2章 コードブラック⑤

 翌日、夜勤だったエリクと和佐が記録を打ち込んでいる中、一叶が冷蔵庫に買った昼食をしまっていると、翔太が出勤してきた。


 気まずそうな顔で顔を背けている翔太が、戸口で立ち止まっている。


 一度は『深入りするな!』と言われた。『できもしないのに、簡単に力になるなんて言うな』とも。


 けれど、翔太の目の下にはくっきりとクマができている。踏み込みすぎたら傷つける。でも、このまま見ているだけでは央くんが壊れる。


 だから自分は――傷つけてしまっても踏み込む。翔太が壊れてしまわないように。


 一叶は翔太に向かって歩き出した。


「っ、央くん、大丈夫?」


 思い切って声をかけると、翔太の肩が震えた。翔太は視線を彷徨わせ、そしてぎこちない動きでヘッドフォンを外すと、ようやく一叶を見る。


「……ん、部長が送迎のタクシーまで手配してくれてて、ちょっと怖いくらい」


「はは……そっちも心配だったけど、目の下のクマのほうも心配……かな。眠れてない?」


「あ……これは、ちょっとゲームしてて」


 それを聞いた和佐は「は?」と、視線をパソコンから翔太に移した。


「この状況でゲームとかよくできんな」


 翔太は苛立ちを逃がすように息を吐き、和佐を睨みつけた。


「劣等感直視できなくて粋がるしかできない単細胞には言われたくない」


「あ? そっちだって同じだろ。自分の失態を直視できねえからって、イライラしやがって。こっちに当たんじゃねえよ」


 噛み付かんばかりの形相で言い返した和佐も、いつも以上に気が立っている。


「……っ、なら喧嘩売ってくるなよ。いちいち癇に障――」


「はい、そこまで」


 部屋に入ってきた京紫朗が、翔太の言葉を遮った。


「ふたりとも、頭冷やしなさい。それができないなら、仲良く帰りなさい」


 顔こそ笑っているが、目は本気だと訴えている。


「……ちょっと、廊下出て反省してくる」


 外へ出て行く翔太の背に「あ」と手を伸ばしかけるも、一叶は腕を下ろす。話をするにも、熱が冷めてからのほうがいいかもしれない。


 和佐も舌打ちし、デスクに足を乗せて座る。


 エリクは頬を膨らませながら、そんな和佐を振り返った。


「もー、大王は触れちゃいけないってときに触れるよね」


「んで、こっちが理不尽な八つ当たりに屈さなきゃならねえんだよ」


「あのねえ、大王。相手が理不尽な八つ当たりをしてくるときは、余裕がないときなんだよ。ねえ、うおちゃん」


 エリクの視線を受け、緊張しつつも一叶は頷く。


「……そうですね。それに私たちは医療従事者です。冷静に相手を見ることも必要かと……」


「喧嘩売ってんのか」


 なぜか和佐に睨まれ、一叶は全力で首を横に振った。


「こ、これっぽっちも売ってません!」


「一叶さん、気になったことがあるのかな」


 京紫朗が和佐から逃げる助け舟を出してくれる。


「あ……はい。その、央くん、不眠でイライラしているのもあるのかなって。それで……」


「そんなんわかりきってることだろ」


 口を挟む和佐に、すかさずエリクが突っ込む。


「わかりきってるなら喧嘩吹っかけちゃダメじゃん!」


「そもそもコンディション整えてこないほうが悪いだろーが」


 青筋を浮かべている和佐を視界に入れないようにしつつ、一叶は俯き加減に続ける。


「す、すみません。えと……央くんは常に普通の人以上の情報を取り込んでいるんですよね」


 一叶は親指と人差し指を物を摘まむような形にし、『少し』などを表すハンドサインを作ると、顔の前に持ってくる。


「央くんっていうメモリーがこれだけなのに、これに入りきらない情報……しかも負荷のかかる他人の感情を書き込んで自分のものみたいに感じてる……そのせいで、パンクしちゃうこともあるんじゃないのかなって」


