第5話 宣戦布告①

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見ていただいた方、星と、コメント本当にお願いします。特にコメントを貰うと、ホーム画面に表示され、多くの方に見ていただくことができます!本当にお願いします。


一話でまとめる力が作者になかったので!二話構成にしようと思います。

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 あまりにも一瞬の出来事だった。

リアの深緑色の髪は一瞬にしてその大半が消し飛び、かろうじて残った左目は今でも何かを語りかけてくるようだったが、一瞬のうちに光を失い、後には人形のように横たわるリアがいた。

俺もサラも、ブレイブも即座に反応できず、一拍遅れてサラが叫び声をあげ、ブレイブがこう言った。


「しは、し、死んでる、、、の、か?いやまさ、かそんなわけはそんなはずは。誰か、なんで」


気づけば、馬車中に複数の叫び声が反響していた。

 どうやらさっきの光線に複数名当たってしまったらしい。

 ブレイブと俺は即座にこの馬車に居続けることの危険性に気づき、ブレイブが馬車に乗っている物たちに向けてこう言った。


「ぜ、全員この馬車から離れろ!ここにいたままだと、またあの光がっ!来るぞ!」


ブレイブがその言葉を発した瞬間、我先にとばかりに聞こえるところにいたものが逃げ出した。聞こえていなかったものも一拍遅れ周りの様子を見て走り出し、二つある馬車の出入り口が一瞬にしてごった返した。

 外では今では俺たちもわかるぐらい、風を切り裂く音が鳴り響いていた。


「サラとペインも、早く行け!」


「わかった、ブレイブも、早く!」


そう言って伸ばしたサラの手を、ブレイブが取ることはなかった。


「俺は、、、リアや、さっきの光で巻き込まれた人たちを背負っていく。俺の身体は普通のやつよりもでかいからな。それに、いざとなれば、スキルもある。すぐに追いつく。早く行ってくれ。」


「置いていけるわけないでしょ!?私も一人ぐらいなら背負える。力になれる。だから「サラ。俺一人の方がやりやすいんだ、俺を信じてくれ。」っ、、、!!でも!」


俺はブレイブに託そうと思い、サラの手を引きながら入り口から降りた。


「ちょっと!ペイン、ペイン!なんで!?さっき会ったとはいえ、私ブレイブを見捨てら、」


 サラの声が急にやみ、疑問に思って顔を見てみると、サラの顔が引き攣っていた。

その視線の先には、先ほどリアを含む複数の人間を一瞬にして貫いた光が、上空で漂っていた。


もう一生こんなに走ることはないんじゃないかと言うくらい走って、ある程度馬車から移動し、俺とサラは少しでも空気を求めるように、呼吸をする。

 幸いにも、目を凝らせば王都の門が見える距離だったので、ここからは歩いていこう、と考えていた時だった。同じく目を凝らしていたサラだが、俺とは違う方向をずっとみていた。そこでサラは見つめている方を指さしながらいった。


「あそこ!ブレイブじゃない?二人も背負ってる!すぐに助けに行こう!」


俺は無言で頷き、俺とサラは走りだした。

その瞬間、それまで漂っていた光は、まるで獲物を見つけた野獣のように、ブレイブの方へ一直線で向かっていった。


「ブレイブ!危ない!」そう言ってサラがこれまで以上にスピードを上げた。


間に合わない、誰しもがそう思った時、ブレイブの声が響いた。


盾付与ブウクリエ


その瞬間、ブレイブの体が光を弾いた。

軌道が外れた光は次の標的を見つけたと、言わんばかりにサラに襲いかかった。






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