幻想的で美しく、興味深い作品です。特に若者に読んで欲しいと思いました。

美しく冷たい雪が舞う幻想的な作品でした。自由と青春の香りがして鼻の奥が染みます。ガラスの箱が開いて時計の針が進む音が聞こえます。

青色。彼女は僕と同じ青色が良かったんですね、赤は否定したいですよね、きっと。
私はそう解釈しました。
ただ、今の時代だから言えることですが、自分の好きな色を選べる時代になったし、偏見もなくなってきました。

女性作家とのやり取りも興味深かったです。女性作家には、いや、女性作家だからこそ、彼女の期待する答えをしてあげてほしかった。でも、とても面白いシーンでした。

彼女が「青い」揚羽蝶になれて良かった。
今の若者、特に学生に呼んで貰いたい作品です。

最後のシーンはエルガーの「愛の挨拶」という曲が聞えました。
やっと羽ばたくことの出来た彼女と、それについていく僕の、互いを想い合って飛んでいく様子がこの曲を想起させたようです。
素敵な作品でした。ありがとうございました。

追記:蝶が転生の象徴という意味で見ると、また楽しいなと思いました。
追記2:2/7 15:35編集しました。すみません、こっちの表現の方がしっくり来て素敵な気がしました!

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