 親指と人差し指の幅をぐっと広げる。


 これは翔太に限らずだが、家族や友達、理解したいと思えた誰かを心に住まわせたら、おのずと自分以外のことも考えるようになる。誰だって負荷がかかるものだ。それがわかりすぎてしまう翔太の場合、他の人の何倍にもなる。


「央っちは自分と同じストーカー被害者の井上さんの感情に自分の感情も引きずり出されて、絶賛パンク中ってところ?」


 尋ねてきたエリクに「うん」と頷く。


「今まで気にして見たことなかったんだけど、あのゲームもある意味、外界の情報を遮断するためのもので、適度な現実逃避が必要なのかも……」


「ストレスたまったときに、お菓子ドカ食いしちゃう感じか! あのヘッドフォンも、他人の感情から意識を逸らしたいからかもしれないね」


 エリクは納得してくれたが、 和佐は違うようだ。


「ゲームが? ただの依存だろ」


「一歩間違えれば、そうなりますけど……央くんには必要な息抜きなので、うまくバランスをとれるようにならないと、不眠になるまでやってしまうのは心配です」


 京紫朗はじっと一叶を見つめたあと、感心したように微笑した。


「……水色さんはバランスがいいですね」


「え?」


「患者と一定の距離を取るのは、冷静な判断をするために必要ですが、きみは傍観者になりすぎず、近しい相手であっても必要であれば自分の判断が鈍らないところまで下がって、その人になにが起こっているのかを冷静に分析しようとする。きみは自分が思っている以上に臨床向きですよ」


「あ……ありがとう、ございます……」


 自分が思っている以上に臨床向き……?


『あなたは患者の気持ちに寄り添うより、研究がメインの病理医が向いてるんだから』


 母は臨床に向いていないと言っていた。一体どちらが正しいのだろう。


 いや、この前自分で気づいたはず。人とのコミュニケーションが苦手だからと患者から逃げていては駄目だと。臨床に向いていないと思うことすら、逃げだと。


 それに、仕事をしている一叶を母は一度も見たことがない。それなのに一叶がどんな医者かなど、親だからといって判断できるだろうか。


 反対に京紫朗は仕事中の一叶を見てきた人だ。どちらの声に耳を傾けるべきか――。


(今は……松芭先生の言葉を素直に受け取っても……いいよね?)


 自分は今、母が敷いてくれた人生のレールから一歩だけはみ出している。だから、母の望む通りの答えでなくても、大目に見てもらえるのではないか。そう思ったのだ。


「よう、そこで確保してきたぞ」


 陽気な声がして、皆が戸口を振り返る。そこには翔太の首に腕を回し、片手をあげながら入ってくる梓がいた。


「刑事に確保された医者……央っち、なんかとんでもない事件を起こした容疑者みたいだね」


 確保されてげんなりしている翔太を憐れみの目で見ながら、エリクが呟く。


「小池の検視の結果、聞きたいかと思ってな」


 梓が翔太から手を離し、壁に立てかけてあったパイプ椅子を広げて座る。


「……コーヒー、淹れますね」


 重い話になりそうだと思い、一叶はせめてもの気休めにと流しの水でポットの湯を沸かし、人数分のコーヒーを淹れる。


(そういえば央くん、前の夜勤で甘い缶コーヒーを二本も飲んでたな)


