明日、セカイがキミに少しやさしくなりますように

凪村師文 

明日、セカイがキミに少しやさしくなりますように

 夕日が差し込む静かな温かい教室に、夕方の生ぬるい風が吹く。四月。まったく春を感じさせない、その生ぬるい風に乗って、桜の花びらがどこか寂しげな静かな教室に流れ込む。

「……もう、終わりだね」

 唐突に、彼女はそう言った。はたして、何が終わるのか、僕には何もわからない。イーゼルに向き合う彼女。絵を描くことが好きな彼女。

「……ねぇ優太くん……」

 彼女は床に落ちた桜の花びらを眺めながら僕に聞く。

「キミは、何色になりたい?」

 彼女は顔を上げて僕を見る。その顔は、彼女には思いつかない何かを僕に求めているようだった。

「私はね、この世界が黒色にしか見えないんだ……」

 窓の向こう。はるか彼方を彼女は見つめる。

「この世界の本当の色は、何色なんだろうね……」

 

 僕は彼女のことを少ししか知らない。名前は、七海楓夏(ななみ ふうか)。高校二年生にして、美術部の唯一の部員。たったそれだけしか知らない。ただ不思議と僕はそれ以上彼女について知ろうとしない。なんなら、知りたくないのかもしれない。彼女は僕にとって何なのだろうか。ただの先輩? 尊敬する人? 好きな人? うーん。どれも違うと思う。僕には彼女は遠い存在なのだ。細長い机に置いてある自分のパソコンを閉じて立ち上がり、彼女の描いた絵をのぞき込む。そこには、ただ黒い絵の具で塗りつぶされた絵があった。

「楓夏先輩。すこし休みませんか?」

 先輩は背もたれのない丸椅子から立ち上がり、長机を挟んで僕の前に座る。しばらくの間、沈黙が流れる。僕はまたパソコンを開き、指をキーボードに走らす。僕の好きなことは、小説を書くこと。文芸部の唯一の部員である僕は、楓夏先輩に頼んで、この教室で活動することになった。なぜこの教室かというと理由はいたって簡単。静かだからだ。教室にパソコンのキーボードをたたく音が木霊する。先輩は相変わらず窓の外、どこかわからない遠い世界を見ていた。先輩は今、絵が描けない。実際には描ける。ただ色彩感覚がないように、黒色を好んで使い、完成した作品は黒色が大半、いや全てを占めていた。かれこれ僕と先輩は半年以上放課後をともにした。だからこそわかる。先輩は明らかに様子がおかしい。

「先輩。何ていうか言葉にするのが難しいですけど、絵を描くって難しくないですか?」

先輩は顔色を変えずに僕をまっすぐ見つめる。その目はまるで僕に

『部外者に何がわかる?』

 とでも言いたそうな顔だった。確かに、先輩の考えること、感じることが僕にわかるはずもない。いつも先輩は僕の一歩前を歩いていた。僕が小説を書いている横で先輩はいつも絵と向き合っていた。まるで絵に自らの命を吹きこんでいるようだった。僕は横でそんな先輩を見てきた。一つ一つの作品に全力で向き合う、その姿に僕は……。

「心底、僕は先輩が恐ろしいです」

「絵に、色という命を授けられるその右腕が怖くて……。羨ましいです」

 それを聞いた先輩はまた窓の外を向く。

「先輩……。セカイは、僕たちが望むほど、綺麗じゃないのかもしれませんね……」

 なぜ先輩が絵を描けないか、今の僕には分からない。才能はある。描きたいという気力も十分見受けられる。絵を描くのに、先輩に今足りないものは……。


 先輩には緑川凪咲(みどりかわ なぎさ)さんという大切な親友がいた。聞いた限りだと、優しくて聡明だったそうだ。成績もいつも学年上位で、人付き合いもよく、クラスメイトからも人気だったそうだ。ただ、セカイはそんな人に対しては驚くほど冷たいものだ。高校二年生の夏休み、凪咲さんは楓夏先輩と海に遊びに行ったときに海で溺れて亡くなった。

