第33話 五つの魔法術4

第33話 五つの魔法術4


カルドラ『他の入門者には、この事を黙っていたが、君達には伝えても良い気がしたから伝えるが…』

カルドラ『ほとんどの者達は、魔力を持たない。属性が無いが、持って生まれて来る者は、100人に一人だが…』

カルドラ『属性を持たない者は、勿論扱える魔法術も限られる。強いて結界術と召喚術くらいだろう』

カルドラ『さらに、魔力を持ち基本属性を1つ持つ者は、300人に一人くらいだと会長が仰っていた。』

カルドラ『そのさらに、属性を持つ魔力を複数持つ者は、会長が解明した。応用術の一つであり会長が開発した複合属性を扱える可能性があるのだが、基本属性を二つ持つだけでも500人に一人三つだと、1000人に1人四つだと5000人に1人、五つ全ての基本属性を持つ者は、10万人に1人生まれるか生まれないからしい』

カルドラ『そして、希少属性となると話は別になる希少属性一つだけ持ち基本属性を持たないだけでも1000人に1人になるまた、二つ全てとなったら100万に1人生まれるか生まれないかになる』

カルドラ『希少属性がどれか一つと基本属性をどれか一つ以上持つ場合10万人から上がって行くのだそうだ…』

カルドラ『七つ全ての属性を持って生まれて来るのは、5000万人に1人生まれるか生まれないかだ。』

カルドラ『また、これらの属性のどれかに特性と呼ばれる力が宿っているのは、一つだけで3000万人に1人生まれるか生まれないかになる』

カルドラ『なっ?頭が痛くなるだろう?』

カルドラ『二つ以上の特性となると…5000万人から上がっていくのだそうだ』

カルドラ『これら、七つの属性全てに特性が宿っている者は、この世に生きる全ての者達を足した人口でも届かない位の確率だそうだ』

カルドラ『七つ全ての属性を持ち尚且つ全てに特性が宿るのは、今までの歴史の中で類を見ないだそうだ…』

カルドラ『魔力を持つと言うのは、長い歴史の中でも解明しきれない未知の可能性だ。』

カルドラ『まだこれは、あくまで魔力を持つ確率だ。更にそこから、剣を含めて様々な武器を扱える才と五つのどれか一つの魔法術を扱える才とまたそれら全てを扱える才とマスターする才は別になる』

カルドラ『では、何を君達に伝えたいのか…』

カルドラ『君達は、途方も無い確率の中で生まれた子だそれを、心に留めて居てくれ』

カルドラ『特別入門者は、会長が反応した…可能性を秘める者が選ばれる』

カルドラ『ライル会長が、新たに定めた入門者だ』

カルドラ『これを、あの子達に言わなかったのは…皆んなこれを伝えると自信を無くしてしまうからな。』

カルドラ『更に上げると剣技の才や、魔技の才もある』

カルドラ『魔力を持っていても、魔力量が最初から決まっており個人差もある』

カルドラ『これら全てを網羅し更に魔力量が異次元の者が居るとしたらもはや万能を超えて神だろうなハハ』


カルドラ『それでは、始めよう』

カルドラ『回復術は、植物でも可能だもし怪我しか治せないのなら植物の傷が癒えるだけだが…』

カルドラ『欠損した腕や足が治ったり、病気を治せるのなら同じ植物でも切られた枝が治り病気が癒えるだろう』

カルドラ『枯れた植物が再び緑を取り戻せるのなら…』

カルドラ『いやなんでも無い』

カルドラ『では、シェルピーさんとパメラさん二人とも植物が可哀想だが…枝が切れており、折れている更に病気を持ち傷がある植物と枯れていて死んでしまっている植物を治して貰う何処まで、出来るかで回復術の性能が分かる』

シェルピー『枯れてしまった植物さんも緑を取り戻しますよ』

カルドラ『!』

カルドラ『それは、あり得ない枯れてしまった植物は人間なら死んでしまっているのと同じだ』

カルドラ『それを、治せる…それは…やはり辞めておこう歴史ある学園でも可能とした入門者は居ない』

シェルピー『植物だけですが…』

カルドラ『やはりこれが特別入門者か…』

カルドラ『驚きが常に見つかる』

私と、シェルピーは回復術を使う

シェルピーさんは、切り口から再び枝が生えて折れている部分は再び元に戻る

更には、病気が治り

枯れている植物は、回復術ではなく祈りをする様だった

カルドラ『一体何を?』

シェルピー『植物さん再び生え変わり再び緑を取り戻して下さい』

すると突然緑の光が辺りを包み込み自然の爽やかな音が鳴り響く

とても心地よい音だ

カルドラ『これは…一体』

枯れてもう生える事は無かった植物は、本来の綺麗なピンクの色を付けて緑を取り戻す

まるで…植物自体が生え変わる見たいに

私は、回復術を施した…植物は切り口から再び枝が生え折れた部分は元に戻り

傷が癒え病気が治った

だが一つだけ見たことの無い病気があった

カルドラ『それは、元には治せない昔から解明出来ない植物のみが発症する病気だ』

カルドラ『済まない不治の病も治せると思って混ぜた』

私は、この植物を助けたい苦しそうな感情が心を締め付ける

病室のベッドの上あそこから、動けなかった私を照らし合わせて胸が苦しくなる

一瞬無意識に、探したいと思った不治の病を治せるお薬を…

すると、急にポケットに違和感を覚える

私は、ポケットを探るすると…

一つの小さな瓶を見つける

カルドラ『それは…何だい?』

カルドラ『どうやら何も書いていない小さな瓶の様だが中に何か液体が入っている』

カルドラ『これを、パメラさんは今までお持ちで?』

私は、首を横に振る

カルドラ(いきなりポケットに、転送魔法でも無いこの子達は、まだ応用術のやり方しか教えて居ない)

カルドラ(あれは、教えられてすぐに出来る魔法術ではない)

カルドラ(転送魔法…物体や物質を移動させる魔法、転移魔法の様に生物を移動させるのとは違い難易度は下がるが…)

カルドラ(一級を出た者でも、出来ない者が沢山いる)

カルドラ(それぐらい難しい応用術だ)

カルドラ(では、これは何だ?)

カルドラ(!)

カルドラ(もしや)

カルドラさんは、小さな瓶を開けると不治の病が広がる植物に掛けた

カルドラ(不治の病でも、少しだけ和らいでいるパメラさんの回復術が少しだけ治した?)

すると…突然不治の病が癒える

カルドラ『不治の病だ…今まで決して治ることの無いこの植物だけが発症する病気それをいとも簡単に』

カルドラ『本当に君達は、何者何だ?』

カルドラ『では、完全に枯れてしまった植物シェルピーさんは、回復術では無い見たことも無い特別な力で治して見せた君は、何処まで治せるかだが…』

私は、回復術を施そうと植物の前に立つ

するとカルドラさんが、唐突に呟く

カルドラ『今までの魔法の歴史で、死した者を生き返らす者は存在してこなかった』

カルドラ『これが魔法の理(ことわり)であり魔導協会が定めて来た魔法の原則だ君は…』

植物が再び緑を取り戻す

まるで生え変わる様にそれは、再び命を取り戻した。

カルドラ『君達は、今その常識を覆した。』

カルドラ(と言っても…まだ今は植物を生き返らすまでだろう…だが、その内この子は常識を覆す程の魔法術を身に付けるだろう本当に…会長が選ぶ人は常識にとらわれないよほんと…)

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