囁き・32

「はぁ? いったいこの世界の文明は、どうなってるの?」

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「この低レベルなタワーリング建造物や、自動車? なんていうを回して走るものが、あちこちでしていたり、このっていう都市は煩雑はんざつで統一性のないところだし、このフリルがついたワンピースっていうなんてものを着させられて、こんな低文明世界だとは思わなかったわ……色も自由に変えられないし、サイズの がないとか、非効率な販売システムだよ、イリア」


「そう文句ばかり言わないでリリア。この世界では、が最先端な技術と文明なのでしょう。私達の高度な文明社会と比較しても、しょうがないわ。それにしてもこのスキニーパンツっていう穿きものは、いつも着用しているジップスーツと着心地が似ていて、結構快適なのよね」


「私も、そっちのほうがよかったのに、なんでこんな訳のわからない格好をさせられないといけないのイリア……なんだかスースーして落ち着かないのよ」


「この世界のこのという国で勢いのある企業に興味があったから、ちょっとリリアでみたわ。にしても、このなんていうな情報端末も、意外に役に立つものなのね」


「そうかなぁ〜……こんな脆弱ぜいじゃくな端末に、インターネットとかいう情報システムって、いつの時代のなんだよ? 携帯性は悪いし、? だかの持続性も極端に低いのに、この世界の人間達はように頼っている光景は、なんだかだよね」


「私達も慣れていくしかないわリリア。たとえ文明や社会制度が低くても、この世界の人間達はこの環境でに生きているのだから、ある程度のは持つべきかしらね。まだこの世界に来てで3日しかっていないから、とりあえずはを作らないとね。いつまでも、遮蔽しゃへいしているエターナリンク・ファイターで寝泊まりも非効率だから……」


「なんか、この世界ではされるシオーナゴールドを積んでおいてよかったよ。こんな鉱石をありがたがるなんて、その情報を聞いた時は、驚いたよ。実際、少し したら、この国の貨幣単位でって驚かれて、一生遊んで暮らせます! なんて言われてしまったね」


「とりあえずこの30億円で、あそこに見える一番高いタワーリング住居を買いましょうか、リリア。まだシオーナゴールドはある事だから、この世界での当面のには苦労しないでしょう……なんだかこの世界での私達の身分を証明するいろんなものも、揃っているから……」


「しかし、エリムはいったいどこにいるんだか? この世界に絶望して、死んでるとかは、ないよね?」


「どうやらこの世界では、インフォメイタル・パーソナライティア・メイレスのリンク機能が使えないみたいね。そう焦らないでリリア……私達もこの世界を調査しつつ、この世界、この国を楽しみましょう。そうしていれば、エリムも案外すぐに見つかるかもしれないわ」


「まぁ、しょうがないか……もちろん拠点は、あの最上階を買うんだよね? その前にイリア……なんか疲れたよ」


「そうね……さっきのSNSっていうもので見てみたら、あそこに見えるシュークリーム? 専門店がらしいわよ……限定商品らしいから、ちょっと買ってみましょうよ……」


「あ〜、私もしたよ、それ! なんか、甘いクリーム? だかなんだかがの中に入ってるんだろ……?」


 *****


の2個だったわね……それじゃぁ、いただこうかしら……あらっ、甘くて美味しいわよリリア……この世界の食べ物も悪くはないわ」


「ホントに美味うまいのかイリア? こんな文明の低い甘いものなんて…………んっ!  皮のパリパリとクリームのハーモニーが絶妙じゃないかこれ! ま、まぁ、甘いものは認めてもいいんじゃないかな……イリア」


「正直ねリリアは……この世界の甘いもののレベルは高い事がわかったから、拠点を買いに行きましょうか……」


「そうだねイリア……」


「拠点を構えて、エリムを捜し出して彼女のダメなところ……その耳元で……」




『『囁いて……ア・ゲ・ルの♡』』




 ********************




 えっ? ついさっき……いつもお買い上げ頂いているのに、申し訳ございませんですって!? から、今日ので……と思っていたのに、遅かったわね……いいのよ、また来るわ。


 がバズってる、あのお店にしようかしら?


 さぁこの次も、この世界のダメなところ

 あなたのそばで……


 囁いて……ア・ゲ・ル♡

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