 椅子の上に体育座りをして、カップ麵が出来上がるまでの間、辟易したように甘い缶コーヒーをずるずると啜っていたのを思い出す。


 一叶は翔太のぶんだけ、ミルクと砂糖を入れ、盆に乗せた人数分のコーヒーが入った紙コップをみんなのもとに運ぶ。


「あ、僕も手伝うよ」


 エリクが一叶の持つ盆から紙コップをふたつ手に取り、京紫朗と和佐の前に出した。


「ある程度は魚住と如月から聞いてるか?」


 話を切り出した梓の前にコーヒーを置くと、「ありがとな」と一叶を見上げて笑う。


 一叶は「いえ……」と首を横に振り、梓の質問に答える。


「その、小池さんが数日前に自殺していたかもしれないということは報告しました」


「僕たちが遭ったのは、生霊じゃなくて死霊だったかもしれないってことも話したよね」


 一叶の手伝いをしながら、エリクが補足した。一叶はそんな彼の席にコーヒーを置いたあと、続けて翔太のところへと向かう。


 目の前に出された紙コップの中身を見た翔太は、弾かれたように一叶を見た。ひとりだけカフェオレだったからだろう。


 なにか言いたげな顔をした彼に、一叶は笑みを返す。一叶はエンパスではないが、彼が「ごめん」と「ありがとう」を伝えたかったのだろうことはわかったから。


「うちの霊病医たちはまだ全員新米です。昨日時点ではメンタルケアが必要と考え、それ以上の報告は検視が終わり、梓刑事がここへ来てから聞くことにしました」


 京紫朗の真向かいに座っている梓は、状況は理解したとばかりに頷く。


「遺体……それも自殺したやつのを見たあとだしな……んじゃ、改めて俺のほうから詳しく話す。死亡推定時刻は遺体発見の三日前、十五時から十七時頃だ。雨が降ってた」


「雨……」


 正しくは春香に触れたときの霊視では、窓の外で雨が降っていた。あのとき切り離されたノートのページも空から大量に落ちてきて……小池が現れたのだ。


「そうだ、切り離されたノートのページ……あのとき霊視で見たのは、小池さんの日記のことだったのかも……」


「霊視? それがお前の能力か」


「た、たぶん……」


「自信持て、あの日記帳に目を付けたんなら本物だ。あれは井上春香へのラブレターみてえなもんだった。井上春香のところに行くだなんだとかいう内容のな」


 和佐は兄のほうに、ちらりと目をやる。


「そんで首吊ったってのかよ。怖すぎんだろ」


「ああ、自分で首吊ったのが死因で間違いない。あの日記が遺書として認められた。実物は持ち出せねえんで悪いが、検証が済み次第、お前らにもコピーしたもんを渡す」


 エリクは「大事な証拠品ですもんね」と頷く。


「それもあるが、ああいう遺品にはよくねえもんが憑いてたりするからよ」


 よくないもの? と一叶は首を傾げるが、


「日記には井上春香がひとりで寂しい思いをしてるはずだから、そばにいないとって書かれてただろ」


 梓の話が続いてしまい、質問するタイミングを逃してしまった。


「なんらかの方法で夫の死を知ったとして調べてみれば、ビンゴだ。小池は接近禁止命令を破って井上春香をつけてやがった。夫の死は、葬儀に向かう井上春香をつけてたから知ったみてえだ。葬儀場の監視カメラに小池の姿が映ってやがった」


「……通院まで行けてたので、食い止められていたかもしれませんよね……やっぱり、サポートしてくれるご家族がいないからでしょうか……」


 あの広い家で、ひとりで暮らしている小池の姿が目に浮かぶ。


「なんでご両親は一緒に住んでなかったんでしょう。あの家、ひとりで住むには広すぎますし……」


 寂しかったのは、小池のほうだったのかもしれない。


「ストーカー事件を起こしたあと、親は騒ぎに巻き込まれたくなかったんだろうな。小池智基の姉夫婦の家に移り住んだ。息子が首吊り自殺したってのに、遺体もろくに見なかったくれえだ。むしろ死んでくれてせいせいしてる、くらい思ってんじゃねえか」