「人生ってほんと短いな……」

 帰り道の途中の海に向かってそうつぶやく。家から学校までの通学路には、海岸を通る道がある。この町は小さい。海に面したこの町には高校も数えるほどしかない。特にわけはないが、僕は海岸の砂浜へ降りた。適当な小さな岩を見つけ、そこへ腰をかける。少しべたついた風を全身で感じつつ、波の音へ耳を澄ます。ひたすら青く光り輝くその海は綺麗で残酷だ。

「またそんな顔してるぅ……」

 不意に後ろから声をかけられる。何度も聞いたその声。砂を踏む足音がだんだん近づく。

「お久しぶりです、明梨(あかり)さん」

 明梨さんは僕の許可を取らずに堂々と僕の隣に腰を下ろす。明梨さんは近所の小さな喫茶店を営みつつ、趣味で本を書いている。趣味にしては傑作が多く、よく僕の書いた小説を読んでもらいアドバイスをくれるのだ。

「お久しぶりって……一昨日会ったばかりじゃない」

「残念ながら、僕にとって一昨日は『久しぶり』に分類されるので」

「そーですかー」

「というか、なぜ明梨さんがここにいるんです? お店はいいんですか?」

「この時間はお客さん少ないしねー。お店、臨時休業してきた」

 そう言って明梨さんはぼんやり海を見つめる。僕もそれにならって、海を眺める。

「……明梨さんは、急に本が書けなくなったことはありますか?」

「えーなになに? 優太くん、書けなくなったの? まさかスランプ?」

 笑いながら明梨さんはそう答える。

「僕じゃありません。というか、まじめな話です。学校の先輩で美術部なんですけど、ここ最近絵が描けないみたいで」

「へー」

 しばらく沈黙が流れる。

「ねぇ優太くん。その先輩って女の子でしょ?」

「そうですけど……なんでそんなこと聞くんですか?」

「いやぁー別に」

 また沈黙が流れる。

「あるよ。何度も」

「えっ?」

「本、書けなくなったこと、たくさんあるよ。私だって素人だし……」

「本も絵も同じ。イメージが浮かんでこなかったら終わり。絵なんて一度描いたらもう描き直せないわけだし。完璧なものを仕上げようとすればするほど、自分が何を描きたいかわからなくなるものよ。もしその描きたい絵が、その先輩さんにとって大切な絵だとしたら、先輩さんは普段以上に上手く描こうとする。そうやって一度にいろんなことを考えて、悩んで、結局自分は何が描きたかったかわからなくなる」

 一呼吸おいて明梨さんは話す。

「その先輩さんに何があったかは知らないけど、悩んでいるのは事実。先輩さんを一番近くで見てきた君なら、彼女が何を悩んでいるかわかるんじゃない?」

「別に一番近くで見てきた自信はないんですけど……」

耳に入る波の音がいつも以上に心地よく、僕の心をゆっくりと暖かく包み込む。

しかし、このセカイは恐ろしい。海は、セカイは誰かの人生を簡単にねじ曲げてしまう。人がどれだけ生きたいと思っていても、セカイがそれを許さなかったら、もう人間にはどうにもできない。そうやってあがいて、それが人生なのかもしれない

