夢現
パチンという音が響いて目の前が闇に包まれた。「へぇ」結局全部俺の妄想か?こんなうまい話はないだろうと考えていると明かりが灯った。「ハッピーバースデーチューユー」不協和音で歌う石蕗さんと真顔で手を叩く岩戸さんが目に入る。「へぇ」また、口から息が漏れる。なんでケーキなんかあるんだ。しかも大きなロウソク1本と9本のロウソクがきちんと刺さっている。「ハッピーバースデーチューユーデアユウくんハッピーバースデーチューユー」ほら火消してと俺に言う。「フー」人生初のホールケーキは俺の夢だった。「ほらぁついてるでしょ」笑う石蕗さんに俺は訊く。「なんでケーキあるんすか?買ってきてくれたんすか」ビールを飲み「俺ぁ少し未来を見れるんだよ。だから買っといてもらった」信じてないだろと指をさされ「え、そんなことはないっすよ」というと同時に石蕗さんも言う。「だから未来が分かるって」そう言い立ち上がり床に雑巾を置いた。「あっ」岩戸さんがコップを落とした。だが、メロンソーダは雑巾によって吸収されコップは空中で岩戸さんがキャッチした。
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