シンディ・シンディ危機一髪

作家:岩永桂

第01話 浴槽で危機一髪

シンディ・シンディ危機一髪

赤毛の女の人としっぽり


ZooParkTama=ZPT

多摩地区にある動物園

武田俊一、山口愛子の勤務先


主人公 :俊一

HN:rabbitrabbit1995

ヒロイン:愛子

HN:snow.leopard1998

三枚目 :こずえ

HN:no data


武田俊一は、婚約者の山口愛子とSNSを介して

ショウジョウトキの飼育で起こった

ドタバタ劇について語っていた。


rabbitrabbit1995

「昨日の夜、妹のこずえがさあ」

「大根持ってアパートに来たんだけど」

「ショウジョウトキを飼育した後の浴槽を見て」

「鼻息ふんふんの大騒ぎなんだ 笑笑」


snow.leopard1998

「なになに? 孵化する瞬間にでも立ち会ったの?」

「今朝の朝礼でそんな報告あったかしら?」

「こずえちゃんは何に興奮したんですか?」

「白状なさい、俊一、コラー! 笑笑」


rabbitrabbit1995

「いや、実はさあ……」

「ショウジョウトキの赤毛を掬って」

「赤毛の女の人とお風呂に入ってるー」

「愛子さん、見ない間に外見変わったねえー、って」


snow.leopard1998

「赤毛の女の人 笑笑」

「私、デビュー以来黒髪を貫いている」

「あの人たちよりも黒髪で貫いてるのになあ」

「これは浮気100%確実ですか?」

(邦楽界に永続黒髪乙女が実在する)


rabbitrabbit1995

「ははは、ショウジョウトキはガン無視なんだね」

「まあ、動物園のことも赤い鳥のことも」

「女子高生にはどこ吹く風かあ」

「アイツ、赤毛が一本から始まる浮気を茶化すんだぜ」


snow.leopard1998

「米国の有名シンガーにあやかってえ」

「シンディ・シンディ危機一髪ってのはどうかしら?」

「一髪は一本の赤毛と掛かっているのよ」

「落語家さんになっちゃったわね、私」


rabbitrabbit1995

「へえ、赤毛一本、危機一髪かあ」

「……って感心してる場合じゃない!」

「誤解は解けてるんだよな?」

「シンディなんて泊めてないからぁ~ 涙涙」


snow.leopard1998

「あなたが一番ふざけてるんじゃない!」

「まあ、一件落着ね」

「こずりんには、面白可笑しく注釈入れとく」

「兄妹仲良くなさい、動物園にも誘うのよ?」


仮に貴方/貴女が高校生で、浴槽に

赤毛が一本浮かんでいたら

恋人の浮気を疑いますか?

パーセンテージが高いなら、それはそれで危機一髪!<了>

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

シンディ・シンディ危機一髪 作家:岩永桂 @iek2145

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