第34話 実技試験の前夜

第34話 実技試験の前夜


レクサム『でっ…魔導協会とギルドの仲が悪くなったのは、何故だ?』

シード『元々は、ギルドも協会と共に魔法と剣法を登録し魔法技術の開発や研究を行い。危険区域の登録や冒険者・魔導将軍の採用及びその者達を、育てる学園の建設そして、金のない貧しい者達を奴隷や貧困国から集めてはギルドに呼び集めていた。』

シード『だが、先代の魔導協会会長とギルド創設者で食い違いが起こる。』

レクサム『食い違い?』

シード『魔術・剣術を扱う者をどうするかだ』

レクサム『!』

ニイ『…』

ゼイル『なるほどね』

シード『先代の魔導協会会長「アルドゥール・サモス・パーシヴァス」は、殺せと申し立てた。だが、アヴィエル・ゴッド・クライシスは生かすと言った。』

シード『何故、そう言ったか…』

シード『生かして手駒にする為だ。アヴィエルは、先を読む癖がある自分にとって理(り)があることしか考えていないからだ。』

シード『だから、ギルドを作ったのもある』

レクサム『なら、結構歴史があるんだな…』

レクサム『魔導協会は、英雄軍の活躍無しには力を付けられなかったと聞く』

レクサム『その、アルドゥールのおっさんもまだ子供の頃の話だけどな』

シード『その、英雄軍の活躍によってこの歪んだ考え方が出来たとしてもか?』

レクサム『どういう事だ?シード』

シード『戦争によって人を殺した者は、元に戻らないと聞く魔導将軍も、人を殺めているはずだ』

シード『お前も、会わなかったか?戦争によって歪んだ考え方を持つ者を…』

ゼイル『…』

シード『その顔は、居るんだなつまりそう言う事だ。』

シード『アルドゥールもアヴィエルも子供の頃に、戦争によって何らかの変化を齎した…』

シード『何も、その数人の英雄軍だけじゃ無い』

シード『各国の軍隊が、集結しその者達は、格下の魔の軍と戦った。英雄軍は、あくまでも勝てる見込みが無い化け物達を倒して周ったんだ。』

シード『そこには、100をゆうに越える魔王と今とは比べ物にも無い魔の存在がうようよ居た。』

シード『当然奴等は、魔力を持ち属性を持ちまた特性を持つ奴も居ただろう』

シード『そんな中で戦っていたんだ。』


レクサム『まあその者達のお陰で、精霊界と人間界が友好になり精霊界と獣界も友好関係を築けたけどな』

レクサム『戦争は、何も人の命を奪うだけじゃ無い俺は、戦争は反対だが戦争によって変わる世の中があると言う事だけで俺は、何か嬉しいんだ』

シード『お前らしい…』

レクサム『だろ』


今日の一日目が、終了した。

通常、入門者は一日6時間の教育を受けるが教師の都合によって人が変わり、担当が変わり、また教育の仕方が変わる場合がある。

特別入門者は、10日間の学園暮らしだがどう言うわけか3時間もしない

それ以外は、部屋に戻ったり学園内を探検したりまたお食事をしたりおしゃべりをしたりして夜を待つ

明日は、カルドラさんに実技試験があると聞いた。

私は、今までの学園について知った事を冒険書に書き残した。


魔導学園には、それぞれ一級・二級・三級に分けられ


一級は、貴族や一部の才がある者が入れる魔導将軍は、ここをほとんどが出ている

ここを出門すると、公認魔法師として認められ主導国に、名が登録される


二級は、一般の者でも入れるが主に魔導兵団に入る者が入る場所である


三級は、魔力を最低限持っている者や身分に関係なく魔力を持っていれば誰でも入れる場所


魔導学園は、主に三年制である


1年生は、入門時に試験を行い入門試験でその者が今持ち得る全てを担当教師が審査し記録する

そこで、良い成績・結果を持っている者は、魔導協会に注目されもしかしたら出門時に、将来本部であるソルティシアに招待されるかも知れないのだ

そして、遠征試験を3年生まで行い学年によってその難易度が変わる

更に、筆記試験で今までに身に付けてきた魔法についての知識を審査する。

もちろん、学年が上がる度に難関となる

どうやら特別入門者は、この筆記試験を行わない様だ

次に、実技試験覚えた技でどれだけ可能とするかの試験だ。

3年生の実技試験は、予め決められた。審査基準を達成しないとその時点で落門となる

そして、学年が上がる事を賭けた。

進学試験、これは成績の低い順に選ばれた。学年別の2人が、降参するまで勝負し勝った者が次の相手が勝ち上がるまで休息を取る形式の様だ。

また、成績の高い上位10位まではこの試験を行わずに次の学年に上がれる。

これは、優秀な者を落とさない協会の、やり方でありまた成績の低い者は、学年で1年なら300人になるまで、2年なら150人になるまで競う

次に魔導将軍を目指す者のみが、行う採用試験これは、毎年主導国ソルティシアが全魔導国から優秀な魔導将軍を採用する行事と並行して行われる

行われるのは、非公開になっておりカルドラさんには、教えて貰えなかった。

採用試験は、三つある最難関試験の一つである為なかなかのものの様だ。

次にこちらも3年生の者が、行う試験

認定試験だ。

三つある最難関試験の一つで、魔導協会の責任者達がその者を公認魔法師にして良いかの審査を行う試験である

これは、様々な状況判断力や責任感更には、精神力だったりと公認魔法師なら誰もが持つ魔法師であるべき当たり前を審査する試験だ。

次は、学園最後の出門試験これは三つある最難関試験の最後の一つであり

今までの全ての能力を審査される

これは、全ての魔導学園の入門者が集まり3人で一つとなり様々な困難を乗り越える魔法師かを審査するのだ。


一級魔導学園は、学年が上がる程難しくなり十分な順位と成績が必須になる


毎年1000人を越える入門者が入門し

出門出来るのは、余程才がある者が揃っていない限り5人だと言われている

才があれば、落門を免れ出門出来る

才が無ければ、例え貴族であろうと問答無用で落門となり自分の持ち得る能力だけで出門するしか無い

それが、一級魔導学園だ。

私は、どこまで特別視されているのだろうか…

皆んなが必死で夢を掴んでいるのに…

頭がクラクラしてきた

ニイさんは、凄いな…

私は、冒険書を書き残すとシェルピーさんに譲ってもらったカーテン付きベッドで眠りについた…

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