 親なのにとか、ひどいとか、無責任だとか、簡単には言えない。当事者にしかわからない、外に見せていない事情があるかもしれないから。


「姉夫婦の家に逃げるくらいです、事件のことで近所の方やネットでも相当叩かれたのではないでしょうか」


 京紫朗の言う通りだと一叶も思う。


「なにも知らねえくせに、人を批判する人間に言ってやりたいね。お前は人を責められるほど、清く正しく生きてきたのかってよ」


 梓はコーヒーを酒のようにぐびっと飲むと、「かーっ」と親父臭い声をあげた。苛立った様子で紙コップをテーブルの上に置き、続ける。


「なにか事情があるのかもって想像できねえやつが多いせいで、こうして二次被害が起こんだよ」


 二次被害……小池の家族を叩き、結果的に我が子を見捨てるという選択をさせるところまで追い詰めた周囲の人間のせいで、小池は孤独になり、巡り廻って春香にその矛先が向いた。間接的とはいえ、なにも知らずに心無い発言をした周囲の人間も加害者だ。その事実を、当事者たちは罪とも思っていないだろうけれど。


「孤独が余計に、小池さんの井上さんへの執着を助長したんだね」


 エリクの言葉が、この場に満ちた重い空気にどっぷりと沈んでいく。


「小池さんと……正確には小池さんの霊と話したとき、刑事のことをあんな乱暴なやつらと話ができるとは思わない。きみとしか話さないって言われたんです。それと、同僚の医者がいるって言っても、きみとしか話せないって」


 あのときは、なんで自分とだけ? と疑問だったが、今ならわかる。


「私としか話さないって言ったのは、自分と井上さんを引き離したのが刑事だからで、私としか話せないって言ったのは、私しか小池さんを認識できないから、というのもありますが……いちばんは男性を見ると、井上さんを取られると思うからなのではないかなと。ですから、井上さんへの執着が強まっていたのは間違いないと思います」


 和佐が「おいおい」と頭をガシガシと掻く。


「んじゃ、小池は患者が誰のものにもならねえように、自分と同じ場所に連れてこうとしてるってことか?」


「夫の霊がそばにいるのは、奥さんを道連れにしようとしてる小池から守るため? それなら小池が消えるまで、成仏できないんじゃ……」


 死者と生者は真逆の性質を持つ存在。一緒にいれば、生命力を奪われてしまうと京紫朗は言っていた。早く小池をなんとかしなければ、春香が危険だ。


「死者であろうと、治療が必要ならばしなくては。問題は井上春香さんが死を望んでいることです」


「井上さんが一緒に死のうとしたのは、旦那さんのところへ逝こうとしたから……ですよね。けど、よくよく考えると、井上さんにはご両親もいて孤独なわけではありません」


 エリクが「んー」と考え込むように、紙コップの中のコーヒーに視線を落とす。


「好きな人が死んじゃったわけだし、あとを追いたくなることもあるんじゃないかな? もちろん、経験がないから想像でしかないけど」


「仮に自分の大事なやつが死んじまったとしても、あとを追うってのは極論だろ」


 意外にも一叶の意見に近いのは、和佐だった。


「まあ、いくら奥さんが大事でも、人間には他にも大事なもんがたくさんあるからな。代えは効かなくても、それで開いちまった穴を埋めるように人間はできてると思うぞ」


 兄弟だからか、それとも年長者ゆえか、梓も大事な人を追って命を絶つことに関しては違うと考えているようだった。


「そもそも生き物というのは、本能で生きようとするものです。死のうと思って生きている生き物はいませんからね。人を死に向かわせるのは自分です」


 一叶も京紫朗と同じ考えだ。


「ほ、他に支えてくれる家族や守りたい人がいれば、生きなければと思うもの……ですよね。でも、自責の念とか、孤独、深い後悔があって心が病んでしまったとか、死ななければと追い詰められるような理由があるのではないかなと……」