「明日もいい日になーれ!」

 明梨さんはそう海に叫ぶ。彼女にとって、このセカイはどういう風に見えるのか。それは腐り切った僕の心には察しえない。

 僕は……腐ってひねくれた自分の性格が嫌いだ。


 「暑いー」

部室のエアコンが効かないと致命的だ。夏だと、それは死を意味する。美術室は校舎の端っこで、西日が厳しい位置にある。楓夏先輩が悲鳴を上げるのも理解できなくない。

「なんか飲み物でも買ってきましょうか?」

 パソコンから顔を上げてそう言う。楓夏先輩は、暑さのためにもはや絵を描くことを放棄していて、長机の端っこに頬をつけながら僕を見た。

「私も行くわ」

 重そうな腰をゆらゆらと上げ、楓夏先輩は歩く。美術室を出て、長い廊下を自動販売機へ歩く。

「楓夏先輩。最近いいことありました?」

 暑さに疲れた楓夏先輩の顔が少し明るくなるのを僕は見逃さない。

「え? なんで?」

「いや。最近、楓夏先輩楽しそうだなーって思ったので」

 完全に楓夏先輩の顔が緩んだ。どうやら図星だったようだ。最近、楓夏先輩はまた変わった。絵が描けないのはいまだに治ってないようだが、春より楽しそうな表情を多く見せるようになった。楽しそうにたくさんのことを僕に話す。そのときの楓夏先輩の表情は、一切の作り笑顔などなく、きれいに整った顔全面で表情を表していた。なにがあったかは知らないし、知る必要はない。楓夏先輩も、深く自分のことを詮索されるのはあまり好きでないことを僕は知っていた。

「さすが。これだけ一緒にいるとやっぱりわかっちゃうか」

 廊下でたくさんの生徒とすれ違う。すれ違う度に自分たちに視線が集まっているように感じるのは気のせいだろうか。

「去年の冬に描いた私の絵が、上桜花町(かみおうかちょう)のコンクールの佳作に選ばれて、駅前の公民館に展示されるみたい」

「さすがですね。ぜひとも見に行きたいです」

 僕の半歩前を歩いていた楓夏先輩が急に立ち止まる。そうして半周回り、僕の前で仁王立ちする。それからなんだか悪餓鬼のように笑う。

「じゃあ、私が優太くんを案内してあげようか」

「別にいいです」

 即答する。わざわざ二人で行く理由が見つからない。

「そーですか」

 楓夏先輩のしゅんとした演技。見て見ぬふりをして、僕はまた歩き出す。

「置いていくなー。てか、無視するなー」

 そんな声が背後からする。本当に楓夏先輩は不思議だ。時には静かで、時には明るく騒がしい。感情の起伏が激しい人なのかもしれない。ただ、そういう人は疲れやすい。

 ラウンジにつき、自販機にお金を入れる。

「楓夏先輩は何にしますか?」

 有名なメーカーのアイスコーヒーのボタンを押しながら聞く。

「私? 私はお決まりのレモンティーかなぁ」

「じゃぁおごりますよ」

「えっ? いいの?」

 お金を入れてレモンティーのボタンを押す。ガシャンという音とともに、レモンティーが取り出し口に落ちてくる。それを楓夏先輩に渡し、近くの椅子に腰を掛ける。二つの席が丸い机を挟むような格好に設置されていて、僕らは向かい合って座った。

「楓夏先輩が去年の冬に描いた絵って何を題材にしたんですか?」

 先輩の目が少し悲しみを帯びた目に変わったのを僕は見逃さない。

「……私と凪咲の……思い出の場所かな……」

 静かにゆっくりと言葉を選んだように楓夏先輩は話す。言った後にレモンティーのペットボトルのラベルをどこか懐かしそうに眺めていた。

「温かく、冷たい思い出……」

 僕はそう言う。

「えっ?」

「忘れたくない。でも思い出すと悲しくなる。そういう、言葉にならない感情」

 楓夏先輩は最初は驚いた顔を見せていたものの、やがて僕の言葉を待つように、静かに僕を見ていた。

「そういう感情を何ていうか知っていますか?」

 楓夏先輩は首を横に振る。僕は口を開く。

「……愛」

 一瞬、時間が止まったように感じた。事実、若干の間があって楓夏先輩が口を開く。

「……そっか。愛……か」

「楓夏先輩と凪咲さんがどれだけの仲だったかは僕には測り知れないものですけど、愛って数字や文字やらで表すことってできないんです。というか表せちゃいけないんです。表せたら、差ができてしまうから。その差を自覚したとき、自分は自分を嫌いになる。人への感情に数や文字という概念で文字化して順位をつけたとき、自分の性格の悪さを実感しちゃうんです。自分の中でその人が大事だって思えたら、それでいいんです。だから、無理に絵にする必要は無いと思いますよ……」

 校庭の部活の喧騒がいつにもに増して騒がしく聞こえるのは気のせいだろうか。楓夏先輩の顔は厳しい。その顔からは、悲しみの色は見えない。とすると怒ってでもいるのだろうか。

