第3話

  

 国民達は大慌てだった。


 勇者が魔王を打ち倒したなら、攻めて来る筈はない。何故なら魔王を倒すと魔物が消滅する同じだから、つまり勇者は魔王を倒していなかったことになる。


 まぁそんなことは置いといて、希望も何も無い。畑仕事と言っても、私は親も友達も居ない寂しい人間だった。娯楽も何も無い、あるのは彼氏に裏切られたショックと悲しみだけ。


 いっそのことこのまま殺された方が楽かなと思って来た。


 でも、私は最後に思った。


 一発くらい最後にあのクソ勇者をぶん殴りたい。


 そう強く願った。そう思った瞬間、私の手に光が光っている。


 そして、光が消えて手にはクソ勇者が居た。

  

「春??」


結婚式前のためスーツ姿をしているクソ勇者は私を見る。


 「なんで、あんたがここに居るのよ?」


 「わかんない、は・・・春が何か魔法を使ったの?」


「・・・そうなんだ。使ってないよ。それよりさ」


「・・・何?」


「私達ってもう別れたのよね?」


「えっ・・・あ・・・その成り行きで断れなかったと言うか」


「でも、あんた勇者だよね。」


「うん」


「なら別に断れたよね。姫様と結婚出来るくらいだし」


「・・・まぁそうだな」

急にカッコつけた声で言う。まじでムカつく。


そして、思わず手に持っている彼氏を地面に叩きつけた。


 「いたぁ!!なにするんだ」


すごい、地面が割れた。


 「・・・」

  私は思った。このまま戦おうと

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