雪(雪化粧)

(お手数ですが、縦読みにして頂ければ幸いです)



 雪(雪化粧)



    雪の降った明くる朝。

    半ば沈みかけていた家の前に

    ゴミ袋が幾つも転がっていた。

    遠くから目を凝らして一つ、中を覗いた。

     恐らく中にあったのは、


囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚

囚                           囚

囚  空             志とか   か  物 囚

囚    カンとか   誌誌誌誌誌言    と    ぬ囚

囚     時計とか  雑雑雑雑雑雑   ジ    れ 囚

囚                   ン      ら囚

囚 な 争いの元  虹の映り続けるテ レビとか   生 囚

囚  ろ    だ         オ        か囚

囚   い  と   あどけなさ残る誰かの写真とか し 囚

囚    ろ  か       切          で囚

囚     い        横          底 囚

囚                           囚

囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚囚


近づいて、まさぐり、前から欲しかったものを探り当てた。

少し嬉しくて 口笛を吹いた。

それは口から零れた

      「からっ風の唄」

            だった。


                ヒュー

     ヒー


    響きは空に呑まれ、二度と帰っては来なかった。

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