第6話:やる気ゼロな天女ちゃん。

俺は明日香ちゃんのパンツと買う目的で、わがまま気ままな天女ちゃんを

連れて俺は街へ買い物にでかけた。


「なに?また電車とかってのに乗るの?」


「歩いてもいいけど・・・遠いよ・・・足に豆できてもよかったら・・・」


「分かった、それ以上言うな・・・電車乗ってく・・・」

「私一人なら飛べるんだけどな・・・」


「あ〜地上じゃ飛ばないほうがいいと思うよ」

「大変な騒ぎになると思うからね・・・」

「天界じゃいっぱい飛んでるんだろうけど、ここじゃ人が飛ぶのは

アニメの中か映画の中だけだから・・・」


「はいはい、こんりんざい飛びません」


「おっ、もの分かりのいい子だね」


「人が寄ってきたらウザいからだよ」


「ああ言やこう言う、こう言やああ言う・・・天邪鬼あまのじゃく・・・

素直じゃないんだよな」


「タツヤは私みたいな女はイヤ?ウザい?、めんどい?・・・」


「そうは言ってないよ・・・手間がかかるほど可愛いって言うしね・・・

いいんじゃないか?」


「手間がかかるってなに?」


「いいから・・・電車が出ちゃうぞ」


俺はふたりぶんの乗車チケットを買って明日香ちゃんと電車に乗って

隣町のショッピングパークに買い物にでかけた。


楽しいがいっぱいのショッピングパークって銘打ってるでっかいショッピング街。

ショッピングパーク内には全222店舗ものファッション、食、エンターテイメント、あらゆるジャンルの店舗が揃ってる。


屋外には遊具やジョギングコースが整備されてて買い物の合間に体を動かして

楽しむこともできる。

だから。連日家族やカップルで賑わってるんだ。


そこなら、いつも退屈してる明日香ちゃんも満足してくれるだろう。


もよりの駅を降りると女子高生の団体と遭遇。

俺たちを見つけてさっそくキャーキャー言いながら寄ってきた。

明日香の時代ハズレな出で立ちに、目を惹かれたんだろう。


「あの、一緒に写メ撮ってもらっていいいですか?」


明日香のことをコスプレーヤーかなにかだと思ってる。

まあ祭事でもないのに普段こんな派手な着物着てる人なんかいないからな。


明日香は女子高生に求められるまま適当にポーズを取っていた。

さっき人が寄ってきたらウザいからだよって言ってなかったか?

気まぐれだな。


とうぜん、女子高生の眼中に俺は写ってないわけで・・・。

天女、明日香美比売あすかびひめは女子高生からはモテモテだった。


さてさて、まずは明日香ちゃんの洋服・・・なによりパンツ。

それらを買ったら、うまい飯を食いに行こう。


でかいショッピングパークに明日香ちゃんは目を丸くしていた。

さすがに、こんなのは天界にだってないだろう。


店舗の間のストリートの中央に水路があって清涼感たっぷりに水が流れていた。


「明日香ちゃんの服から買いに行くからね、着てみて気に入ったら

買ってあげるから」


「買う?・・・タダでもらいえないの?」


「ん〜まあタダで持って帰ってもいいけど、それやると万引きって言って

窃盗罪で捕まっちゃうからね」

「俺の人生に汚点はつけたくないから・・・」


「私、生牡蠣盗んで食べちゃったけど、無罪放免になったよ」


「ああ、その話夜祭の時聞いたな」

「あのさ、人間の世界はなんでもお金がモノを言うんだよ」


「え?、しゃべるの?、そのお金って・・・」


「そうじゃなくて、モノを言うってのは金でなんでも買えちゃう、解決しちゃう

って意味のたとえだよ」


「じゃ〜最初っからそう言ってよ、ややこしい」


「そんなことで文句言わない・・・」

「人間の世界でそんなこと、いちいち言ってたらキリがないって・・・」


「私が知らなさすぎるのかな?」


「ここは天界とは違うからね・・・」


「ふ〜ん、なんでもいい、早く服っての買って帰ろ?」

「なんだか人が多すぎてここ疲れちゃう」


「え?飯は?」


「いらない・・・」


「うそ〜電車代使ってわざわざ来たのに?」


「私ぃ・・・連れてってって言った覚えなけどぉ」


やっぱり明日香ちゃんはわがまま気まま、やる気ゼロな天女ちゃん。

少しづつ性格があらわになって来たか?


しかたなく俺は、急いで明日香ちゃんのパンツだけ何枚か

見繕って帰った・・・このさい恥ずかしいなんて言ってられない。


とぅ〜び〜こんて乳。

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