第--話「太陽と月のセレナーデ」

「モア!ヴァイオリィナ奏でてくれよ!」

 ?

 …なんだ?いきなり?

「最近、お客の入りが悪いんだ。

奏でられるんだろぉ?ニラァジュから聞いて俺、知ってるぞ〜!

モアがヴァイオリィナを奏でてながら、唄ってくれたら大好評だと思うんだけどよぉ!

モア、唄ってくれるか?」

 歌う訳ないだろ。自分が弾き語りで歌うなんて考えただけでも気持ちが悪い。それに楽器が手に入ったら…の話だ。

「ふふぅ〜ん!そんな返事も想定済みだ!じゃ〜ん!楽器は買っておいた!

俺が唄うよ!モアは、ヴァイオリィナ奏でてくれるだけでいいしさ!頼むよ〜!!」

 …ぇええ。

「じゃっ、ショコラティ〜ヌ焼いてやる!!」

 !ッ…。仕方ない、弾いてやる…。

「よしよし〜し!それじゃ、簡単で短いのを頼んだぞ!

まず、1回奏でて、2回目から俺、唄うから!!」

 1回聞いて唄歌えるのか?

「わかんねぇけど、大丈夫だと思うぞ!さぁ、通りに行こう!!」

‼︎‼︎

この店に通い詰めて初めての大成果だわ‼︎

モアとは、まだお話できてないけど。

モアの事、わかって来た‼︎

ショコラが大好き。

ちょっと面倒くさがり。

目立つのが嫌い。

そして、意外に優しい。

今もほら…嫌そうしてるけど、ヴァイオリィナ手に持ってる。

あぁ、店の外に向かってる。

釣られる様に何人か、ふらぁ…と後をついて出てる。

それからソレイュとちょっと話して、音を出してヴァイオリィナの調整するするモア。

さすが‼︎その立ち姿、とってもヴェルね‼︎

まるで、シュバリェルが持つアロゥの様だわ‼︎

「アレェエ?みんな集まって何するノ?」

「これから人を集める為に唄うんだぁ!もしろそォ!オレも唄うョ!!」

何やら、3人で話してる…。

それにしても…あの3人が並んでると圧巻ねぇ‼︎

ぁあっ‼︎モアとは、違う…シュラガァがガウヮを狙う様な目。

し、痺れるぅ‼︎いぃわぁあ‼︎

♪さぁ みんな ほら 集まって 今からいいコトが起こるよ

ヴェルな ヴァイオリィナが響くよ さぁさぁ!ほら、始まるよ〜!!♪

ソレイュの合図でモアが奏で始める。

はっ‼︎ぅ、美しいぃ‼︎

まるで、ミュゥジィアのフィリァンがそこで舞い踊ってるわ‼︎

あぁ…モアぃい‼︎

あのキンカラリネの様な目、アァティシアの様な顔‼︎

あぁッ鳴かせてみたいぃ‼︎

あの、美しい顔がグチョグチョになって、どんなプティッシュな顔が見れるかしら⁈

想像するだけで…キャハッ‼︎

…この唄聞いたコトあるわ!確か、好きな子はどんなに煌めいて見えるかって唄だった気がするけど…。


♪ねぇ、大好きなお気に入り 

何色が好き コノ色もアノ色も君にはよく似合うよ

ねぇ、大好きなお気に入り

煌めいたアノ笑顔を見せておくれ

僕の大好きなお気に入り〜♪


なんてヴェルなのぉお‼︎

コノ唄…今考えたの⁈

ソレイュすごくれない…⁇

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