「描かないと……。描かないと、この悲しみが、凪咲を失った悲しみが……私の中から消えちゃう。私はそれは嫌だ……。凪咲を忘れたくない」

 ああ。そうか。やっとわかった。なぜ楓夏先輩が絵が描けないのか。その理由がわかったと同時に、僕は自分の鈍感さに呆れてしまう。なぜもっと早く気付けなかったのかと。楓夏先輩は描けなかったんじゃない。描きたかったのだ。自分が持ち合わせる最高の画力を使って、凪咲さんとの思い出を「絵」という形で可視化したかった。そうすれば時間がたつにつれて自分から抜けていく、止められない「忘却」を止め、もし記憶から消え去りかけても、思い出すことができる。

「絵は……私の描いた絵は、凪咲が生きた証。たくさんの人に知ってほしい。凪咲のこと。あの守ってあげたくなる笑顔の裏で苦しんでいたこと。何もしてあげられなかった私が今できることは、それくらいしかないから……」

 もう楓夏先輩の顔に笑顔はなかった。いつものような明るい表情はもうどこにも垣間見えない。

「ごめん。ちょっと描きたい絵があるから、先行くね。レモンティーありがと」

 そう言って、楓夏先輩はさっさと席を立って、美術室のほうへ消えていく。その後姿はとても楓夏先輩の気風をまとったものではなく、ただ悲しそうだった。

 

 ぼっーとアイスコーヒーの缶のロゴを見つめる。結局僕は何もできない。今、楓夏先輩に何か言葉をかけようが、まったく意味はないだろう。一人で戦うことほど心細いことはない。いま、楓夏先輩は一人ですべてを背負っている。辛い記憶、忘れたくない記憶。とても一人で背負い込むには重すぎる。楓夏先輩はああ見えて、頑固でありながら優しすぎる。一度決めたことは最後まで一人でやり切ろうとする。苦しみ、悲しみ、切なさ。どんな感情であろうと自分ですべてを背負ってしまうのだ。


 夏休みも終わりに近づいてきた。そんな晴天の日の空の下、墓前に手を合わせる。隣には、目を若干赤らめた楓夏先輩がいる。今日の朝、急に楓夏先輩から凪咲さんのお墓参りに行くからついてきてほしいと言われたのだ。

『楓夏先輩のこと、末永く天よりお守りください』

 凪咲さんにお願いすることと言ったらこれくらいしかない。そして早々に楓夏先輩に墓前を譲る。楓夏先輩は手を合わせる前に一度天を見上げた。楓夏先輩が何を考え、何を思い、何を背負ってきたかは僕にはわからない。楓夏先輩は強すぎた。強すぎるゆえにもろい。顔にこそ見せないけれど、自分の中でしまい込むには限度がある。手を合わせて、それから何分が経っただろうか。別に楓夏先輩が何分手を合わせたっていい。少しでも長く、心の中で凪咲さんと会えて話せるなら、僕はいくらだって待つ。静かな寺の前をバスが大きなエンジンの音をたてて通り過ぎる。次のバスは一時間後。

「……ごめんね。お待たせ」

「いいえ。もういいんですか」

「うん。これ以上話していると話題が尽きないしね」

 そう言って、楓夏先輩は先に歩き出す。寺を出て左にバス停はある。よく映画で見る、小さな小屋のような待合室の椅子に並んで腰をかけた。バス停の前は、視界の限り海が広がっている。楓夏先輩は、目をつむりながら、その目頭に涙を浮かべながら、静かな波の音に耳を傾けていた。手を合わせていた時、楓夏先輩は鼻をすすっていた。おそらく、泣くまいとして堪えていたが、堪えられなくなってしまったのだろう。今、僕が楓夏先輩にかけるべき言葉は決まっている。

「……楓夏先輩はよく頑張りました」

 そう静かに僕は言う。ゆっくりと楓夏先輩は目を開ける。同時に、白いワンピースに涙の雫が落ちた。

「今まで一人でよく頑張りました……」

 続けてそう言う。

「……少なくとも、今は僕がいます。周りには数えきれないほど、楓夏先輩を支えて、優しく温めてくれる人がいます。今まで、凪咲さんをなくして、つらくて苦しい思いをした楓夏先輩は、もう一人で抱え込むのはあきらめて、周りのみんなに優しく温められてください。楓夏先輩は頑張りすぎました……」

