第6話 受賞

「競馬界及び世界への多大なる功績を称え、国民栄光賞を授ける」


リスナーに馬を買い始めて5年。競馬は他スポーツの人気を大きく上回り多くの企業が国内外に投資をした。その先駆者となった私がバーチャル出演で表彰されている様子は世界中継されている。

もう私を知らない人なんていない、私が世界一の有名VTsuberだ──


ドォォォォン…

大きな衝撃と同時に目の前には大きな流線形の物体。ガタイの大きい人達が無駄のない動きで取り囲むが恐怖は抑えられず、会場全体に悲鳴が響き渡る。


『この国で一番速い馬を出せ、勝ったら見逃してやる』


中から出てきた、下半身が馬の謎生命体。意味がわからず立ち尽くす一般人…


「良いよ!Let’s馬勝負☆」


を尻目に、天才美少女な私はバッチリと決めポーズ──宇宙一のVTsuberに向けて大きな一歩を踏み出した。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る