第19話 早朝の一幕

投稿遅くなってすみませんm(_ _)m




 カーテンの隙間から差し込んでくる日の光によって目が覚める。

西園寺さんは窓とは逆の方向を向いて寝ているので私と同じ理由で目覚めることはなさそう。


 この人、寝顔までしっかり美人。

自分の唇を押し付けたくなるようないい形をした唇、世間一般で美女と言われるような整った顔。

いつまで見ていても飽きない気がする。


 私はいつか西園寺さんとキスをすることになるのだろうか。別に悪い気はしないけど。

その場合はファーストキスを結月さんのために死守しなければならない。

誰から守るのかと言われると疑問符が浮かんでくるけども。


 普通に横で寝ていたら今すぐベッドを出るところだったのだが、今は西園寺さんの抱き枕になっている。西園寺さんは今も寝ているのに私の体をガッチリとホールドしていて全く動けない。


 特にこちらからアクションを起こす必要も無いので目覚ましのアラームが鳴るまでこうしていることに決めた。


 将来、西園寺さんは洋介さんの会社を継ぐことになるのだろう。他に子供いないし。

もしそうなったら私は秘書になっちゃったり?

そうなった時にのためにも今のうちからたくさん勉強しておかないとな。


 西園寺さんはさんざん人に可愛い可愛いと言うが、西園寺さんもとても可愛い。

普段は可愛いというよりも、美しいという感想が最初に出てくるような人だけど、今の目の前で無防備に眠っている西園寺さんはとても可愛い。


 西園寺さんは今日の夜もまた一緒に寝たいって言ってくるのかな。

私も少しだけ西園寺さんと一緒に寝ることを期待するようになっていた。


 一緒に寝たのは今日が初めてなのにもうこんな気持ちが生まれている。

私、もしかして結構チョロいのかも?


 西園寺さん、全然起きないなぁ。

ほっぺつんつん。

つんつん。

とても柔らかい。

まるでマシュマロをつついているようだ。


 この時間は後どれくらい続くのだろう。今は西園寺さんに抱き締められていて横の小物置きに置かれているスマホまで手が届かない。


 意識を西園寺さんのことから時間のことに向けると、時間の確認以外にまた別の問題が出てきた。


 凄くトイレに行きたい。

人間は皆朝起きたらトイレに行く。そんな当たり前のルーティンが頭から抜け落ちていた。


 その問題が頭に浮かんでくると、とたんに尿意の主張が激しくなってきた。


 西園寺さん早く置きてーー!!

私は西園寺さんの方を向いていて、西園寺さんは私の方を向いている。

お互いが別の方を向いていれば西園寺さんが漏らしたと誤魔化せたのにな。


 その後、西園寺さんがアラームで目覚めるまでの15分間、地獄は続いた。


 



 


 



 


 


 


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