 そこまで言うのが限界だった。楓夏先輩はもう一人静かに泣いていた。まるで、今まで抑えていた感情を洗い流すように。

「……私は、私は……まだ……何もしてない。ごめんなさい凪咲……」

 そう嗚咽を漏らしながら楓夏先輩は言う。

「人は、ごめんなさいを言うためじゃなくて、ありがとうを言うために生きています。人は、昨日の自分よりも、明日の自分がすこしやさしい人になるように、と思いながら生きているんです」

 言いたいことは言えた。今の言葉は、僕が一番好きな言葉で、とあるラノベからの受け売りだ。あとは楓夏先輩に任せるしかない。どれだけ時間がかかろうとも、楓夏先輩なら、更にやさしい人になれると僕は確信していた。

「ねえ、優太くん。わたしは、君の言う、やさしい人になれるかな」

 泣きはらした赤い目で、楓夏先輩はまっすぐ僕を見る。

「はい。なれますよ。僕よりもずっとやさしい人に」

「そう……。ありがとう、優太くん」

 そう言って、楓夏先輩は笑ったのだった。


 美術室には、あれからしばらく経った日に楓夏先輩が描きあげた絵が飾られていた。一年経った今、楓夏先輩は卒業し、放課後の部活の時間にもかかわらず、美術室には僕一人しかいない。楓夏先輩の描いた絵は、僕の机から見えやすいところに飾ってある。この春から、僕は文芸部と美術部を兼部している。両部とも部員は僕一人で、校内では変な人として謎の注目を集めている。別に変な人と言われようが構わない。パソコンの画面を見るのに疲れて、僕はまたぼーっと楓夏先輩が描いた絵を眺める。色とりどりのその絵は、レモンティーのペットボトルを花瓶に加工して、赤い花束が飾られている絵だった。その隣は、近所の公園の夕暮れの様子を描いていた。他の絵もどれもこれも全部、楓夏先輩と凪咲さんの思い出のシーンを描いたものらしい。何度見ても、不思議と胸が温かくなる、そんな絵だった。机の左に置いてあるランチボックスに手を伸ばす。今朝、明梨さんの喫茶店によった時に、彼女が持たせてくれたサンドウィッチに僕はかぶりつた。明梨さんは、頻繁に僕をいじってくるが、なんやかんや言って面倒見の良い人で、学校に行くとき、たまに差し入れをもたせてくれる。おなかを満たした僕はまたパソコンに向き合う。一年前の、楓夏先輩と僕の、とある青春の日の思い出を小説にするために……。

(完)




☆筆者からのあとがき☆

 

 文学はわたしたちの『友達』です。ふと思ったときに本を開けば、そこには無限大の物語が広がっています。時間つぶしでも、寝る前でも、息抜きしたい時でも、はたまた現実に嫌気がさした時でもどんな時でも構いません。本を開けば、『友達』がわたしたちを温かく包み込んでくれます。明日わたしたちに何があるかはわかりません。幸せな出来事が起こるかもしれないし、嫌なことが起こるかもしれません。ですが今日を楽しく生きていれば、次の日は楽しく迎えられます。辛いことがあっても、ゆっくりと自分のペースで前を向くことを心がけましょう。そうすれば、おのずと自分のやさしさに気づくはずです。「昨日の自分よりも、明日の自分がすこしやさしい人になるように」これは筆者の一番好きな言葉です。この言葉は、作中にも出てきていましたが、ラノベ、そしてアニメ化、さらにアニメ映画化した「青春ブタ野郎シリーズ」の登場人物、牧之原翔子さんから頂いた言葉です。辛い日々が続いても、次の日は笑って迎えられるように生きることが大事なのです。そんな筆者の願いを込めてこの作品を執筆させていただきました。

 最後になりますが、至らぬ箇所も多いわたしの作品を読んでいただきありがとうございました。あなたのこれからの人生がやさしさと幸せにあふれるものとなるよう、心から願っております。




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