 胸に引っかかっていた小骨を、ようやく吐き出せた気分だった。


 春香の死にたい理由についてわいた疑問を、スルーしてはいけない気がしたのだ。


「井上さんに往診をして、その辺りも聞けるといいですね。そのためには霊病についても説明し、今がいかに危険なのかを理解してもらう必要が――」


 京紫朗が話していると、京紫朗のPHSにコールが入る。「失礼」と言って電話に出た京紫朗は、一言、二言話したのちに驚愕の表情を浮かべる。


「井上春香さんが交通事故……ですか? 今、救急外来に?」


 ずっと黙っていた翔太が顔を上げ、色を失った唇を震わせている。


「わかりました、こちらからも伺います」


 そう言って通話を切った京紫朗は、いつもの微笑を引っ込めて深刻な面持ちで告げた。


「内容は聞こえていましたね。今回は緑色くん以外の二名で、井上さんのところへ行ってもらいます」


 春香の担当は本来、一叶と翔太だ。けれど、翔太は春香とトラブルを起こしているし、今は動ける精神状態ではない。


「俺の……せいだ。俺が病院の外に出したから……」


 翔太は放心した様子で座っている。


「だから言ったじゃねえか、そいつは連れて行けって!」


 和佐は席を立ち、翔太のもとへと向かった。


「ちょっ、大王! 事故に遭ったのは央っちのせいじゃ……!」


 エリクが止めようとするが、その腕を和佐が払う。


 小池が起こした事故なのか、春香自身が自ら命を絶とうとしたのか、それはわからないが、この事故が偶然だとはきっと誰も思っていない。


「てめえが殺しかけたようなもんじゃねえか!」


 また掴みかかるのではないか、誰もがそう焦り腰を上げかけたとき、梓が暴走する弟の首根っこを掴んだ。


「和佐、やめろ」


「……!」


「お前も強く説得できなかったんだろ。説得できる材料はあったはずだ。それでも大事なことはだんまりで、相手を責めんのか?」


 和佐はぐっと黙る。


「お前は医者だ。ここで喧嘩する前に、やることがあんだろ」


 兄に諭された和佐は舌打ちをすると、乱暴に首を振って梓から離れた。


「患者んとこ、行ってきます!」


 そう言って戸口に歩いていく梓を、あわあわしながら見送っていると、


「火を静めるには水ですからね。水色さん、赤鬼くんと患者のところへ行ってください。私はご家族に説明を、黄色くんと緑色くんは他の呼び出しに備えて待機です」


 俯いている翔太が気掛かりだが、今は患者だ。翔太以外は頷き、一叶も急いで和佐のあとを追いかけた。


「の、乗ります!」


 和佐が乗り込んだエレベーターに滑り込むと、一叶は上がった息を整える。


 先ほどまで荒ぶっていた和佐はもうおらず、白衣のポケットに両手を突っ込み、エレベーターの壁に寄りかかりながら呟いた。


「医者が無能だとこうなる」


 央くんのことだよね……と、返事に困って和佐を見てると、


「なんだ。薄情だと思うか」


 和佐の目がちらりとこちらを向いた。


「い、いえ、それも事実なので……技術が伴わなければ、患者に苦痛を与えてしまいますから……」


「でも?」


「……でも、その無能というのが、感情的になることも含まれるのだとしたら、違うかな……と」


 理由を言え、と言わんばかりに軽く睨まれたので、慌てて説明する。


「その、よく患者の前で泣いちゃいけないとか、先輩から言われるじゃない……ですか」


「患者と家族のほうが辛いんだ。当然だろ」


「で、でも、私たちだって人間です。誰かに共感して泣いたり、悔しがったり……その感情がなくなったら、私たちはロボットになってしまいます。ロボットに人を治すことなんて……できるでしょうか」


「甘ちゃん野郎が」


 そんな捨て台詞を吐いて、到着したエレベーターから我先にと降りていってしまう。


「あ、甘ちゃん……」


 心に寄り添いすぎてしまう翔太と、技術にこだわりすぎてしまう和佐。ある意味似た者同士なのでは? と思ってしまったのだが……。


 言ったら鬼の形相で睨まれるに違いないので、心の声は自分の中にしまっておき、一叶は和佐のあとを追った。

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