして、叫んで泣いて、ようやく気付いた。


「この醜さに見慣れちゃえば楽になれる」と。


 そして、そのために交渉を何回も重ねて、醜い光景を見慣れようと、「もう私はそんな光景を見ても泣きません。普通ですから」と言えるようになろうとしてたんです。

 

 彼女の男あさりは、精神の、いや魂の防御反応だと思いました。

 それを「ビ〇チ」と評価される彼女が不憫になりました。


*** 


 私の作品「シンの物語」で、軽く、侵害のシーンを入れてあります。

 本当は、もっとちゃんと描きたかった。

 そして、訴えたかった。

 どれだけ酷いことなのか。

 侵害されると、どれだけ精神を病むのか、壊れるのか。

 そして、回復にどれだけの時間を要するのか。


 だけど、書けなかった。

 理由は、「救い方が分からなかったから」


 俺は小説を書くとき、なるたけ「救いたい」と思って書いてます。

 だけど、この件に関しては、本当に何十時間、何百時間考えても「心の傷を取ることが、薄めることが、救うことが」できなかった。


 Aさんも、忘れるしかないと言っています。

 でも、あの時から10年前後(ぼかします)経とうとしてますが、未だにフラッシュバックがあります。

 メンタルクリニックに行っても、薬を飲んでも、です。


 俺は未だに、話を聞くことしかできないままです。


*** 


 だから、侵害を憎んでいます。


 本当に!!

 俺は!!

 侵害が憎い!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 ふざけるな!!!!!!!

 彼女が何したっていうんだ!!!!!!!!

 お前に何をしたっていうんだ!!!!!!!!!!!!!!!!!


 かつて男あさりをしていた彼女を、汚く思ったりする気持ちは俺にはないです。

 知ってるから。

 元の彼女の魂の色を。


 もし、今も男あさりを続けていたとしても、

「やめてほしい。これ以上、自分を痛めつけないで欲しい」という気持ちはあっても

「汚い。汚らわしい。インラン」とは思いません。


 でも男あさりは、出来れば止めて欲しいです。

 だって、「見慣れることがない」んです。

 見慣れた気になっただけで、実は傷を深めてるだけなんです。

 それをAさんに話して、Aさんは男あさりをやめました。

 彼女は今、思い出さないように生活しています。


 そんな彼女を見ていると、魂の色が、本当にゆっくりですが、元に戻ってきている気がします。

 彼女は趣味をもつようになって、好きなことをすることで、気持ちの配分を「辛い思い出9:趣味1」から「辛い思い出7:趣味3」に変えていってます。

 ここまで来るのに、本当に長かった。

 

***


 どうか今、辛い思いをしている方の傷が癒やされますように。


 乱文失礼しました。






 




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