十七筋目『まるで将棋だな』

 こんにちは。三期は制作されるのだろうか、舞竹シュウです。


 今回は『なろう系主人公がなんで苦手なことが多いのか考えてみる』です。え、チラシの裏でやれ? 残念だったな! ここはチラシの裏みてーなモンだ!


 今回語るのは無双、ざまぁ系の主人公のみです。溺愛系は少女漫画の延長として受け入れられることが多いので。

 で、なぜそういう主人公が受け入れがたいのかと言えば、一番大きいのは『精神性』、この一言に尽きるでしょう。性格というには少し変な気がしたので精神性と言う言葉を使っています。


 なろう系は基本的に超越的なメンタルしているというか、斜に構えたタイプに見える神様的な世捨て人思考に近いメンタリティの持ち主が多い。人と積極的にかかわることがなく、一歩引いた立場から巻き込まれ的に行動する。

 いうなれば物語を回すための巨大な舞台装置でしかない。主人公とは言うものの本質的な主人公としての役割はなく、表面的に主人公をなぞったものでしかない。

 しかも登場人物はそんな舞台装置をヨイショすることに全力を注ぐ。見ている方からは装置でしかないのに装置が人間として扱われることに違和感が出る。


 しかもなろう主人公は相手に対するリスペクトが欠如しているような気がする。敬語が使える使えないの問題ではなく、自分の方が上だと考える傲慢さがにじみ出た態度の多い事。前述の受け身思考も突き詰めればここに合流するでしょう。待っていても自身に都合のいいように世界が変わっていくと。


 何と傲慢なのだろう、彼は神にでもなったつもりだろうか。そんな言葉を送りたいんですが、まるでもなにも、なろう主人公って真面目に神なんですよね。ただし旧支配者的な感じですが。いや、旧支配者視点で書いたクトゥルフ小説は意外に面白そうだ(問題はそれを書くために作者が地球的思考を捨てる必要がありますが)。


 あとは、書いてある紹介と主人公の人格が違いすぎることがあるということか。まぁ、これは主人公が現代日本によく似た、悪即斬が優しさの証とされるディストピア出身の可能性もあるのでほっときましょう。


 ここまで書いての総評ですが、なろう系とはあまり考えては楽しめない作品だと結論づけることになりそうです。2000年代の考察勢オタクとなろう系は致命的に相性が悪い。嫌なら見るなの精神で行きましょう。でも、なぜそれが自分に合わないのか考えるのはいいですね。キャラクター造形に応用できそう。


 では、最後に宣伝を。ジャンルは『ボーイミーツガール現代魔術異能バトルファンタジー』。


『灰』の異端審問官 

https://kakuyomu.jp/works/16817330667631810050


 少しだけでも読んでいただけると作者は死ぬほど喜んでしまいます!

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